NTT西、大阪・福岡にAI対応データセンター 建設費300億〜400億円規模か
NTT西日本は、大阪市と福岡市に次世代AI対応型データセンターを新設する。生成AIの普及に伴うデータ処理需要の拡大に対応し、NTTグループのAI基盤「AIOWN」の展開を支える中核拠点とする。施工者や設計者、具体的な請負額は現時点で公表されていない。
大阪市中央区に整備する「大阪南データセンター」は、電力容量にあたるITロードが8MWで、2031年度の竣工を予定する。大阪・堂島、曽根崎の既存データセンターと光ファイバーで直結し、生成AI時代の都市型ネットワーク拠点として位置づける。一部フロアではAI向けサーバーに対応する液冷設備も導入する。
福岡市博多区に整備する「博多データセンター」は、ITロード5MWで、2029年度の竣工を予定する。海底ケーブルに直結し、アジアと大阪・東京を結ぶ相互接続拠点とする計画で、福岡を国際通信のゲートウェーとして活用する狙いがある。
当社試算では、2棟の建設費は合計で300億〜400億円規模に上る可能性がある。大阪のデータセンター建設費を1ワットあたり14.1米ドル、為替を1ドル160円前後として単純換算すると、大阪南データセンターだけで約180億円規模となる。博多データセンターも同様の単価水準を参考にすれば100億円超の案件となり、液冷対応や受変電設備、非常用電源、通信設備、今後の建設費上昇を加味すると、全体では300億円台半ばから400億円規模に膨らむ可能性がある。
データセンターは、建物本体よりも電力、空調・冷却、通信、セキュリティなど設備工事の比重が大きい。特にAI向けサーバーは発熱量が大きく、従来型の空調に加えて液冷設備への対応が求められる。このため、ゼネコンだけでなく、電気設備、空調、通信、配管関連の専門工事会社にとっても大型案件となる見通しだ。
大阪では既存のデータセンター集積地との接続性、福岡では海底ケーブルを生かした国際接続が強みとなる。AI関連投資は半導体やソフトウエアだけでなく、電力と冷却を支える建設インフラにも波及している。今後は施工者の選定や発注方式、設備投資額の詳細が焦点となる。





