簗氏、栃木3区、選挙支援しなかった2市町長の市町へ報復 比例復活の簗農水大臣
今年2月8日の衆議選に渡邊真太朗氏(33歳)が出馬、選挙区の6市町のうち3市町長が支援するという保守分裂の激戦地となった。
接戦ながら渡邊氏が当選、簗氏は敗退した(比例復活)。
選挙、栃木3区では自民党公認で簗和生(やなかずお)衆議に対して、福田元栃木県知事秘書だった。
頭にきた簗和生衆議は今年5月、栃木3区内で開かれた自民党支部の会合で、首長が対立候補を支援したについて「道路予算は大幅にカットした」などの発言が録音され、文春のスクープとなっている。
10月5日、こうした発言を撤回し謝罪したが、国交省へ予算の削減を働きかけたことについては否定した。
今年2月中旬に、国交省に問い合わせたことに関しては「地元からの要望を受け、国交省につないだ」と述べるにとどめ、国交省も「2月に問い合わせを受けたが、(簗氏から)要請など何もなかった」と公表した。
簗農水相は7日、国交省の調査結果を受け、「私からの働きかけはなかったと承知している。関係者の皆さまにご迷惑、お騒がせしたことについてはおわび申し上げたい」と改めて陳謝した。
簗氏は、当時、佐々木国交省副大臣と国交省黒田昌義官房長(国交省官僚/現在、事務方トップの事務次官に次ぐ審議官)に対して、2市町について連絡、佐々木氏は関係部門に連絡したそうだ。
その際、佐々木氏は簗氏から、2市町について、単なる問い合わせだけで何の要請もなく、担当部門に2市町について調べさせただけだったそうだ。
簗氏も相当怒り狂っていたと思われ、国交省への連絡は、旧安倍派仲間の国交省副大臣だけではなく、国交省官房長にまで連絡していた。
(国交省は簗氏から申し入れがあったとしても、絶対あったとは言わない、関係職員は言えない。左遷か自殺覚悟で真実を言うしかなく、何も言われなかったと早く言った者が勝ちで、誰も真実は分からない)
★★★ただ、この那須烏山市と那珂川町については、道路工事予算(那須烏山市)が前年比で減額となっている(半分以上減額)。
一方、簗氏を支援した那須塩原市と那須町の新年度の社会資本整備総合交付金は増加している(毎日新聞報道)。
井林辰憲国交相も意図ある予算減額を否定
官僚たちは、田舎では絶対的な権力を持つ自民党の国会議員に逆らうことは絶対ない。
井林国交相(麻生派/初入閣/2012年の46回衆議選の当選組/静岡2区)は、道路予算が前年比で5割以上減った那須烏山市と那珂川町について、「交付金は事業の進捗状況などから総合的に勘案して配分している」とし、簗氏の発言との関連を教科書通り否定している。
一方で、首長が簗氏を応援した那須塩原市と那須町では、交付金の増加が明らかになっている。
井林辰憲国交相の政権内での役割は、一刻でも早く簗氏問題を終わらせることにある。
簗氏と渡邊氏のせめぎ合い
24年10月の衆議選では、簗氏は渡邊氏から178票差まで詰め寄られ、敗れた渡邊氏は次回を目指し、栃木県知事の後援会事務所の職員でもあったことから、そうした人脈を基盤にさらに拡大させていた。関係者の市長選や町長選では、支援に動き、関係をさらに強化していた。
そして26年2月の自らの衆議選では渡邊氏が簗氏に4508票差で勝利した。簗氏は再び比例で当選・復活している。
今年2月の衆院選では、選挙区内で那須烏山市と那珂川町、大田原市の3市町長が渡邊氏を支援した。
ただ、今年3月には大田原市では市長選があり、簗氏は同市については国交省に問い合わせしなかったとみられる。
3月22日の大田原市の市長選挙、渡邊氏と簗氏の代理戦争となったが、渡邊氏が支援する現職が当選した。
さかのぼること2025年10月の那珂川町長選挙でも、簗氏の支援を受けた前町議の鈴木しげる候補が、渡邊氏が支援した前町議の益子純恵候補に敗れている。
大田原市は簗氏の父親の出身地、
簗氏は小金井市出身、父親の出身地の栃木3区から出馬。
自民党衆議院の岡部英明議員(茨城/比例/2005~2009年)の秘書を務め、自民党籍、2012年に栃木3区から自民党公認で立候補、渡辺喜美氏に大差で敗れたものの比例で復活し、初の国会議員になった。
簗氏と佐々木国交省副大臣(当時)の関係
★佐々木紀国交省副大臣(当時)と簗農水相は、46回衆院選の同期の桜(ともに安倍派)
議員は平気で嘘つく人たちが多く、当時の国交省の副大臣の話などは信用性に欠けるかもしれない。
佐々木紀国交省副大臣(旧安倍派/石川2区/国交省副大臣:2025年10月~26年9月15日まで)。
簗氏は家族統治の岸田政権下、2022年8月から23年9月まで文科省副大臣、その後は政治資金パーティの還流金において、1746万円の不記載の裏金問題を抱え、2024年に自民党から役職停止6ヶ月の処分を受けている。
佐々木氏は現在首相補佐官(26年9月16日就任)に抜擢されている。
首相がかわいがる簗氏と佐々木氏は旧安倍派のお友達関係/この二人は、初当選は同じ2012年12月の46回衆院選の同期の桜。
●簗氏は岸田政権により2022年に文科相の副大臣に就任、今年9月16日から農水大臣に就任している
●佐々木氏は2025年に高市政権発足により国交省の副大臣に就任、今年9月16日から首相補佐官に任命されている。
首相は簗氏がお気に入り ?
首相は今回、簗氏(46歳)を大臣に抜擢、佐々木氏(51歳)は森元首相の公募での後継者により当選、今回、副大臣より1ランクアップして首相補佐官にとなっている。
簗氏は直近では、24年10月と今年2月の衆院選の総決起集会で、の支援者たちをシャトルバスで送迎している、誰が支払ったのか、参加者たちは支払っていない。候補者側が支払ったとすれば、公選法に抵触する恐れがある。簗氏本人は適切に処理しているとしている。
安倍派だった簗衆議(裏金議員)は、高市首相のお友達、農水相への異例の抜擢ともいえる。ただ、マスメディアは書き過ぎて番町を怒らせたら、追って制裁を受ける可能性もある。
(簗氏は裏金議員だったからか、2025年9月、2024年9月の総裁選では高市氏の推薦人にはなっていない。濃い関係なのだろう)
今年2月の衆議院選挙では、高市首相が応援演説、「私の知恵袋のやなちゃん」と持ち上げていた。
2026年2月8日の衆議院議員選挙、栃木3区の選挙結果
渡邊真太朗氏/当選 (無所属/自民党籍)
簗和生氏/敗戦・比例復活当選 (旧安倍派/自民党籍)
栃木3区には、渡辺美智雄氏(本籍:那須町)、長男、渡辺喜美氏(那須塩原市出身)の流れがあり、反安倍・反簗の流れがあるものとみられる。
2012年12月の衆院選(46回)では喜美氏が8.4万票で当選、簗氏が4.8万票で敗退、比例で復活当選し、衆議1期目となった。しかし、2014年12月の衆院選では簗氏が6.2万票、喜美氏が5.1万票で敗退、自民党から離れていたため、敗戦で支援も細り、2022年6月までに政界を引退した。
渡邊真太朗氏(那須烏山市出身)は渡辺喜美氏とは関係ないが、福田知事の後援会事務所で働き、松下政経塾卒、自民党の党籍を持つ。学習院大の応援団長であったことから、元気が良い。まだ33歳。
簗氏はここまで利益誘導型の政治家ならば、自らの選挙区に大枚をばら撒かせ続けていたら、今日の選挙結果にはならなかったろう。
選挙区で、自民党さえまとめきれない簗氏であり、相手陣営の自民党の出馬議員を応援した市町長の市町に対して、交付金を半減させるなど、今時、通用しない権力一辺倒の政治を司っている。これでは渡邊氏にはますます勝てない。
2012年12月の46回衆議院選挙(安倍2次政権誕生)
簗氏(旧安倍派)、佐々木氏(旧安倍派)、井林氏(麻生派)
余談、
2016年10月の鳩山邦夫議員の急逝に伴う弔い選挙、鳩山家とつながる石橋家=ブリヂストン発祥の地の久留米市を大票田とする選挙、
最近、巨額の海外研修旅行や自民議員に対する自民県議団によるみかじめ料請求問題により、話題が全国区となった福岡県議会、そのトップの蔵内(前)県議(前福岡県議会議長/議員辞職)の長男が当時出馬、対抗馬は鳩山氏の次男の鳩山二郎氏、鳩山二郎氏を二階派の武田良太衆議が支援、これに対して犬猿の仲だった麻生太郎元首相と古賀誠自民党幹事長がタッグを組み、蔵内氏の長男を支援、田舎から東京へ事業領域を広げている麻生財閥より、世界に羽ばたくブリヂストンの底力により、鳩山二郎氏が圧勝した。
その選挙で、麻生太郎氏が、福岡市長と福岡県知事に対して蔵内候補の応援演説を依頼した。麻生氏の御用聞きの高島福岡市長は応援に馳せ参じた。ところが、小川福岡県知事は自らの選挙区でもあり、応援演説をしなかった。
激怒した麻生太郎氏は、2019年4月、小川知事が3期目を狙った知事選で、麻生太郎氏は、それまで支援してきた小川知事を支援しないどころか、対抗馬を出馬させた。
これには福岡財界の七社会も驚き桃ノ木、しかし、福岡市民に不人気の麻生氏、担ぎ上げた候補者を支援する福岡財界人もおらず、現知事の小川氏が圧勝した。
麻生炭鉱のお坊ちゃま、我儘もまかり通る。事業地盤を飯塚市から福岡市へ移し、福岡政界にも深くかかわりだし手が付けられなくなっている。
しかし、福岡市では、20年前まで飯塚ナンバーのベンツと福岡ナンバーのクラウンの違いがあれ、ベンツは危なっかしくて、福岡市民は避けていた。今はお巡りさんの努力もあり融合している。
簗氏もいくら怒っても根本問題は何も解決しない。自らの力のなさを認め、限りなく謙虚になることが求められよう。権力で戦えば、権力と衝突することになる。
麻生太郎氏の歴史、
麻生氏は衆議2回目の選挙で落選している。1回目で麻生家のお坊ちゃまとして飯塚市民の多くが選挙に駆け付け支援して見事当選、しかし、汗水流して支援した選挙区の役員や市民に対して、(家族含めて)ねぎらいの言葉も当選の挨拶もなく、2回目は頭にきた飯塚市民が麻生太郎氏に投票せず、落選した歴史がある。歳を重ねだんだん1期目の我儘時の性格に似てきているようだ(86歳/アンモナイトの化石に近い)。
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2026年2月の51回衆議院選挙結果 |
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栃木3区 |
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候補者名 |
齢 |
所属党派 |
新旧 |
得票数 |
得票率 |
惜敗 |
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渡邊真太朗 |
33 |
無所属 |
新 |
58,483票 |
43.95% |
―― |
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簗和生 |
46 |
自由民主党 |
前 |
53,975票 |
40.56% |
92.29% |
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伊賀央 |
61 |
中道改革 |
新 |
20,611票 |
15.49% |
35.24% |
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スクロール→
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※前回選挙、2024年10月の50回衆議院選挙結果 |
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栃木3区 |
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簗和生 |
45 |
自由民主党 |
前 |
45,546票 |
37.39% |
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渡邊真太朗 |
31 |
無所属 |
新 |
45,368票 |
37.24% |
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|
伊賀央 |
61 |
立憲民主 |
新 |
30,913票 |
25.37% |
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・2024年10月の50回衆院選でも栃木3区は保守分裂選挙、当選した簗氏と落選した渡邊氏の得票差は178票しかなかった。簗氏は安倍派の政治資金問題を抱えていた。それでも簗氏には危機バネが作用するのであるが、権力だけを振り回していたのだろう。その結果が今回の衆院選の結果となったようだ。 |
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栃木3区選挙区 |
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大田原市、矢板市、那須塩原市、那須烏山市、那須町、那珂川町 |
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選挙名 |
年 |
当選者 |
党派 |
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第41回衆議院議員総選挙 |
1996年 |
渡辺喜美 |
自由民主党 |
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第42回衆議院議員総選挙 |
2000年 |
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第43回衆議院議員総選挙 |
2003年 |
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第44回衆議院議員総選挙 |
2005年 |
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第45回衆議院議員総選挙 |
2009年 |
みんなの党 |
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第46回衆議院議員総選挙 |
2012年 |
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第47回衆議院議員総選挙 |
2014年 |
簗和生 |
自由民主党 |
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第48回衆議院議員総選挙 |
2017年 |
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第49回衆議院議員総選挙 |
2021年 |
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第50回衆議院議員総選挙 |
2024年 |
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第51回衆議院議員総選挙 |
2026年 |
渡邊真太朗 |
無所属 (自民党籍) |
渡邊真太朗衆議は、第51回衆議院議員総選挙においても栃木3区から出馬、「大田原市長・相馬憲一」、「那須烏山市長・川俣純子」、「那珂川町長・益子純恵」らの支援を受けた。
2026年2月8日の投開票の結果、全国的に自民党が圧勝する中で簗氏を破り初当選(簗は比例復活)した。
自民党栃木県連は、党公認でない候補を応援したとして、
党籍のある「元県議・三森文徳(那須烏山市・那珂川町選出)」を党員資格停止1年、
「大田原市長の相馬」、
「那須烏山市長の川俣」、
「下野市長・坂村哲也」
を戒告とする処分を決めた
一方、渡邊の除籍を求める嘆願書は退けた。
高市首相は麻生太郎氏の現在の年齢になるまで首相を続けるのだろうか。
高市首相の賃金も上昇させる官民積極投資の経済政策では、2040年にはGDPが1100億円を軽く超えてくることだろう。GDPの伸び率が大きく、経済成長で税収も大きくなることから、政府負債の伸びが小さくなり、負債を減らさなくとも、何れ、政府負債比率は大きく改善することになる。
高市首相は簗氏についても智慧袋を隠し持っているのだろうか。





