7月の原油調達先 米国37%に上昇
日本の原油調達先は中東依存から米国依存に変化してきている。
トランプのイラン戦争の裏側はイラン産原油の利権奪取でもあったが、現在のところ失敗し、イランに対して兵糧攻め作戦に変更している。ただ、イラン関係船舶やタンカーに対して米国は攻撃し続けており、これに対してイランは中東に展開している米軍施設をミサイル攻撃するという長期戦層に突入している。
ホルムズ海峡をイランも米国も封鎖しており、双方が同時に解除しない限り、こうした戦争状態は続く。
米国はイラン戦争でこれまでに攻撃も迎撃もミサイルを使い過ぎ、本土防衛も覚束なくなっており、先般のイランに対する大規模攻撃も中止せざるを得なくなっている(制服組トップのケイン統謀議長が反対)。こうしたミサイル在庫の情況についてヘグセスからトランプに一切報告されていなかったとされる。
迎撃・攻撃ミサイルをイラン戦前の水準にするには2029年以降であり、製造数量が限定される中で、年間に製造できる数量は限られている。すでに全世界の攻撃・迎撃ミサイルは売却国からの借用分も含めて調達済みであり、それでも不足している。
ウクライナ戦争でも、ウクライナへの供給により、本土備蓄用の150ミリ砲弾が不足し、バイデンは韓国から100万発以上を借用していた。砲弾も製造するには1年かかるとされていた。
そんなこんなで、8月30日にも米軍がイランの島嶼のイラン基地を攻撃し、イランがヨルダンの米軍基地に対して報復、原油価格が上昇している。原油価格は7月下旬の大規模攻撃中止により8月5日には75ドル台まで下がっていたが、トランプのイランに対する威嚇・脅迫発言に再び上昇過程に入り、現在は85ドル台となっている(相場はWTI)。
米国からの原油輸入は、昨年7月941千㎘、構成比9.4%から今年7月は4,336千㎘、構成比37.0%と大幅に増加。トランプにとってイラン戦争は国産原油輸出の急拡大からして、大成功のようだ。
先のバイデンはウクライナにロシアを挑発させ続け、露侵攻に対して強力な軍事支援、結果、欧州はロシア産の原油や天然ガスの購入をほとんどしなくなり、変わって米国産のLNGや原油が大量に購入するようになった。それまで、米国は欧州への原油・天然ガス=LNGの輸出はほとんどなかった。トランプの戦争はこうした経済の市場争奪戦の様相を強めている。ベネズエラ・ナイジェリア、イランに対する攻撃、キューバに対する軍事力による経済封鎖。
日本の原油調達価格は政府の超円安政策により、原油の国際相場下がっても、政府の超円安政策による円安で相殺され、その多くは下がらず、円による購入価格は上昇し続けている。
また、財務規律放棄政策による円の信用不安から、金利を上げても効果は続かず、円安は止まらなくなっている。日本の信用不安になる長期国債利回りが上昇し続けている。金利を上げない限り、こうした傾向は続く。
政府は円安を抑えようとして米国債を売っても、逆に米国債の信用を損なわしめ、米国の利回りを上昇させ、世界の金融市場にとって今や日本リスクになってきている。





