アイコン 日米協調介入の弊害、日本だけで生きていける世界ではない 治外法権の限界


米国債市場では長年、大きな懸念が燻ってきた。それは中国や日本といった米国の主要債権国が保有する巨額の米国債を売却することで金利が急騰し、経済や金融市場に深刻な混乱を引き起こすのではないかという「米国債投げ売り」シナリオだ。

市場はこれまでの数十年は、この終末論的なシナリオをほとんど相手にしなかったし、それには十分な理由があった。
しかし、先週行われた歴史的な日米協調為替介入は、市場参加者に警戒の必要性を改めて意識させた。

長年にわたって多くの専門家は、米国最大の経済・地政学的ライバルである中国こそが危機の引き金になると考えていた。

ところが、実際には、トランプ政権との貿易戦争勃発により、中国の米国債保有額は過去10年間で1.4兆ドルから0.66兆ドルまで、ピークから半分以下に縮小し、保有国順位も1位から今では日本、英国に次ぎ3位に陥落している。中国は一方で政府が金を大量に買い増していた(値上がりの前の話)。

また、純粋に金融面から見れば、アジアにおける米国最大の同盟国である日本も、保有規模の大きさゆえに同程度のリスクを抱える。

日本は米財務省が公表した5月の米国債保有残高は約1兆1400億ドル(約179兆6640億円/157円)の米国債を保有し、米国にとって最大の海外債権国となっている。

 

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もちろん日本政府が意図的にこの火種に火をつけると考える人はいないが、現在のような状況では意図しない事故が起こる可能性も否定できない。
(超円安対策に、日本が保有する米国債を売却(ドル売り-円買い))して、対ドル円を円高にシフトさせていた。財務省の神田大明神がドル売り担当だった。現在は三村財務官が担当しているようだ。)

日本は、2023年4月のバフェット効果から日本株が世界のハゲタカたちに注目され、株価はハゲタカ相場で今では(日経平均)株価は2倍以上に上昇している。しかし、ハゲタカ主導、今では仮想通貨並みに激しく乱高下する超高層のエレベータ相場になっている。

2024年8月に正式に開設された日本の米先物取引所もハゲタカの餌食になり、コメ相場は倍以上値上がりし、消費者離れまで引き起こしているほどだ。

市場は今、
①円相場の極端な下落、
②日本国債市場の不安定化、
③米国債イールドカーブの一部での緊張、
④米連邦準備理事会(FRB)と日銀の信認低下
という「パーフェクト・ストーム(完璧な嵐)」に直面している。

こうした状況こそが7月31日にベッセント米財務長官が、日本と共同で異例の円買い介入を実施した理由かもしれない。

円は対ドルで約40年ぶりの安値⁠まで下落し、日本国債利回りは記録的高水準に達している。
外国為替市場で長年経験を積んできたベッセント氏は、日本国債市場の混乱が米国債市場へ波及することを懸念したのではないだろうか。
特に超長期米国債利回りが既に数十年ぶりの高水準に達していたタイミングだけに、その懸念は決して不合理ではない。10年物米国債の金利が5.0%を超えれば危険水域だ。

確かに時価総額約29兆ドルを誇る米国債市場は世界で最も流動性の高い市場とはいえ、日本による大規模な売却が行われれば、買い手は付くだろが、金利から価格が全く影響を受けないとは考えにくい。
さらに、世界最大と第2位の債券市場を結び付ける関係や、世界で極めて重要なドル円相場の均衡が崩れれば、その影響は予想外な形で世界の金融システム全体に広がりかねない。低金利のキャリー円も影響を受ける。

<5%突破という悪夢>
米国債、日本国債、そして円相場は過去数十年の間にそれぞれ大きなストレス局面を経験してきたものの、この3つが同時に強い圧力にさらされるケースは極めてまれ。しかも現在はFRBのウォーシュ議長と日銀に対する市場の信頼も揺らいでいる。

ウォーシュ氏は先週の政策金利据え置き決定後の記者会見で、FRBが掲げる2%のインフレ目標に対して曖昧な姿勢を示したように受け取られ、債券市場を動揺させた。
結果、投資家が長期国債を保有する際に求める上乗せ利回りである「タームプレミアム」が急上昇した。

それに加えて超長期の米国債利回りは2007年以来の高水準に跳ね上がった。これは投資家が、FRBはインフレの高止まりを容認する可能性があると考えていることを示しているのかもしれない。また、ウォーシュ氏⁠が政策金利を引き上げるよりも、市場金利の上昇による金融引き締めに頼ろうとしているとの見方も広がっている。だが、これは政策当局にとって危険な道となる。
インフレ期待が制御不能となり、中央銀行への信認を失うリスクがあるからだ。

日本の状況は一層不安定とも言える。
超長期国債利回りは過去最高を更新し、2年国債と指標となる10年国債利回りも約30年ぶりの高水準に達している。

背景には、日本の金融政策と財政政策に対する投資家の信頼感欠如がある。
日銀は長年続いたゼロ金利政策からの正常化を進めているが、利上げペースは依然として極めて緩い。名目政策金利は1.0%で、実質金利は大幅なマイナスとなっている。これは先進国の中でも最低水準だ。

そのため投資家は、日銀への信頼を失いつつあり、同時に高市早苗首相が進める過去最大規模⁠の歳出拡大計画にも疑問の目を向けている。
(2040年までに17分野に370兆円を官民投資、GDPを倍増させる計画、GDPが倍増すれば、政府負債のGDP比も大幅に縮小する算段/市場は待たない。政府投資分の原資説明も具体性に欠ける)

こうした状況を受けて、円は先週1ドル=164円近辺まで下落し、約40年ぶりの安値を記録。
実質実効為替レートベースでは史上最低水準となったため、日米による異例の協調介入が実施された。
日本による為替介入は近年初めてではない。
日本の財務省は2022年以降、複数回にわたり円買い介入を実施し、その総額は3000億ドルを超えている。資金の一部は日本が保有するドル預金やレポ取引、スワップ取引によって賄われた。しかし、別の一部については、米国債の売却によって資金を調達⁠したとみられている。
この点が米政府関係者の懸念材料となっている。

日本が大量の米国債を売却すれば(ドル売り円買い)、米国債利回りにさらなる上昇圧力がかかる可能性がある。
借入コストの急上昇は、特に現在の水準からさらに上昇する場合、誰の利益にもならない。
とりわけ、トランプ大統領やベッセント氏にとってはなおさらマイナス。

両者が米10年国債利回りの動向を極めて重視していることはよく知られている。
一部の投資家は、米10年国債利回り5%がトランプ政権にと⁠って絶対に超えたくない「上限」だとみている。
議会中間選挙が数ヶ月後(11月3日投票)に迫り、さらに米国がイランとの長期化する戦争に関与している状況では、特にこうした水準突破を目にしたくないだろう。

(トランプはサウジと共同してイラクの親イラン派拠点を奇襲攻撃、イランに対しても大規模攻撃をする予告、原油価格が再上昇、イラクの親イラン派も8月5日まで反撃を留保するとしたものの、イランに対して大規模攻撃を再開させれば、サウジと国境を持つイラクの親イラン派がサウジのパイプラインを攻撃する可能性が高い。原油価格の高騰は避けられない状況だった。トランプの支持率も37%と低空飛行、イラン戦争反対の世論が6割、このままでは物価高もあり共和党支持層の離反により、上院でも負けてしまう恐れがあり、トランプは急遽、大規模攻撃を中止した。
イラン戦争では、米国本土以外に世界に展開する米軍基地や友好国からミサイルや迎撃ミサイルをかき集め、これまでに使い過ぎて、米本土防衛にも支障が出るほどだと米軍総司令官が大規模攻撃に反対したという。)

過去数十年を振り返れば、市場参加者や政策当局が「米国債投げ売りリスク」を軽視してきたのは結果的に正しかった。
弱気論者たちは何度も警鐘を鳴らしてきたが、そのシナリオが現実化したことはなかった。
ただ、歴史が示すように、市場における最大のリスクとは「リスクは存在しない」と信じること自体ということだ。
以上、ロイターなど参照

米国では年度末に近づくと政府資金が枯渇し、議会が追加予算や次期予算の前払いなどを採決せず、省庁は給与の支払いができず、自宅待機になる政府職員が大量に出る。トランプ政権が政府要員の人減らしを強行する中、予算不足で残った管制官の給与さえ支払われず、空港では最小限の管制官でまわし、不測の事態も発生していた。

英国では、首相が就任時の公約であった新コロナに対する国民への補助金支給が、財政の裏付けがないとして議会が否決、就任から2ヶ月余りで首相の座を追われたほどだ。欧州各国では財政問題は議会が厳しい判断を下している。

日本はバブル崩壊、国債発行による公共投資により経済回復を図ろうとしたが、不良債権処理が金融機関や経済に重くのしかかり、2000年代に入り、不良債権処理を最優先した。それでも国債残は増加、小泉政権の末年と一次安倍政権の年に前年比でわずかに減少したのが1990年来、唯一無二の政府負債の減少であった。その後は極端紫外線のように増加し続けている。

今や円安原因となっている政府負債、
衆議院選挙の公約とした現行8%の食料品の消費税減税を謳い誕生した高市政権は、減税に当たり、財源を示すことができず、自民党内からも反対論が出されている。さらに、2年後には元に戻すことから、商品価格が税込みで一気に8%値上がりし、買い控えの不況に陥る危険性も孕んでいる。
2014年4月に消費税が5%から8%に上昇した時には、2013年には駆け込み需要も発生したものの、施行以来不況が続いた。インフレ率も2014年は便乗値上げもあり2.75%だったが、2015年は買い控えが発生して0.80%、2016年はさらに消費が落ち込み値下げから▲0.2%マイナスになっていた。
高市首相は、インフレを司る総務省の大臣に(安倍政権時の)2014年9月から2017年8月まで就任し、消費税増税の影響を一番身近に知る人物でもある。
当時の高市氏の功績は四季の会の代理人としてか極端紫外線で放送局いじめにより名を轟かせ、消費者の景気など論外だった。当時は満面の笑み・ニコニコもなかった。今は気持ちいいほど笑みがこぼれっぱなしだ。

誰が生めや増やせやと国債を増加させた首相だろうか。 
ただ、2020年から2022年の増加は新コロナパンデミックの関係もあり、増加しても仕方ない。本来国債はこうした異常事態のために発行するものであり、恒常的に高額発行するなど、日本の未来を考えない首相ばかりのようだ。
小泉政権でも6年間で140兆円増加させている。一方で聖域なき削減により、未来の飯のタネさえむしり取り、毎年20兆円以上の増加は何に費消したのだろうか。小泉氏は非正規雇用を拡大させた結果、社会保険料収入を減少させ、その補填に国債でも発行し充当したのだろうか。
当時、非正規雇用の拡大で企業は工場労働者のリストラを強行、非正規に入れ替え、企業は人件費減で、巨額の利益を出したが、従業員に還元することも、投資に使用することもなく、貯め込んでいた。
それは2018年の安倍政権での大金融緩和でも、大企業は空前の利益を出したが、利益の還元は株主への配当増、株主のための自社株買いに浪費し、残りは投資にも従業員の賃金上昇にも使用せず貯め込んでいた。サラリーマン経営者たちは株主を神様と間違え、株主に対するご機嫌取りに終始、延命工作を図るばかりだった。過保護の経団連企業群でもある。


スクロール→

日本の政府負債の長期推移

 

 

政府負債

首相

 

政府負債

首相

 

兆円

兆円

 

1990

258.6

海部

2000

643.9

 

1991

271.8

宮沢

2001

684.2

小泉

 

1992

298.5

宮沢

2002

716.7

小泉

 

1993

325.8

宮沢

2003

743.5

小泉

 

1994

382.2

細川

2004

795.7

小泉

 

1995

428.0

村山

2005

824.5

小泉

 

1996

465.7

橋本

2006

822.2

小泉

 

1997

505.9

橋本

2007

819.2

安倍

 

1998

552.0

橋本

2008

819.3

福田

 

1999

606.4

小渕

2009

863.1

麻生

 

 

 

 

政府負債

首相

 

政府負債

首相

 

 兆円

 兆円

 

2010

911.0

鳩山

2020

1,267.5

安倍

 

2011

954.9

菅直人

2021

1,277.2

 

2012

996.3

野田

2022

1,332.5

岸田

 

2013

1,035.1

安倍

2023

1,357.1

岸田

 

2014

1,075.6

安倍

2024

1,360.3

岸田

 

2015

1,098.5

安倍

2025

1,370.8

石破

 

2016

1,123.8

安倍

2026

 

高市

 

2017

1,147.8

安倍

・日本で選挙に勝つためには大盤振る舞いが必須要件。

 

2018

1,159.4

安倍

 

2019

1,179.8

安倍

 

首相名は年に半年以上首相の座の首相を記載

 

   2023年から物価上昇により商品が高くなり、国民は連れて消費税

も多額を支払い、政府は税収による歳入増に歓喜、大判振る舞いを続けている。地方分権制度で地方に大盤振る舞い。

 

その地方の実態は、福岡県では県議たちが世界各国へ豪華研修旅行に地方交付税の税金を費消している。ドバイでは5つ星ホテル、年に3回も行くハワイでは高級リゾートホテルに宿泊、当選回数で高額部屋に宿泊するそうな。福岡県議会は福岡市議会の海外研修旅行規定などを100%導入すべきではないだろうか。福岡県議会は、南ア、スイス-フランス、英国-フランスなど世界を観光しまくっている。こうしたことが今の地方分権のレベルを象徴している。

 

政府が余計に銭を渡さなければ、こうした問題は発生しない。また地方交付税については使途を克明に政府に報告させるべきだ。公認会計士など第3者による監査体制も必要ではないだろうか。

 
 
 

↓日米長期国債金利の動き

日本は政府が政策で基準金利を上げず、大金融緩和策を継続させた。しかし、日米の長期国債の金利に見られるように格差が拡大し、円は売られ、超円安が進んだ。

しかし、日米の金利差が縮小すれば、円高にシフトし、基準金利についても、米国は仕掛けたイラン戦争によりインフレ率が上昇、金利を再び上げる必要に迫られ、金利を上げれば金利差が拡大する。一方、日本は生死不明の植田氏の采配で、生鮮除く食料品のインフレが続く中、1%で動かざること山の如し、国民に説明責任も果たさず、存在価値もない。黒田が超異端児ならば、次の日銀総裁は大金融緩和修正の異端児でなくては務まらず、超円安政策からも抜け出させない。せめて国債残を増加させない政権になれば、世界のハゲタカたちの日本の国債を見る目も少しは変わり、日本売りも沈静化するだろうが・・・。15年間で官民370兆円投資、平均24.7兆円、政府が2割受け持っても政府は毎年4.9兆円必要となる。原資はどうすんだろう。、

政権を維持するためには選挙で勝つことが至上命題、バラマキ殺法しかない国が日本でもある。


スクロール→

日本円は失楽円か 保有の米国債も火種

問われるPBの概念が政治にない日本國の首相

進む円の失望売りに異例の日米協調介入/ 金利=基準金利

 

為替

日本

米国

米国債

 

 

対ドル円

10年物国債

10年物国債

日保有

10年債

月末

%

金利

%

金利

10億ドル

金利差

20/12.

103.39

0.01

-0.1

0.92

0.25

 

0.91

21/12.

115.12

0.04

-0.1

1.42

0.25

 

1.38

22/12.

131.22

0.44

-0.1

3.86

4.5

 

3.42

23/12.

141.06

0.71

-0.1

4.06

5.5

 

3.35

24/12.

157.28

1.07

0.25

4.57

4.5

 

3.50

25/12.

156.76

2.07

0.75

4.16

3.75

1,185.5

2.09

26/6.

162.57

2.68

1.0

4.42

3.75

 

1.74

 

 

 

 

 

 

 

0.00

26/1.

154.78

2.24

1.0

4.56

3.75

1,225.3

2.32

26/2.

156.06

2.11

1.0

4.23

3.75

1,239.3

2.12

 3/27.

160.26

2.37

1.0

4.36

3.75

 

1.99

26/3.

158.72

2.35

1.0

4.24

3.75

1,191.6

1.89

 4/29.

160.38

2.46

1.0

4.17

3.75

 

1.71

26/4.

156.58

2.52

1.0

4.17

3.75

1,209.9

1.65

26/5.

159.28

2.66

1.0

4.45

3.75

1,143.1

1.79

26/6.

162.57

2.68

1.0

4.42

3.75

 

1.74

 7/9.

163.40

2.88

1.0

4.54

3.75

 

1.66

 7/29.

163.38

2.75

1.0

4.62

3.75

 

1.87

 7/30.

159.51

2.80

1.0

4.66

3.75

 

1.86

 7/31.

157.57

2.82

1.0

4.75

3.75

 

1.93

 8/3.

157.16

2.82

1.0

4.69

3.75

 

1.87

 8/4.

157.72

2.85

1.0

4.63

3.75

 

1.78

 


スクロール→

米国のインフレ率の推移/=前年比

 

 

2024年

2025年

2026年

 

 

総合

コア

総合

コア

総合

コア

 

1月

3.1

3.9

3.0

3.3

2.4

2.5

 

2月

3.2

3.8

2.8

3.1

2.4

2.5

 

3月

3.5

3.8

2.4

2.8

3.3

2.6

 

4月

3.4

3.6

2.3

2.8

3.8

2.8

 

5月

3.3

3.4

2.4

2.8

4.2

2.9

 

6月

3.0

3.3

2.7

2.9

3.5

2.6

 

7月

2.9

3.2

2.7

3.1

★コアは変動が大きいため食料とエネルギーを除いたもの

 

8月

2.5

3.2

2.9

3.1

 

9月

2.4

3.3

3.0

3.0

 

10月

2.6

3.3

未調査

未調査

 

11月

2.7

3.3

2.7

2.6

 

12月

2.9

3.2

2.7

2.6

 

★米国ではインフレ退治に2.5%から5.5%まで上昇させた。  

 

★日本はインフレ退治に金利を上げず、マイナス金利のままやり過ごした。世界ではインフレが沈静化する中、日本は金利を上げなかったことから金利差から円が売られ、超円安トレンドに、インフレが、特に自給率38%の食料品のインフレは目も当てられないほど上昇している。 

 
 
 
 

 

 

 

[ 2026年8月 6日 ]

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