アイコン トランプ、戦線拡大のサウジをどうする 国連直接会談期待で92ドル台まで下落


米イランの終戦協議が決裂し、イエメンのフーシ派はイラン戦争でトランプ軍の攻撃が再開されれば、マンデブ海峡を封鎖するとした宣告した通りに、7月20日に紅海南端の出入口マンデブ海峡を封鎖、7月23日には紅海ヤンブー沖のサウジタンカー2隻に対してミサイルやドローンで攻撃し炎上させ、イラン戦争は拡大した。フーシ派とサウジは報復合戦に突入している。
9月21日にも新たにホルムズ海峡域でUAEの港へ向かっていた英国の大型タンカーLR STEPHANIE号が攻撃され損傷を受けている。・・・9月12日以来船舶攻撃は発生していなかった。

7月29日、サウジのムハンマド皇太子は何故かトランプ軍と共同してイラクの親イラン勢力の民兵組織を奇襲攻撃、幹部含む20数名が爆殺された。
当該民兵組織はイラク政府組織にも入った準軍事組織であり、これまでのところイラン戦争に対しては一定の距離を持っていた組織、ただ、当該の民兵組織は報復を猶予するとして戦線は拡大しなかった。

イラクとサウジの東西パイプラインはフーシ派のイエメンより近く、800K以上国境も接している。実質専制君主のムハンマド皇太子はトランプ同様ゲーム感覚で奇襲攻撃に参加したとしか思われない。

 

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9月に入るとイエメン北西部に陣取るフーシ派は、マンデブ海峡を完全封鎖するため、海岸沿いを南下し、イエメン紅海沖のHANISH諸島を制圧、さらに南下して貿易港のモカを制圧、そしてマンデブ海峡に面したPORIM島を制圧した。これら一帯はサウジが支援する南イエメン政府軍(副大統領派の軍)が管轄下においていた。

サウジはフーシ派拠点へ報復爆撃を続け、イエメン政府軍への軍事支援も強化した。
一方、フーシ派はサウジに対して、サウジ南部の都市や製油所をターゲットに報復攻撃、9月に入るとエスカレートさせ、ヤンブーの国営製油所やパイプラインを攻撃して炎上させ、9月11日にはパイプラインの送油(日量700万バレル)が停止し、輸出も停止した。

直近では、2016年来初めてフーシ派は鉄壁な迎撃体制にあるリャドを攻撃し、炎上させた。サウジはすべて撃墜したと発表したが、SNSでの黒煙画像もあり、空港の石油貯蔵所が爆発炎上したと追加発表した。それでも攻撃によるとは説明しなかった。

ムハンマド皇太子は9月に入り、トランプに対して軍事的支援を2回要請した。しかし、2回とも断る一方、軍事顧問団100人をサウジへ送り、諜報、監視、偵察支援を行っている。米軍の偵察用ドローンや偵察機、軍事衛星での偵察情報や攻撃目標の選定などの支援を行っている。これは2022年にサウジ連合軍とフーシ派の戦争時も同様の情報提供がサウジ側にもたらされていた。

急激なフーシ派の報復のエスカレートに対して、ムハンマド皇太子は米軍が攻撃参加すると確信していたことから、トランプからスカタンを食らわされ、現状、フーシ派の攻撃に対して後手後手に回っている。

ヤンブーの原油輸出(原油とナフサ等の計700万バレル/日量)もあり、原油価格が上昇、再び100ドル台を突破した。
これを受けトランプはサウジへの支援攻撃を、フーシ派に対して行う確率が大きく上昇している。
しかし、フーシ派拠点は紅海寄りの山岳地帯、イランやアフガンもそうであるように。

元々イエメンは20~30の氏族を統括したオスマントルコの支配下となり、サルタンが統治、その後、英国が南部から占領地拡大。独立にあたっても氏族の結束は固く、利によって北イエメンと南イエメンに分かれ、その後、統一されたものの、再び分裂、そのため、北イエメンのフーシ派は結束しているが、ほかの氏族(現在の大きな氏族は12)は利によって動き、政府に加盟しているが、軍事的には政府軍自体が大統領軍や副大統領軍などおり複雑、また、各地の氏族にもそれぞれ防衛軍がおり、南イエメンの政府軍と称しても決して1枚岩ではない。
しかし、ここに来て、フーシ派の攻勢に各氏族は1枚岩にならざるを得ない状況下にもある。それを兵器や莫大な資金面で支援しているのがサウジでもある。

イエメン政府の首都はアデン(港湾都市、イエメン第2の都市)に所在するが、首都アデンの不安定化もあり、政府機関は昨年からサウジのリャドに引っ越している。

フーシ派は、2016年から停戦の22年までサウジ湾岸連合軍の猛攻に晒されても勢力を維持してきたのは、イランの支援のほか、山岳地帯に拠点を設けていることにある。

ホルムズ海峡・ペルシャ湾岸に沿うイランの高原地帯、何でもありのトランプが水爆を50発以上この高原地帯に撃ち込まない限り破壊できない。

フーシ派の勢力下にある紅海側沿岸の高原地帯も同様、米軍が攻撃参加したところで、すべての拠点破壊は難しく、紅海も実質使用不能状態が続くことになる。世界中の米軍基地や同盟国から借用して集めた米軍の攻撃や迎撃用のミサイル在庫も、米本土防衛用を残し、底を付いてきている(米軍制服組トップのケイン総合参謀議長がホワイトハウスの秘密会議で表明)。

何でもありのトランプが11月3日の中間選挙の直前に、自らが仕掛けたイラン戦争を一方的に終結宣言すれば、フーシ派の攻撃も止まり、原油価格は暴落、米最大のインフレ要因のガソリン価格も暴落することから、共和党が勝利する確率は飛躍的に上昇する・・米成人国民全員が5000ドルもゲットできる。

イランは、カタールか仲介し、新たな7条件をトランプに渡した、内容は不明。
また、パキスタンもイランへ乗り込み停戦・終戦の条件を整えさせ続けている。
国連総会が始まり、トランプも「イランとの交渉もオープンだ」とし、交渉や直接会談がある可能性もある。これを受け、原油価格が100ドル台から92ドル台まで急落、米の長期金利も5.000前後から.4.950%まで低下している。

対ドル円は、日本時間、9月22日05度現在157.37円と17日の155.96円、18日の156.86円から続落している。…原油価格下落、米長期金利下落で円高にシフトするはずだが、長期金利の差拡大や日本はNISAや年金の米国株買い(=ドル買い)の増加を続けており、また金融機関や企業の海外投資は鉄砲の玉で、日本に利益を還流させ国内投資に振り向けることもせず、円買いにはならない海外での利益再投資、海外投資残高を増加させ続けている。
海外投資家の日本の証券・債券を中心とした金融投資拡大は、為替ヘッジをかけており、日本企業の株の買い付け=円買いには繋がっていない。また、株価上昇で大幅に外国人の持株時価総額残高となっているが、真水は4兆円も増加していない。

資源もなく貿易に弱く、国内経済も弱く、政府負債は過大、政策投資拡大、それもPBや財政規律の政策もなく、為替と国際市場での日本売りにより、再度157円台に至った。
今回の日銀の25ベーシックポイント上昇の1.25%への金利上昇も、理事9名の内、誰かさんが今年4月に任命した高圧経済のおばさんとリフレ派のおじいさんの2人の理事が引き上げに反対した。

政策金利の年内再引き上げの可能性は、ヴッセント米財務長官による引き上げ注文(適切な金利要請)が付けなければ引き上げにくくなり、一方、米国がイラン戦争を止めない限り、現在は戦争がフーシ派とサウジの戦争へと拡大しており、原油価格は山谷を繰り返すことになる。

ガソリン価格は政府補助金で価格上昇が抑えられているが、今後、化学繊維や包装類、プラスチック類、フィルム等石油化学品が上昇してくる。10月からは政府が全量に近く輸入している小麦の払下げ価格を12%引き上げることから、パン類や麺類の価格がさらに大きく上昇してくる。物価高騰内閣は消費税減税分を先食いしてしまうようだ。

10年債国債利回りほか 

 

10年国債利回り

WTI

為替

 

米国

日本

日米差

対ドル円

 

%

%

%

ドル

9/11.

4.975

2.985

1.990

100.05

153.540

9/14.

4.961

2.989

1.972

101.39

154.350

9/15.

4.996

3.034

1.962

105.83

155.080

9/16.

5.006

2.998

2.008

102.43

156.270

9/17.

4.947

2.992

1.955

101.91

155.960

9/18.

4.998

3.034

1.964

100.30

156.860

9/21.

4.951

2.975

1.976

92.18

157.450

 

 

[ 2026年9月22日 ]

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