【倒産企業続報・岡山】半導体洗浄装置のSENCIAが破産 年商1.4億円から3300万円に激減、負債約5000万円
岡山県浅口市の半導体洗浄装置メーカー、株式会社SENCIA(センシア、法人番号:3260001029225)が2026年10月19日に岡山地裁倉敷支部から破産手続き開始決定を受けた件で、2025年9月期の年売上高が約3300万円まで落ち込んでいたことが分かった。
同社は半導体製造装置メーカーから洗浄装置の設計・製作を受託し、2023年9月期には年商約1億4000万円を計上していた。しかし、その後は受注が大きく減少し、2年間で売上高が約76%減少。採算も悪化し、負債約5000万円を抱えて破産に至った。
JC-NETでは10月28日に同社の破産開始決定を報じている。今回は新たに判明した売上高の推移や受注減少の経緯を中心に詳報する。
年商1億4000万円から3300万円へ、2年間で約76%減少
SENCIAは2016年2月に創業、資本金300万円の半導体製造装置関連企業。地元の半導体製造装置メーカーなどから設計・製作を受託し、半導体の製造工程に欠かせない洗浄装置を中心に事業を展開していた。
2023年9月期には年売上高約1億4000万円を計上していたが、その後は得意先からの受注が大幅に減少。2025年9月期の年売上高は約3300万円となり、2年間で約1億700万円の減収となった。
減収率は約76.4%に達し、売上高は2023年9月期の約4分の1に縮小した計算となる。
受注の減少に伴って採算性も低迷し、その後も受注が回復しなかったことから、事業継続が困難となった。
ただし、受注が減少した個別の取引先や具体的な発注数量、直近の営業損益などは確認できていない。半導体業界全体の市場動向と、同社固有の受注減少を直接結び付けることはできない。
ウエハー洗浄装置の設計から部品製作・組立まで対応
同社は半導体製造工程で使用するウエット洗浄装置を専門分野とし、設計、製造、販売、開発までを手掛けていた。
公式サイトには、最大12インチのウエハーに対応する自動・手動洗浄装置をはじめ、ウエハースピン洗浄装置、ガラス基板搬送洗浄装置、薬液供給ユニット、搬送装置などを取扱製品として掲載している。
顧客の仕様に合わせたフルオーダーメードの装置製作や、設計だけの受託、部品製作から装置組立までの一括対応を事業上の特徴としていた。
また、既存設備の改造・修理、中古洗浄装置の販売などにも対応。公式サイトには装置製作、設計、部品製作、改造工事などの過去の受注実績も紹介されている。
主な販売先については、岡山県、広島県、京都府、関東地方の半導体洗浄装置メーカーが挙げられている。ただし、これは公式サイト掲載時点の情報であり、破産直前の取引社数や営業状況を示すものではない。
事業再構築補助金で約874万円の確定記録、装置組立事業を計画
同社については、経済産業省の法人情報サイト「Gビズインフォ」に、国の事業再構築補助金に関する記録が残されている。
第10回事業再構築補助金の成長枠等について、874万4595円、ステータス「確定」の情報が掲載されている。
公表された事業計画は、半導体洗浄装置の組立サービスを拡充し、装置の設計から部品製作、組立までを一貫して提供することを目指す内容だった。
半導体製造装置関連の需要に対応するため、従来の技術や受託業務を活用した事業展開を計画していたことが分かる。
一方、補助金の公表記録だけでは、事業計画の実施状況や設備投資の成果、実際の資金繰りへの影響は確認できない。また、この補助金事業が経営悪化や破産の原因になったことを示す資料もない。
受注回復せず破産、負債約5000万円
半導体洗浄装置の設計・製作を中心に事業を展開していたSENCIAだが、受注の大幅な落ち込みによって売上規模が縮小。採算の改善も進まず、法的整理に至った。
2026年10月19日、岡山地裁倉敷支部から破産手続き開始決定を受けた。事件番号は令和8年(フ)第337号。
破産管財人には片岡靖隆弁護士が選任され、債権届出期限は2026年12月3日。財産状況報告集会などの期日は2027年2月4日午前11時に指定されている。
負債総額は約5000万円とみられている。ただし、現時点で判明している概算額であり、破産手続きで確定した債権総額ではない。
同社の公式サイトは確認できるものの、破産手続き開始後の事業承継や設備の譲渡先、旧取引先への対応などは確認できていない。
株式会社SENCIAの会社概要
| 法人名 | 株式会社SENCIA(センシア) |
|---|---|
| 所在地 | 岡山県浅口市 |
| 創業 | 2016年2月2日 |
| 資本金 | 300万円 |
| 法人番号 | 3260001029225 |
| 主要事業 | 半導体洗浄装置の設計・製造・販売、装置改造・修理など |
| 2023年9月期売上高 | 約1億4000万円 |
| 2025年9月期売上高 | 約3300万円 |
| 破産開始決定 | 2026年10月19日 |
| 裁判所 | 岡山地方裁判所倉敷支部 |
| 事件番号 | 令和8年(フ)第337号 |
| 破産管財人 | 片岡靖隆弁護士 |
| 債権届出期限 | 2026年12月3日 |
| 財産状況報告集会など | 2027年2月4日午前11時 |
| 負債総額 | 約5000万円(見込み) |
※売上高と負債額は公表報道に基づく概数です。事業再構築補助金の確定記録と今回の破産との直接的な因果関係は確認されていません。
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