サムスン/第1四半期営業益▲29.6減 半導体絶好調だがスマホ不調
韓国のサムスン電子が29日に発表した第1・四半期(1~3月期)決算は、
売上高は47兆12百億ウォン(約441億ドル/0.000936ドル// 約5兆23百億円/0.1111円)で、前期比(10~12月)▲10.6%減、前年同期比では▲12.2%減少した。
営業利益は、5兆98百億ウォン(約56億40百万ドル、約66百億円)と、昨年10~12月期に比べ13.1%増加、前年同期比では▲29.6%減少した。
一方、第2・四半期について、4月初めに発売された新型スマホ「ギャラクシーS6」の販売が反映されることから、利益が第1・四半期から増加する見込み。
<スマホ>
主力のモバイル事業の売上高は、閑散期でもあり、前期比▲40百億ウォン減の25兆89百億ウォンとなった。営業利益は▲57.3%減の2兆74百億ウォン。それでも「ギャラクシーA」や「ギャラクシーE」など中低価格帯のスマホ販売が寄与し、過去3四半期では最も高水準となった。要因としては、マーケティングコストを大幅に減らしたことも大きい。(全体の営業利益の45.8%)
絶好調の半導体事業は、前期比23百億ウォン増の10兆27百億ウォン、営業利益は、前年同期間比50.2%増の2兆93百億ウォンと、2010年第3・四半期以来の高水準。モバイル・サーバー・SSDの需要が堅調に推移した。システムLSIは収益率が向上した。(全体の営業利益の49.0%)
<ディスプレイ>
ディスプレイ事業は、営業利益が52百億ウォン、4K対応の高付加価値パネルが安定、ただ、新生産ラインの稼動コストも増すため、業績改善は限定的と見られている。
TVなど家電部門(CE部門)は、▲14百億ウォンの営業赤字となった。4K-TVなどでリードしているものの競争激しく、また為替のウォン高と欧州・新興国の為替安による現地販売価格の調整により、業績が悪化した。
当四半期の設備投資については、半導体工場に4兆40百ウォン、ディスプレイ工場に50百億ウォンなど7兆20百億ウォンを実行している。
<第1四半期 スマホ販売台数は首位奪還>第1・四半期のサムスンのスマホ販売台数は8,320万台。市場シェアは24%と前年同期の31%から縮小したが、アップルの18%(6,120万台)を上回った。
当四半期についてサムスンは、中低価格帯の販売台数が貢献した。ただ、中・低価格帯の利益率は厳しい競争にさらされ、薄利となっている。
中低価格品は、インド市場でインド製に首位を奪われ、中国市場では中国勢に押され、東南アジアでもサムスンの市場占有率が落ちている。また、中低価格品は営業利益率も限られている。だが、サムスンは自社工場で生産しており、工場稼働率の面から見れば、一定以上の生産台数を確保する必要がある。
<前四半期>
米調査会社Gartnerは、前四半期(10~12月)の販売台数について、Appleの販売台数は、9月発売した「iPhone 6」および「iPhone6 Plus」が好調で、前四半期比49%増の7,483万台、Samsungは同比▲12%減の7,303万台、AppleがSamsungを抜いたのは2011年第4四半期以来となっていた。
GALAXY
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スマホ
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タブレット
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スマートウォッチ
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2012年10月
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GALAXY Tab 7.7 Plus
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2013年5月
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GALAXY S4
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2013年10月
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GALAXY Note 3
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2013年10月
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GALAXY Gear
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2014年5月
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GALAXY S5
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2014年10月
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GALAXY Note Edge
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2014年12月
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GALAXY Tab S 8.4
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2015年4月
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GALAXY S6
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2014年スマホ販売ランキング(生産台数に基づく)
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メーカー
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/百万台
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シェア
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14Q4
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シェア
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サムスン
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316.6
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24.4%
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73.8
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20.0%
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アップル
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192.6
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14.8%
|
74.5
|
20.2%
|
レノボ
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94.1
|
7.2%
|
25.9
|
7.0%
|
ファーウェイ(華為)
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75.3
|
5.8%
|
24.2
|
6.6%
|
小米科技
|
61.2
|
4.7%
|
17.1
|
4.6%
|
LG
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59.6
|
4.6%
|
16
|
4.3%
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TCL-Alcatel
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37.0
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2.8%
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14.4
|
3.9%
|
その他
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463.6
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35.7%
|
12.4
|
3.4%
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合計
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1,300.0
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369.3
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Counterpoint Technology Market Research版
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