アイコン 北朝鮮訪問 韓国特使団 核廃棄何も得られず

 

 

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は5日、平壌で韓国特使団に対し「米国のトランプ大統領の最初の任期中(2020年11月選挙)に、韓半島(朝鮮半島)非核化を実現させる」との意志を明確にしたという。(トランプも当初から任期いっぱいはかかると発言していた)
特使団の鄭義溶大統領府国家安保室長が6日に明らかにした。
韓国大統領府は「金正恩氏が期限を提示して完全な非核化の意志を表明した点が重要だ」とコメントした。
韓国大統領府は、米国が北朝鮮に要求している核施設リストの提出など、非核化に向けた最初の措置に対する金正恩氏の反応については公表しなかった。

鄭室長は、この日行われた会見で「北朝鮮は、核実験場を閉鎖するなど、事前の措置を自ら行ったが、それに見合った何かが今後行われるのであれば、非核化を積極的に続ける意志を改めて明確にした」とも伝えた。
米国が、終戦宣言あるいは北朝鮮に対する制裁の緩和などに応じれば、今後も非核化に向けた具体的な行動に応じるとの意味に解釈できる。

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特使団は、金正恩氏と面会した際、非核化交渉の仲裁案として「北朝鮮による核リストの提出と終戦宣言の同時推進」を提示したという。
これに対しては、金正恩氏も「同時的な行動原則が守られれば、もっと積極的な措置を行う用意がある」と応じたもよう。

特使団が提示した仲裁案を事実上、受け入れたと考えられる。
しかし、金正恩氏は豊渓里核実験場の閉鎖など、過去に自分たちが行った措置を並べ立てるだけで、核施設リストの提出など新たな行動には言及しなかった。
そのため、北朝鮮は結局、米国に終戦宣言を求めた従来の立場と何も変わっていないとの指摘も相次いでいる。
これについて、インドを訪問中のポンペオ米国務長官は「(金正恩氏が非核化の約束を守るには)やるべきことが今も多く残っている」とコメントしている。

結局は文大統領が直接動いて米朝間の溝を埋め合わせる課題を抱えることになった。文大統領は18日、金正恩氏との南北首脳会談、そして今月末には国連総会に出席し、トランプ大統領との米韓首脳会談を相次いで行い、米朝対話の仲裁に乗り出す。
特使団の鄭室長は6日夜、ホワイトハウスのボルトン安全保障補佐官と電話で会談し、特使団訪朝の成果について説明した。

 鄭室長は「韓国と北朝鮮は3回目の南北首脳会談を今月18~20日の日程で平壌で開催し、板門店宣言の進捗状況および韓半島非核化に向けた具体的な方策などについて協議する」と明らかにした。
3回目の南北首脳会談では、非核化と同時に経済協力、さらに黄海平和海域の設置など武力衝突を防止するための方策なども話し合われる見通し。
以上、韓国紙参照

北朝鮮は終戦宣言=規制解除と位置づけており、韓国・中国・ロシアも同調している。
しかし、北朝鮮は昨年9月3日に核爆弾実験を成功させ、米ワシントンDC到達のICBMを11月29日に成功させたばかりで、米国自身の北朝鮮による脅威はそれ以降1ミリも緩和されていない。

豊渓里の核実験場の破壊は、これまでに6回も一帯で実験を繰り返しており、9月3日の実験では、その後山塊内部崩壊地震を起こすなど、これ以上の実験では大々的に放射能が流出するおそれもあり、すでに使い物にならない実験場(外国人記者たちを呼んでの破壊パフォーマンスはガイガーカウンター持ち込み禁止だった)。
ミサイル発射実験場の解体は、基礎さえ打ち込んでいれば1日で完成できるシロモノ。

38ノースによれば核開発施設は稼動しており、研究棟も新たに築造されるなど何を考えているのかわからないのが北朝鮮・金正恩。

米国は、韓国とともに軍事演習を控えており、核リストさえ提出しないカケヒキだけの北朝鮮に対して痺れを切らしている。

<トランプショーだった6.12米朝首脳会談のツケ>
それもこれも6.12米朝首脳会談の合意が、トランプ劇場により「約束」するという抽象的な言葉で彩られたことに起因している。ポンペオ国務長官など高官による事前交渉が杜撰だったともいえる。
また、米トランプ自らが、国家間の合意契約=条約さえ一方的に解約する人物であり、北朝鮮もトランプを決して信用してはいない。
 韓国の政権は、北朝鮮の現状核容認派であり、米国とは基本相容れず、文政権はトランプに対して恩を売っている関係にある。しかし、トランプはそんなことは微塵も影響されない人物。
どうなることやら・・・。

2020年までに核完全廃棄を完了させるためには、今でも動かねば実現できない。まずは核の完全廃止のため、検証可能な核関連施設の全一覧リスト提出、次にIAEAも入れた全核廃棄スケジュールの合意と実行となる。

今回、文政権が、終戦宣言と核関連施設の全一覧リスト提出とを、交換条件する案を提案しなかったことは、9月18日からの文大統領の北朝鮮訪問の材料として残したのか、行く前から北朝鮮に譲歩して言い出さなかったのか。

4.27南北首脳会談での合意では、今年中に終戦宣言を記載している。北朝鮮は韓国文政権に対して「終戦宣言」の年内履行を求めている。
韓国は北朝鮮に連絡事務所開設や経済支援計画の南北実務者協議など進めており、残るは米国の「終戦宣言」合意だけとなっている。
最悪は、韓国が北朝鮮と米国抜きで「終戦宣言」を行えば、米国は孤立してしまうシナリオもある。
米国とは商売(貿易)もあり、できない相談だろうが、親中従北政権ぶりを遺憾なく発揮するかもしれない。
 

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[ 2018年9月 7日 ]

 

 

 

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