アイコン 米自動車産業の現況 売れなくなったEV 4月は全体もマイナス


米国では物価高騰に対してインフレ退治の金利高、現在基準金利が5.5%、それも昨年8月から続き、5%以上となると昨年3月から続いている。

自動車ローン残高も新コロナ前の2019年4Qの1.331兆ドルから23年4Qの1.607兆ドルまで5年間で20.7%増加している。車両販売台数は新コロナ前より落ちているなかでローン残高ばかりが伸びている。米国は好景気もあり、問題とはならないが、インフレ退治がハードランディングした場合、高金利の各種ローンの不良債権問題も浮上してくる。

 EVの急激な成長、資源高、高価格、ほかの車両の連れ高もあり、自動車価格は上昇し続けてきた。
しかし、2022年12月、テスラが目標販売台数をクリアするため、IRA補助金の先食いとして値引き販売、その後、2023年上半期はIRA法に基づく補助金でEVの販売台数は大きく伸びたが、下半期に入ると売れなくなり、中国ではBYDはじめ大勢のEVメーカー対テスラの構図から値引き競争に発展。それでもテスラは売れず、今年第一四半期は4月から一部モデルチェンジするとして値引販売したのもかかわらず、昨年よりマイナスとなっている。4月からモデルチェンジ車を投入したものの、最初から標準価格を下げ販売している。

 

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昨年は180万台、今年は22%増の220万台を計画しており、第一四半期マイナスからのスタートと苦しい展開となっている。
テスラは乗用EV専門で車種も限られているが、ライバルとされるBYDはバッテリーメーカーでもあり、EVバス(2014年から米国でも生産)から乗用EV・PHVまで価格帯も廉価版EVやPHVを1万ドル台から高級車まで取り揃え、昨年の販売台数は300万台をクリアしている。

米国では中国パージを念頭にしたEV車両のIRA法であるが、リチウムにしても産出国は豪州・米国であってもメタルに精錬しているのは中国であり、そうしたレアメタルが中国から韓国へ製品や材料として輸出され、韓国で加工され米国へ輸出されている。原産国FTA国可という中途半端なIRA法となっており、次にはEV用バッテリーの必須アイテムの中国産黒鉛(石炭燃焼過程で生産/陰極材)も、米国で解禁される動きとなっている。実質すでに大量に中国産黒鉛を使用したEV用バッテリーは韓国経由で米国へ輸出されている。
トランプは中国製自動車に対して25%という高関税を課したが、現在も継承されており、さらに次大統領に選出されれば関税をさらに60%に引き上げると豪語している。
世界№1のバッテリーメーカーのCATLにしても同社のバッテリーは軍官民で使用されており、当然、米国はエンティティリストに繰り入れるべきだろうが、影響や欧州の反発が予想され、指定していない。テスラも中国では多くをCATLの3元系やLFP系の電池を採用している。CATLはドイツに工場を建設中でハンガリーでは巨大工場を建設中でもある。

EVが売れなくなったのは、
1、高い、補助金付いても高い
2、自動車ローン金利が高い
(米国は高い、中国は低いがコストパフォーマンスからPHVに流れている)
3、地方に充電所が少ない。充電時間が長い。
3“、短時間の超高速充電所はさらに少ない。
4、極寒地で電スト
5、中古車価格破壊⇒新車価格の暴落の影響
6、耐用年数問題、電池8年16万キロ保証。内燃機車平均使用12年間
7、etc.


スクロール→

/千台

19

20

21

22

23

24

前比

1

1,133

1,144

1,109

1,002

1,065

1,082

1.6

2

1,265

1,373

1,196

1,058

1,161

1,259

8.4

3

1,608

990

1,605

1,249

1,384

1,455

5.1

4

1,332

710

1,512

1,256

1,357

1,335

-1.6

5

1,590

1,111

1,586

1,115

1,374

 

 

6

1,510

1,111

1,300

1,147

1,385

 

 

7

1,396

1,227

1,291

1,147

1,314

 

 

8

1,650

1,319

1,095

1,151

1,341

 

 

9

1,273

1,351

1,007

1,118

1,340

 

 

10

1,344

1,361

1,055

1,185

1,211

 

 

11

1,414

1,214

1,022

1,138

1,242

 

 

12

1,533

1,619

1,221

1,287

1,454

 

 

合計

17,047

14,577

15,079

13,903

15,608

 

 

 

 EV関係の商品先物価格の推移
 

スチールは世界生産量の半分以上の粗鋼を生産する中国の建設不況により価格が低迷している。
アルミは車両軽量化のため、高級車やスポーツタイプ車などに使用されている。
銅は、EVはモーター類などに既存車両の3倍使用する。リサイクル調達は2035年と見られている。
コバルトはアフリカ民社コンゴがほとんど生産、採掘利権は中国企業が持つ。LFP電池の台頭で需給関係が緩和されたものと見られる。
リチウムは世界最大で米国のマクダーミット・カルデラ鉱脈の生産が開始されない限り、安くなるには限界がある。ただ、中国四川でもアジア最大のリチウム鉱脈が発見されている。

 


スクロール→

EV・レアメタル等

 

19/12.

21/12.

22/12.

23/12.

24/4.

19

スチール

3,774

4,568

4,019

3,928

3,493

-7.4%

アルミ

1,807

2,818

2,378

2,384

2,555

41.4%

マンガン

31.50

31.25

31.25

29.25

38.75

23.0%

2.796

4.393

3.810

3.880

4.608

64.8%

ニッケル

13,950

20,880

29,886

16,375

19,246

38.0%

コバルト

32,750

70,500

51,955

29,135

27,830

-15.0%

リチウム()

49

268

519

96

110

124.5%

ネオジム()

362

1,110

955

555

495

36.7%

 

[ 2024年5月 7日 ]

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