【倒産企業続報:福岡】配食・訪問介護のユニオン、負債約6000万円 売上減・デイサービス廃止を経て破産
倒産企業続報。福岡県大牟田市で高齢者向け配食サービスや訪問介護を手掛けていた有限会社ユニオン(法人番号1290002055921)の負債総額が、約6000万円に上ることが明らかになった。同社は2026年10月8日、福岡地裁から破産手続き開始決定を受けている。
同社は治療食や介護食の宅配を中心に、訪問介護、居宅介護支援、通所介護などへ事業を拡大してきた。しかし、利用者の減少や食材価格、人件費などの上昇で収益が悪化。売上高は2020年3月期の約1億3000万円から、2023年3月期には約8000万円まで減少していた。
高齢者向け配食から訪問・通所介護へ事業を拡大
ユニオンは1981年12月に設立された配食・介護事業者。一般家庭や介護施設などに向け、糖尿病食、腎臓病食、減塩食、やわらか食など、食事制限や嚥下機能に配慮した食事の配送を手掛けていた。
管理栄養士が関与する献立を取り入れ、配達時には利用者の安否確認にも対応。異変を確認した場合には緊急連絡先やケアマネジャーへ連絡するなど、高齢者の食生活と見守りを組み合わせたサービスを展開していた。
介護分野では2004年2月に訪問介護事業を開始。2005年11月には居宅介護支援事業所「ユニオンケアプランサービス」を開設し、介護サービスの利用計画作成や関係機関との調整なども担った。
2011年2月には大牟田市で通所介護事業所「デイサービスばんこ」を開設。配食から在宅介護、通所介護まで、高齢者の日常生活に関わる事業を幅広く展開していた。
年商1億3000万円から8000万円へ、コスト増も収益を圧迫
業績面では、2020年3月期に約1億3000万円の売上高を計上していたものの、新型コロナ禍における利用者の減少などで営業規模が縮小。2023年3月期の売上高は約8000万円となり、3年間で約5000万円減少した。
その後も食材価格や光熱費、人件費の上昇が負担となり、収益確保が難しい状況が続いた。2025年3月期には220万円の当期純損失を計上するなど、経営改善には至らなかった。
地域の高齢者向けに専門性の高い食事を提供してきた一方、食材調達や調理、配送、介護人員の確保に必要な費用が重くのしかかっていた。
2025年にデイサービスばんこ廃止、2026年4月末に事業停止
ユニオンは事業の縮小による経営立て直しを進め、2025年6月1日付で通所介護事業所「デイサービスばんこ」を廃止した。この廃止は福岡県公報にも掲載されている。
訪問介護事業については、厚生労働省の介護サービス情報公表システムに2026年2月20日付の情報が残されている。同資料には訪問介護員等9人、常勤換算7.5人、利用者20人の実績が掲載されていた。ただし、いずれも当時の報告数値であり、破産時点の従業員数や利用者数を示すものではない。
大牟田市が2026年1月末時点の情報として公表した配食事業所一覧にもユニオンが掲載されていたが、同年4月4日版では掲載が確認できなかった。
同社は事業の縮小を図ったものの業績の改善には結び付かず、2026年4月末に事業を停止。その後、10月8日に破産手続き開始決定を受けた。
破産管財人には岡田武志弁護士が選任され、財産状況報告集会などは2027年2月3日午後1時30分に予定されている。破産事件番号は令和8年(フ)第62号。
配食や介護サービスの利用者に対する具体的な引き継ぎ状況、従業員の雇用、事業の承継先などについては確認できていない。
有限会社ユニオンの会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 法人名 | 有限会社ユニオン |
| 所在地 | 福岡県大牟田市 |
| 法人番号 | 1290002055921 |
| 設立 | 1981年12月(報道ベース) |
| 主要事業 | 高齢者向け配食、訪問介護、居宅介護支援、通所介護 |
| 主な事業所 | ユニオン訪問介護事業部、ユニオンケアプランサービス、デイサービスばんこ |
| 2020年3月期売上高 | 約1億3000万円 |
| 2023年3月期売上高 | 約8000万円 |
| 2025年3月期当期純損失 | 220万円 |
| 事業停止 | 2026年4月末 |
| 破産開始決定 | 2026年10月8日、福岡地裁 |
| 負債総額 | 約6000万円 |
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