飲食・食品関連業倒産

アイコン 【倒産企業続報・滋賀】京岩神前殿とKYOIWAが破産開始 負債2社計約6億円、婚礼事業譲渡も再建ならず


滋賀県長浜市で割烹・仕出し料理や婚礼・宴会関連事業を手掛けてきた株式会社京岩神前殿(法人番号:1160001006566)と、関連会社の株式会社KYOIWA(法人番号:5160001007949)の2社は、2026年10月21日、大津地裁からそれぞれ破産手続き開始決定を受けた。

両社は9月27日までに事業を停止し、自己破産申請の準備に入っていた。負債総額は2社合計で約6億円とみられるが、各社の内訳は確認できていない。

京岩神前殿は1971年創業の老舗料理会社で、かつて結婚式場「グランパレー京岩」の婚礼事業を展開。関連会社のKYOIWAは和食レストラン「京岩ダイニング」を運営していた。京岩神前殿は2023年12月に婚礼事業を他社へ譲渡し、事業規模を縮小したものの、経営の立て直しには至らなかった。

JC-NETは10月15日、両社の事業停止と自己破産申請準備を報じていた。今回、正式な破産手続き開始決定が確認された。

 

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関連2社が10月21日に破産開始決定、負債計約6億円

京岩神前殿は2026年10月21日午後1時、大津地裁から破産手続き開始決定を受けた。事件番号は令和8年(フ)第438号。

同じく関連会社のKYOIWAも同日午後1時、破産手続き開始決定を受けた。事件番号は令和8年(フ)第439号。

両社の破産管財人には西村一彦弁護士が選任され、財産状況報告集会、廃止意見聴取、計算報告などの期日は、いずれも2027年3月3日午前11時に指定されている。

両社は9月27日までに事業を停止し、事後処理を弁護士に一任して自己破産申請を準備していた。負債総額は2社合計で約6億円とされるが、これは申請準備段階に報じられた概数で、破産手続き開始時点の確定債務額ではない。

なお、2社それぞれの負債額や債権者数については確認できていない。

京岩神前殿は1971年創業、ピーク時には年商約8.1億円

京岩神前殿は1971年5月、仕出し料理業として創業し、1986年1月に法人化された。

割烹料理や仕出し料理を手掛ける一方、結婚式場「グランパレー京岩」で婚礼・披露宴・各種宴会などの需要を取り込んで事業を拡大。地元の企業や団体による会合、個人客の宴会などにも対応していた。

業績が好調だった1994年6月期には年間売上高約8億1000万円を計上。2002年6月期にも約5億6600万円の売上高があった。

しかし、結婚式の小規模化など婚礼・宴会市場の変化によって需要が減少。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う宴会・婚礼の自粛や営業停止も重なり、業績は大きく落ち込んだ。

その後も収益の回復は進まず、借入金の返済負担や物価・人件費の上昇などが経営を圧迫。事業の立て直しを図ったものの、赤字からの脱却は難しい状況が続いていた。

2023年に婚礼事業を譲渡、事業縮小でも経営再建に至らず

京岩神前殿は経営再建の一環として、2023年12月に婚礼事業を他社へ譲渡した。

婚礼事業を切り離し、割烹・仕出し料理などの事業に経営資源を集中することで、事業規模の適正化と収益改善を目指していた。

しかし、事業領域を絞り込んだ後も経営状況の改善には至らず、資金繰りが限界に達したことから、2026年9月までに事業を停止した。

今回の破綻で注目されるのは、婚礼事業を譲渡した後も、旧運営法人の経営再建が実現しなかった点だ。事業の一部を他社へ譲渡することと、残った法人が財務的に再建できることは別の問題である。

ただし、婚礼事業の譲渡価格、譲渡対象の施設・資産、譲渡後の債務残高などは確認できておらず、どのような財務負担が残ったのかは明らかではない。

KYOIWAは「京岩ダイニング」を運営、宴会・会食需要に対応

関連会社のKYOIWAは2010年11月に設立され、長浜市高月町で和食レストラン「京岩ダイニング」を運営していた。

同店は和食を中心に洋食・中華料理も提供し、個人客の食事から家族の会食、企業・団体の宴会まで幅広い用途に対応していた。

過去の店舗案内には、10~60人に対応するパーティールームや、最大50人を収容するホール、少人数向けの個室などが紹介されていた。

婚礼・大型宴会を中心に展開してきた京岩神前殿とは異なり、比較的日常的な外食需要や小規模な会食にも対応する事業を担っていた。

しかし、京岩神前殿の経営悪化に伴い、KYOIWAも事業継続が困難となり、今回、関連2社がそろって破産手続き開始決定を受けた。

KYOIWA単独の売上高、従業員数、負債総額については確認できていない。

事業再構築補助金749万円の交付記録も

京岩神前殿については、政府の法人情報サイト「Gビズインフォ」に、令和2年度事業再構築補助金の第2回公募に関する交付記録がある。

交付額は749万2000円で、ステータスは「確定」と記載されている。経営環境の変化に対応するなかで、公的な事業再構築支援制度を利用していたことが分かる。

ただし、補助金の対象となった具体的な事業や設備投資、その後の収益改善への効果は確認できていない。また、補助金の交付と今回の破産との因果関係を示す資料も確認できていない。

婚礼施設の現在の運営主体は未確認

今回の破産手続きは京岩神前殿とKYOIWAの2法人に対するものであり、施設名や店舗名だけをもって現在の運営主体まで破産したと判断することはできない。

特に「グランパレー京岩」の婚礼事業は、2023年12月に他社へ譲渡されている。そのため、今回の京岩神前殿の破産によって、婚礼施設全体が閉館したと断定することはできない。

また、「京岩ダイニング」の公式サイトにも営業時間や店舗案内などが掲載されているが、事業停止前の情報が残存している可能性がある。2026年10月時点の営業状況や、現在の運営主体については確認できていない。

婚礼事業の譲受会社、施設の営業状況、予約客への対応、事業承継の詳細などについては、引き続き確認が必要となる。

関連2社の会社概要

項目 京岩神前殿 KYOIWA
法人名 株式会社京岩神前殿 株式会社KYOIWA
所在地 滋賀県長浜市 滋賀県長浜市
創業・設立 1971年5月創業、1986年1月法人化 2010年11月設立
主な事業 割烹・仕出し料理、宴会事業、旧婚礼事業 和食レストラン事業
関連施設・店舗 グランパレー京岩(婚礼事業は2023年12月譲渡) 京岩ダイニング(過去の運営実績)
過去の売上高 1994年6月期約8億1000万円、2002年6月期約5億6600万円 確認できず
事業停止 2026年9月27日まで 2026年9月27日まで
破産開始決定 2026年10月21日(大津地裁) 2026年10月21日(大津地裁)
事件番号 令和8年(フ)第438号 令和8年(フ)第439号
破産管財人 西村一彦弁護士 西村一彦弁護士
負債額 2社合計約6億円(既報値、各社内訳未確認)
法人番号 1160001006566 5160001007949

関連記事:【滋賀】京岩神前殿とKYOIWAが破産申請へ 負債計約6億円、婚礼事業は2023年に譲渡(2026年10月15日掲載)

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