【倒産企業続報・茨城】鹿嶋エコプラントが破産 負債約2.78億円、年商5.46億円も産廃許可取消
茨城県鹿嶋市で産業廃棄物の中間処理を手がけていた「株式会社鹿嶋エコプラント」が、2026年10月21日に水戸地裁麻生支部から破産手続きの開始決定を受けたことが分かった。負債総額は約2億7800万円。
帝国データバンク水戸支店の調査を伝える報道によると、同社は2011年設立。下水道処理施設や工場から発生する汚泥・汚水を引き取り、脱水や中和などの中間処理を行っていた。2019年3月期には年売上高約5億4600万円を計上していた。
しかし、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で受注量が減少。処理設備の不具合により外部委託費用が増加し、採算が悪化していた。さらに2025年11月には、茨城県から産業廃棄物処分業などの許可取消処分を受けていた。
なお、2023年にも同名の「鹿嶋エコプラント」が破産しているが、今回の破産法人とは法人番号が異なる別会社である。
年商約5億4600万円も受注減少、設備不具合で処理原価が増加
鹿嶋エコプラントは、2011年7月に設立された産業廃棄物処理業者。下水道関連施設や工場などで発生する汚泥や汚水の中間処理を主力事業としていた。
汚泥の脱水処理や汚水の中和処理などを手がけ、2019年3月期には年売上高約5億4600万円を計上していた。
しかし、その後は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で受注量が大幅に減少。加えて、処理設備の不具合により廃棄物処理を外部へ委託する必要が生じ、処理原価が増加していたと報じられている。
受注減少と処理費用の増加が重なり、経営環境は厳しさを増していた。
2025年11月に産廃処分業と処理施設の許可取消
経営を巡るもう一つの重要な動きが、2025年11月7日に茨城県が実施した行政処分だった。
県の公表資料によると、鹿嶋エコプラントは産業廃棄物処分業の許可と、産業廃棄物処理施設2件の設置許可を取り消された。さらに、一般廃棄物処理施設1件の設置許可も同日付で取り消されている。
| 対象許可 | 許可番号 |
|---|---|
| 産業廃棄物処分業 | 第00821161688号 |
| 産業廃棄物処理施設設置 | 第1-1-0160号、第1-1-0161号 |
| 一般廃棄物処理施設設置 | 第1-87号 |
行政処分の理由は、鹿嶋エコプラントの代表取締役が役員を兼務していた旭バイオ株式会社が、2025年3月21日に千葉県から産業廃棄物処分業の許可取消処分を受けたことに伴い、法律上の欠格要件に該当したためとされる。
今回の茨城県の処分は、鹿嶋エコプラント自身が同様の違反行為を行ったことを理由とするものではない。
報道では、この許可取消も事業継続が困難になった背景として挙げられている。ただし、行政処分が経営破綻に与えた具体的な影響の程度までは確認できていない。
鹿嶋市の汚泥処理計画からも名称が消える
鹿嶋市の一般廃棄物処理実施計画にも変化がみられる。
2025年度の生活排水処理実施計画では、脱水汚泥の年間発生量564トンのうち、14トンを鹿嶋エコプラントで中間処理・資源化し、残る550トンを鹿島共同可燃ごみクリーンセンターで焼却する計画だった。
一方、2026年度の実施計画では、脱水汚泥550トンの全量を鹿島共同可燃ごみクリーンセンターで焼却する計画に変更され、鹿嶋エコプラントの名称は処理先として記載されていない。
ただし、いずれも市が策定した処理計画であり、実際の年間処理量や業務移管の経緯を示すものではない。
同名の旧法人も2023年に破産 今回とは別会社
鹿嶋エコプラントを巡っては、2023年6月21日にも同名の旧法人が水戸地裁麻生支部から破産手続きの開始決定を受けている。
旧法人は2004年12月設立。汚泥・汚水の中間処理事業を展開したが、設備投資負担や設備不具合などから経営が悪化し、2011年までに事業を停止していた。処理プラントはその後、別事業者へ譲渡されていた。
旧法人の負債は約13億円、関連会社の茨城総合環境が約3億円で、2社合計約16億円だった。
今回破産した2011年設立の鹿嶋エコプラントは、法人番号が異なる別法人で、旧法人の事業を引き継いだ事業者となる。
| 比較項目 | 旧法人 | 今回の法人 |
|---|---|---|
| 法人番号 | 6050001022660 | 5050001025103 |
| 設立 | 2004年12月 | 2011年7月 |
| ピーク時年商 | 約2億円 | 約5億4600万円 |
| 破産開始決定 | 2023年6月21日 | 2026年10月21日 |
| 負債総額 | 約13億円 | 約2億7800万円 |
旧法人と今回の法人は同名だが、異なる法人として破産手続きが行われた。今回の約2億7800万円に旧法人の負債は含まれない。
破産手続き開始決定と会社概要
鹿嶋エコプラントは2026年10月21日に水戸地裁麻生支部から破産手続きの開始決定を受けた。破産管財人には瀧智英弁護士が選任され、財産状況報告集会などの期日は2027年1月27日午後2時45分。事件番号は令和8年(フ)第80号。
| 法人名 | 株式会社鹿嶋エコプラント |
|---|---|
| 所在地 | 茨城県鹿嶋市 |
| 法人番号 | 5050001025103 |
| 設立 | 2011年7月6日 |
| 事業内容 | 産業廃棄物の中間処理、汚泥・汚水処理など |
| ピーク時売上高 | 約5億4600万円(2019年3月期) |
| 破産開始決定 | 2026年10月21日 |
| 裁判所 | 水戸地方裁判所麻生支部 |
| 負債総額 | 約2億7800万円 |
関連記事:
【茨城】旧・鹿嶋エコプラント、茨城総合環境が破産 2社合計負債約16億円
関連資料:
茨城県・2025年11月7日付行政処分
鹿嶋市・2026年度一般廃棄物処理実施計画
Gビズインフォ・鹿嶋エコプラントの法人情報
※負債約2億7800万円およびピーク時売上高約5億4600万円は、帝国データバンク水戸支店の調査を伝える報道に基づく。2023年に破産した同名の旧法人とは区別している。市の廃棄物処理量は計画値であり、実績ではない。
お住まいの地域・都道府県から最新の倒産情報を確認できます
従業員・取引先・利用者が確認すべき手続きと相談先はこちら





