アイコン 9月平壌共同宣言の要旨 実質「終戦宣言」

 

 

「9月平壌共同宣言」に、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が9月19日署名した。
要旨は次の通り。

1、北朝鮮は北西部東倉里のミサイルエンジン実験場とミサイル発射台を専門家の立ち会いの下、永久に廃棄する。
2、北朝鮮は、米国が相応の措置を取れば、北西部寧辺の核施設の廃棄など追加措置を取る用意があると表明。
3、金正恩氏は早い時期にソウルを訪問することにした。特別な事情がなければ訪問は年内と文氏表明。
4、南北は軍事共同委員会を早期に稼働させ、偶発的な武力衝突防止のため緊密に協議する。
5、南北は条件が整い次第、南北経済協力事業の開城工業団地と金剛山観光事業を正常化する。
6、南北は2032年の夏季五輪の共催誘致に向けて協力する。
以上、

検証可能な全核施設リストとその詳細の提出
米国(=国連軍)およびIAEAとの核廃棄スケジュール
の合意は、一切盛り込まれなかった。
4.27で合意した年内「終戦宣言」、今回は表現は用いられないものの、実質、「終戦宣言」と受け止められている。
一方、一応条件付ながら経済協力の加速が際立っている。

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<今回盛り込まれた4.27板門店宣言・経済協力ビジョンの具体的な履行>
1、年内に東・西海線鉄道・道路の連結着工式
2、開城工業団地(すでに9月14日、団地内に南北共同連絡事務所開設)
3、金剛山観光優先正常化、(離散家族常設面会所早期開所)
4、西海経済共同特区「境界地域統一経済特区」
5、東海観光共同特区造成協議「金剛山+元山(カルマ海岸観光地区)+雪岳山」
6、環境協力(山林協力)
7、防疫・保健・医療協力の強化など
(具体的な内容は、4.27会談で、文氏は金氏に対してメモリーステイックを手渡している)

<南北共同宣言全文/2000年6月15日署名>
大韓民国大統領:金大中
朝鮮民主主義人民共和国国防委員長:金正日

祖国の平和統一を念願する全同胞の崇高な意思により、大韓民国の金大中大統領と朝鮮民主主義人民共和国の金正日国防委員長は、2000年6月13日から15日までピョンヤンで歴史的に対面し、首脳会談を行なった。南北首脳は分断の歴史上初めて開かれた今回の対面と会談が、互いの理解を増進させて南北関係を発展させて、平和統一を実現するのに重大な意思を持つと評価し、次のように宣言する。

1.南と北は国の統一問題を、その主人である我が民族同士で互いに力を合わせ、自主的に解決していくことにした。
2.南と北は国の統一のため、南の連合制案と北側のゆるやかな段階での連邦制案が、互いに共通性があると認め、今後、この方向で統一を志向していくことにした。
3.南と北は今年の8・15に際して、離散家族、親戚の訪問団を交換し、非転向長期囚問題を解決するなど、人道的問題を早急に解決していくことにした。
4.南と北は経済協力を通じて、民族経済を均衡的に発展させ、社会、文化、体育、保険、環境など諸般の分野での協力と交流を活性化させ、互いの信頼を高めていくことにした。
5.南と北は、以上のような合意事項を早急に実践に移すため、早い時期に当局間の対話を開始することにした。
金大中大統領は金正日国防委員長がソウルを早急に訪問するよう丁重に招請し、金正日国防委員長は今後、適切な時期にソウルを訪問することにした。
以上、
前文は「民族自主と民族自決原則」を表したもの。

その後、金正日氏はソウルを訪れることもなく、金大中政権を2003年2月引き継いだ盧武鉉政権との南北蜜月時代は続き、その間、計3500億円の借款を南は北に注ぎ込み、結果、北は2006年10月第1回目の核実験を敢行した。当然、3500億円の借款は一銭も返済されていない。

<南北では限界なのか>
今回の宣言では、こう着状態に陥る原因となっている核の「検証」や「申告」については一言も触れられず、これまでの北朝鮮の態度から一歩も抜け出せていない北朝鮮主導の合意となっており、南北による会談での限界を示しているとも言える。

各国報道機関に一切ガイガーカウンターを持ち込ませなかった「豊渓里(核実験場)の爆破ショー」を「東倉里のミサイル発射実験施設」で外国人専門家を呼んで再現しても意味もなく、「東倉里」は、北が7月下旬にすでに解体していた(38ノース衛星写真)ものを米国とのショータイムに利用するため、完全解体を先延ばししていたもの。
寧辺の核施設廃棄も核開発施設も含め全施設を廃棄するかどうかは不明のまま。

ただ、今回の状況は米国の北に対する最後通告の状況の中で、北により今年1月1日から展開されており、南北だけではなく、北の核ミサイル(核ICBM)に怯える軍事大国米国の政権が直接関与しているだけに、2000年当時とは状況がまったく異なり、核廃棄への前進が期待されるが・・・。

これまでの経過から、文大統領は、何か別のお土産を持ってトランプ米大統領に自ら報告しに行く可能性が高い。トランプは極秘事項さえ、すぐツイッターで暴露することから、その内容がわかるだろう。
現在の米・朝・韓は狸と狐と猫の関係にある。

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[ 2018年9月20日 ]

 

 

 

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