韓国軍 斬首部隊と平壌軍事施設破壊を同時攻撃の新作戦構築
韓国国防部(省)は北朝鮮との戦争状態に入った場合、早期に平壌の軍事施設を全て破壊する火力旅団を新たに設置し、また従来のミサイル旅団の戦力を大幅に強化する対策を取りまとめたことが18日までに分かった。
ある韓国軍筋によると、国防部はこの攻撃的な新作戦遂行概念(作戦計画)「国防計画20」を早ければ4月末までに文在寅大統領に報告する予定だという。
現在、韓米両軍は北朝鮮との全面戦争あるいはこれに準ずる有事の際、「韓米連合作戦計画5015」に基づいて北朝鮮の核・ミサイル基地などを先制攻撃するいわゆる「キル・チェーン」と呼ばれる計画をすでに取りまとめている。
しかし、その計画通り北朝鮮の核とミサイルを破壊した場合でも、ソウルなど韓国の首都圏は、北朝鮮の長射程砲からかなり長い時間にわたり攻撃を受けるという問題点がある。
韓国軍によると、首都圏を狙った北朝鮮の長射程砲は約340門あり、1時間当たり最大で1万5000発以上の砲弾が降り注ぐとみられている。
新作戦遂行概念は「5015」に比べて非常に攻撃的な作戦となっている。
開戦直後から北朝鮮の核やミサイルは、もちろん、長射程砲まで正確に破壊し、数週間以内に大規模空中強襲部隊や海兵隊などで平壌を占領することで、北朝鮮の戦意を早期に喪失させることを狙っている。
昨年12月1日1千人規模で結成された「斬首部隊」による「斬首作戦」して知られる韓国軍の「大量反撃報復(KMPR)」は、金正恩朝鮮労働党委員長を主な目標にしているが、今回の新作戦遂行概念は、金正恩氏はもちろん、平壌などに集中する朝鮮人民軍司令部全体を壊滅する作戦も含まれているという。
国防部は、この計画を実行に移すため、従来の戦力以外にも平壌を砲撃する別部隊が必要と判断し、火力旅団を新たに設置することにした。
新火力旅団には、新型の戦術地対地誘導弾(KTSSM)や多連装ロケット「天舞2」などが配備されるという。
KTSSMは、射程距離150キロ、正確度(誤差の範囲)は2メートルで、坑道内に隠れる長射程砲への攻撃が可能になる。
国防部は、さらに従来のミサイル旅団を強化するため、射程距離が従来よりも長い弾道ミサイル「玄武2」、深さ数十メートルの地下バンカーを攻撃できる「玄武4」などを追加で配備する計画も進めているという。
国防部はこれらの攻撃的な新作戦遂行概念を可能にするため、一般兵士の兵役期間を今後しばらくは現在のレベル(陸軍21ヶ月)で維持する必要があると判断しているようだ。
しかし、文大統領は兵役期間の短縮(21→18ヶ月)をすでに公約として掲げており、国防部も「兵役期間の短縮は、できるだけ文大統領の任期中に完了させたい」との意向を何度も明らかにしてきた。
国会国防委員会の金学容議員は、「北朝鮮の核廃棄の意志が本当に確認できるまで、韓国軍による北核とミサイルに対する作戦計画の完成を遅らせてはならないことから、兵役期間の短縮も改めて議論すべきだろう」との考えを示している。
以上、
駐留米軍がいれば別だが、北朝鮮が南に向け核1発発射しただけで韓国軍は朝鮮戦争のように戦意喪失して逃げ惑うことだろう(核廃棄したところで隠し持つことは十分考えられる)。
韓国軍は、米国一辺倒の日本と違い米国、ロシア、ウクライナ、イスラエルなどから技術導入して各種攻撃用弾頭ミサイルや迎撃ミサイルを開発している。独製ミサイルも大量に保有している。
韓国軍のミサイル等
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モデル
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射程
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弾頭重量
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タイプ
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備考
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玄武-1
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180km
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500kg
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地対地弾道ミサイル
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-
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玄武-2A
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300km
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500kg
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地対地弾道ミサイル
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サイロに格納
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玄武-2B
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500km
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500kg
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地対地弾道ミサイル
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移動式装輪車に搭載
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玄武-2C
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800km
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500kg
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地対地弾道ミサイル
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移動式装輪車に搭載
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玄武-2D
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無制限
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無制限
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地対地弾道ミサイル
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今後開発
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玄武-3A
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500 km
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500kg
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地対地巡航ミサイル
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-
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玄武-3B
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1,000 km
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500kg
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地対地巡航ミサイル
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-
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玄武-3C
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1,500 km
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500kg
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地対地巡航ミサイル
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-
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KAMD
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20年代前半までに韓国版弾道ミサイル迎撃システム構築へ
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イスラエルのアイアンドーム導入へ
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迎撃ミサイル開発
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・韓国軍はクラスター爆弾、クラスター型焼夷弾を保有。制限条約に加盟していない。
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・米国により韓軍の射程および弾頭重量の制限が2017年9月5日完全撤廃された。
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天弓
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20km
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地対空ミサイル
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改良型がK-SAM
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天竜
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3~500km
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玄武-3派生型
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艦隊地巡航ミサイル
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潜水艦発射型も所有
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若鷹
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空対地ミサイル
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ATACMS
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~300km
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子爆弾持つ
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地対地弾道ミサイル
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米製MGM-140
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タウルス
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500km
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空対地ミサイル
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ドイツ製・新規導入
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投下爆弾
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バンカーバスター
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地下貫通爆弾
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MK84
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幅15.2m、深さ11.0mのクレーター能力、半径365m致死的被害
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クラスター爆弾
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大量の子爆弾を持つ爆弾(韓国・制限条約非加盟)
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焼夷弾・ナパーム弾
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火の海、酸欠死(韓国・制限条約非加盟)
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その他の攻撃砲やミサイル
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K-9自走砲
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3個砲隊、射程80キロ
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230ミリ多連装砲
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1発でサッカー場3面焦土化
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スパイクミサイル
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GPS誘導、JSで誘導可、射程25キロ、誤差1m以内
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2.75インチ誘導ロケット
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40発連射
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その他
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砲弾軌道を分析して発射基地破壊システムを構築している
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