アイコン 香港火災 窓に発泡スチロール 火災報知器8棟共故障中 スプリンクラーもなし


香港大火災の死者数は128人、負傷者79人、今だ連絡が取れない住民が200人あまりいるという(28日午後8時現在)。

香港のクリス・タン安全保障相は今回の火災について、
火災は建屋1階で発生、改修工事中で各戸の窓に工事保護用に発砲スチロールの板が取り付けられており、この発泡スチロールに引火、発泡スチロールの高熱燃焼により窓ガラスが割れ、家の中の家財が燃え、家の中から火が吹き出し、竹製仮設材や板材などが燃え、工事保護用の床材などに燃え広がり、火の手が上層部の発泡スチロフォームへ燃え移り続け、瞬く間に火がマンション全体に広がり、火災燃焼の強い上昇気流が、同時に改修工事中のマンションの窓の発泡スチロフォームに燃え移り、7棟が一斉に火を噴いた状態に至ったとしている。

現地報道では、発泡スチロフォームや発泡ウレタンフォームの2種の表現で報じられており、
共に燃えやすい素材。
香港の大臣が発表しており、発泡スチロフォームが正解と見られる。

 

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発泡スチロールはポリスチレン樹脂が原料で、日本では断熱材や畳材にも使用されており、メーカーによっては製造工程で難燃剤を添加して燃えにくくしているという。ただ、単なる板材の場合は難燃剤など添加することはない。

非常に燃えやすく、軟化しやすく、炎が消えても内部が高熱で燃え続ける曲者。今回は窓ガラ
スが発泡スチロ―ルの炎上で高熱から割れ、家財が燃え、その炎が外に強く吹き出し、さらに別の部屋の窓ガラスの発泡スチロールを燃やす、すさまじい勢いで悪循環に陥り、その炎の勢いが超高層マンション7棟を瞬く間に火の海にしてしまった。

ただ、発泡スチロール材は、発泡ウレタン(燃焼ガスに有毒な一酸化炭素)とは異なり、有毒ガスは発生しない。ただ、油煙の黒煙を発生させる。
発泡スチロールの分子構造は、CH2-CH- CH2-CH-・・・という炭素と水素からなる連鎖分子の構造となっており、有毒ガスの発生はない。

★現地報道機関に対して請負業者は、改修工事中、傷などの影響を受ける床には、一時的に薄い板材、窓には中空パネルを設置し、工事が完了次第、直ちに撤去されることになっていたという。
・業者の言う通りならば、中空パネルは一般的に軽量なポリカーボネート製となり、高い難燃性・耐熱性や耐衝撃性を持ち、初期段階では一気に燃え広がらない。

・すでに、タン大臣が発泡スチロールを全窓に防護のため貼っていたことが大火災の原因となったと発表している。

●緑の防護網やシート材なども難燃性の認証材は使用されていなかった。
●仮設材の竹は燃えやすく、組んである仮設が燃え崩壊して落下、建屋周辺に燃えながら散らばり、消火活動に支障をきたした。
●火災報知器は8棟とも故障中で関係者は処罰対象になっているという。
 火災報知器がならず、異常に気づくのが遅れ、部屋を出ようにも廊下や階段が煙で覆われ、避難することもできず、部屋に戻り、そのまま携帯電話での連絡が取れなくなった人もいる。その部屋は焼失しているが、捜索は遅れているという。
●古い超高層マンションであり、後付けでもスプリンクラーなどの設置はない。
●捜索が続けられているが、全体では鎮火したもののまだ200度余りある部屋もあり、捜索は難行している(28日午後)。調査や現場検証には4週間以上必要と見られている。

●当該のマンション群にはインドネシア人が100人余り居住、うち2人が死亡、マンション内の家庭支援要員の11人とも連絡が取れない状態だという。

●●消防当局は、11月26日(水曜日)午後2時1分にマンションの1階部分で火災が発生したとの通報を受ける。
★火災地とマンション名、香港北部の大埔区の公営住宅「「宏福苑マンション(Wang Fuk Court)」
当マンション群は31階建ての超高層マンション8棟で構成されている。
★改修工事は全棟同時に行われており、工事開始は昨年7月からとされている。
★本体の竣工は1983年、住民は約4000人~4500人。65歳以上が4割居住。
★全8棟のうち、焼失は7棟で合計焼失戸数は約2000戸に達するという。

●香港の独立腐敗防止委員会(ICAC)は、リノベーションのコンサルタント会社であるウィル・パワー・アーキテクツの取締役2人を逮捕した。
その前に、施工会社のプレステージ・コンストラクション・アンド・エンジニアリング・カンパニー・リミテッドの3人(役員2人含む)が逮捕している。

ICACはまた、工事費用3億3000万香港ドル(約67億円/20.05円)の汚職捜査にも着手している。

●住民が昨年10月に監督官庁の労工処に申し入れ、
住民たちは改修工事の安全性に疑問を持ち、昨年10月、監督官庁の労工処に改修工事の安全性について申し入れている。
労工処は2024年7月~25年11月の間に宏福苑で16回の安全検査を実施。検査は、宏福苑の足場に設置された保護シート(「足場ネット」)が労工処の要件を満たす製品認証を受けているかどうかなどだったという。
その上で「直近の検査は11月20日に実施し、その後労工処は請負業者に対し、適切な防火対策を講じる必要性について再度書面で注意喚起を行った」としている。
残念ながら、香港の労工処の検査のお役人たちは、宏福苑の8棟の火災報知器の検査もせず、8棟全窓に発砲スチロール板が貼ってあることにも何の疑問も持たなかったようだ。
・・・こうしたこともあり、ICACが汚職捜査に乗り出しているのかもしれない。

問題が生じて初めて言動も法も認識される。
国の法や規則・規定は、こうした事態が発生しないように制定されているが、香港の労工処はお願い口調でまったく機能していないようだ。結果、31階建てマンションの7棟が木造建築のように燃え、多くの犠牲者を出してしまった。人災としか言いようがない。

 

[ 2025年12月 1日 ]

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