ＪＰＸの斉藤惇最高経営責任者（ＣＥＯ）は定例会見で、上場を目指す企業と接する証券会社や監査法人の責任にも言及している。
投資家が不当に不利益を受けないよう、双方に協力を求めていく考えを強調した。
斉藤ＣＥＯは、証券会社について「長い間、外交をしてきて（上場を目指す企業のことを）知っているはず。知らなかったら上場できるはずがない」と指摘した。
一方、監査法人については「過去何年間分の財務データを調べていれば、プロであれば（不適切な財務処理は）ある程度わかったと思う。わからないでは済まされない」と述べた。
ＩＰＯ企業は、上場にあたり直近２年分の財務情報について監査を受ける必要がある。
斉藤ＣＥＯはまた「３ヶ月で、決算数字を黒字から赤にしてしまうなんて、経営者としてありえない」との見方を示した。
以上、

以前破産したエフオーアイが、粉飾決算でマザーズに2009年11月20日に上場し、東証は粉飾が判明したとし2010年5月18日に同社の上場を廃止決定したが、この間は半年だった。
東証も上場審査して上場させており、当時東証に対して取材したが、「エフオーアイの倒産は、エフオーアイを上場させ、投資家に多くの被害をもたらしたことに対して東証も責任があるのではないか」と問うたところ、東証の審査部門は、「何もまったく問題はない」と回答した。東証は結果、上場詐欺の片棒を担いだのだったのだが・・・。同社は同年５月末に上場廃止を待たず破産した。
こうした取材や粉飾上場に対して、東証は反省もせず、同じことを繰り返しているようだ。

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【解説】（株）エフオーアイの株主の損害責任は　東京証券取引所にあり

＜やり玉に上がったｇｕｍｉ＞
12月18日に上場したＩＰＯ企業でゲーム開発・運営のｇｕｍｉが、上場後２ヶ月ばかりの3月5日、業績予想を大幅に下方修正した。また同社は１００名の希望退職者まで募る有様となっている。上場企業ながら、雇用という社会的責任などまったく意に介していない。
ｇｕｍｉは、１２月１８日今期（１５年４月期）予想を発表し、上場を果たした。東証は、何と東証一部に直接上場させていた。
しかし、３月５日になると、下記の理由で、初の黒字予想が一転赤字予想となった。指摘されているとおり、初上場して２ヶ月チョットしか経たない赤字転落修正である。

１、「ブレイブ フロンティア」の海外言語版の売上計画修正・3Ｑまでに計画未達による
２、パブリッシングサービスの立ち上がりの遅延による売上計画修正・3Ｑまでに計画未達による
３、一部海外向け新規タイトルの売上計画修正・一部タイトルが計画を大幅に下回る水準にて推移
以上、売上高の落ち込みが想定を上回り、海外展開を積極的に進めていたために上昇した固定費が利益を圧迫し、営業損失を計上する見込みとして修正していた。
これでは、１２月１８日の開示情報は投資家騙しの広義のインサイダー情報開示ではなかったのだろうか。

12月18日に開示した今期計画を承認した監査法人は、
新日本有限責任監査法人
指定有限責任社員　業務執行社員　公認会計士百井俊次
指定有限責任社員　業務執行社員　公認会計士長南伸明
である。

上場の主幹事証券会社は、天下の野村證券である。野村は数々のこうした前科がある。