＜２０１４年概況＞
　◎２０１４暦年の銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材（普通鋼、特殊鋼の合計）の生産はいずれも前年を上回った。

　○銑鉄生産は８，３８７．０万トンと、２０１３年の８，３８４．９万トンを２．１万トン、０．０３％上回り、３年連続の増加となった。

　○粗鋼生産は１億１，０６６．５万トンと、２０１３年の１億１，０５９．５万トンを７．０万トン、０．１％上回り、２年連続の増加となった。

炉別生産では、転炉鋼が８，４９８．８万トン（前年比０．８％減）、電炉鋼が２，５６７．７万トン（同３．１％増）となり、電炉鋼比率は前年比０．７ポイント上昇の２３．２％となった。

　鋼種別では普通鋼が８，５３６．９万トン（前年比０．９％減）、特殊鋼が２，５２９．６万トン（同３．３％増）となった。

　○熱間圧延鋼材（普通鋼、特殊鋼の合計）生産は９，７８７．９万トンと２０１３年の９，６９６．５万トンを９１．３万トン、０．９％上回った。
主要品種をみると、広幅帯鋼は前年比０．３％増、厚板は同１．０％増、小形棒鋼は同３．０％減、H形鋼は同３．９％減であった。

＜１２月及び１０～１２月概況＞
　◎２０１４年１２月の鉄鋼生産は、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材いずれも前月比、前年同月比とも減少した。

　○銑鉄生産は６９４．４万トンと前月に比べ０．７千トン・０．０１％減少、前年同月比１．３％減少となり、前年同月比では５カ月振りの減少となった。１０～１２月では２，１０６．１万トンと前年同期比０．０４増となった。なお、１２月末の高炉稼働基数は前月と同数の３２基中２７基であった。

　○粗鋼生産は８９９．９万トンと、前月比１７．７万トン・１．９％減少、前年同月比３．７％減少となり、前年同月比で４カ月連続の減少となった。１２月の１日当たり粗鋼生産は２９．０３万トンで、１１月の同３０．５８万トン比５．１％減だった。

１０～１２月では２，７５３．６万トンと前年同期比２．１％減となった。

　炉別生産をみると、転炉鋼が６９３．４万トンと前月比０．３％増、前年同月比４．６％減、電炉鋼が２０６．４万トンと同８．７％減、同０．１％減となり、前年同月比でみると転炉鋼は４カ月連続の減少、電炉鋼は３カ月振りの減少となった。

　鋼種別生産では、普通鋼が７００．１万トンと前月比０．１％増、前年同月比３．６％減、特殊鋼が１９９．７万トンと同８．３％減、同３．７％減となり、前年同月比では普通鋼は４カ月連続の減少、特殊鋼は２カ月振りの減少となった。

　○熱間圧延鋼材（普通鋼、特殊鋼の合計）生産は７８１．９万トンと前月に比べ２０．３万トン・２．５％減、前年同月比４．０％減と前年同月比では２カ月連続の減少となった。１０～１２月では２，４２７．３万トンと前年同期比１．１％減となった。

　○普通鋼熱間圧延鋼材の生産は６２１．３万トンと前月に比べ９．４万トン・１．５％減、前年同月比４．２％減と前年同月比では２カ月連続の減少となった。１０～１２月では１，９１４．８万トンと前年同期比１．６％減となった。

　品種別では、条鋼類は１５５．０万トン、前月比６．３％減、前年同月比９．６％減で、前年同月比では４カ月連続の減少となった。
鋼板類は４５９．５万トン、同０．０２％増、同２．７％減となり、前年同月比では２カ月連続の減少となった。

　主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が３６４．４万トン（前月比０．６％減、前年同月比４．７％減）と、前年同月比で２カ月連続の減少となった。
厚板は８９．６万トン（同４．１％増、同８．０％増）と、前年同月比で３カ月振りの増加となった。

一方、条鋼類では小形棒鋼が６９．５万トン（同１３．８％減、同１３．４％減）と前年同月比で４カ月連続の減少となった。
H形鋼は３０．８万トン（同３．１％減、同１３．２％減）と同５カ月連続の減少、
大形形鋼は８．２万トン（同５．０％減、同４．０％増）と同４カ月連続の増加、
中小形形鋼は１０．０万トン（同４．２％増、同５．４％増）と同３カ月連続の増加となった。

　○特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は１６０．７万トンと、前月に比べ１０．９万トン・６．４％減、前年同月比３．１％減となり、前年同月比では２カ月連続の減少となった。１０～１２月では５１２．５万トンと前年同期比０．９％増となった。

中国の生産量は８億トンを超えており、うち２億５千万トンは過剰とも伝えられている。太陽光発電モジュールのように中国から押し寄せてくる可能性もある。