法違反会社(株)ケフィア事業振興会(東京)/破産開始決定 負債額1053億円
(株)ケフィア事業振興会(東京都千代田区神田須田町2-25-16、代表:鏑木秀彌)と関連会社3社は9月3日、東京地方裁判所において、破産手続きの開始決定を受けた。
ほかの破産会社は、
かぶちゃん九州(株)(同、同)、
かぶちゃんメガソーラー(株)(長野県飯田市川路7592-1、代表:同)、
(株)飯田水晶山温泉ランド(長野県飯田市箱川386-1、代表:同)。
破産管財人には、内田実弁護士(破産管財人室03-5577-5808)が選任されている。
負債額は
1、(株)ケフィア事業振興会がに対し約1,001億9,462万円(債権者3万575名)、
2、かぶちゃん九州(株)が債権者25名に対し約16億8,550万円(債権者25名)、
3、かぶちゃんメガソーラー(株)が債権者1874名に対し約28億5,237万円(債権者1874)、
4、(株)飯田水晶山温泉ランドが約6億456万円(債権者1273名)
4社合計で1,053億3,706万円。
同社は、柿やヨーグルト、ジュースなど食品の通販の「ケフィアカルチャー」を運営。約220万人の会員を誇り、通信販売以外にダイレクトメールで買戻付売買契約の「オーナー制度」や金銭消費貸借契約の「サポーター募集」により、資金を集めていた。
平成29年7月期の売上高は1004億円、利益は1億5011万円を計上していた。
しかし、同社関係者によると、通販は100億円程度で、残り900億円あまりは契約上設けていた会員に対する返金代わりの販売だったとし、胡散くさい業績内容を開示していた。
出資者への返金が昨年夏ころには滞納が始まり、今年2月には、新システムの移行が難航し、支払いできない状態が続いていると公表し、支払いストップ、一機に不安が拡大、トドの詰まりは8月31日、消費者庁が同社の対し、注意喚起したことから、新聞沙汰になった。
しかし、9月3日に破産手続きを開始するには、申請代理人弁護士は、規模からして半月から1ヶ月前には最低でも準備に入らなければならず、消費者庁が調査に入った段階で、すでに破産の準備に入っていたものと見られる。
3日には、被害者弁護団が債権者により破産申し立てを行う予定だと集会で発表しており、同社の動向を何も知らなかったようだ。
今後、出資法違反や詐欺罪で代表らを告発することになるが、警察が受け付けたとしても半年も1年もかかり、すでに決着し、世の中が変わったころに、起訴なり何なりされる。
なお、同社代表が4月まで代表を務め、現在、同姓の代表となっているかぶちゃん農園(株)(長野県飯田市川路7592番地1、本店:東京都千代田区神田須田町2-25-16、代表:鏑木武弥)は、今になって同社とは関係ないと主張し、今回、自己破産申請には至っていない。
また、(株)ケフィア事業振興会の関連会社は50数社あるとされ、今後の成り行きが注目される。
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http://n-seikei.jp/2018/09/post-53848.html
株)ケフィア事業振興会の財務内容と業績 平成29年7月期/千円
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流動資産
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18,315,569
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流動負債
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23,506,025
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固定資産
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25,451,048
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固定負債
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20,110,500
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繰延資産
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4,687,065
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純資産
|
4,837,157
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(資本金)
|
400,000
|
総資産
|
48,453,682
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負債+資本
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48,453,682
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売上高
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営業利益
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経常利益
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純利益
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100,402,520
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7,993,872
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299,380
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150,115
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