デフレ脱却できず5年、イオンやイケア・無印良品など値下げに走る 財政収支推移
大公共投資のアベノミクス+異次元の大規模金融緩和により企業景気が空前の利益を上げる中、消費低迷でデフレ脱却できず、再び、イオンやイケア・無印良品などが値下げに転じている。
日銀の黒田節が2%の物価上昇率を目標に掲げてから22日で5年、結果は0.9%にとどまり、2%は空念仏になるほど程遠いものになっている。
また、先進国で最悪の水準にある「財政の再建」や日本経済の「競争力・成長力の強化」を推進するとしていたが、2020年度までに基礎的財政収支(プライマリーバランス)という指標を黒字化するという財政健全化目標の達成もはや断念している。
消費不況が続き、消費者の節約志向が続く中、消費低迷・ネット通販との競争が激しくなっていることを受け、「イオン」・「イケア」・「無印良品」といった大手量販店や大手チェーンが、食品・家具・日用雑貨品を値下げする動きが相次いでいる。
イオンは系列2800店舗で、自社ブランド「トップバリュ」の食品や日用雑貨など100品目を1月12日から値下げしている。
「イケア・ジャパン」も18日から、ベッドやテーブルそれにマグカップやフライパンなど、合わせて161点を平均で22%値下げした。
自社で製造している商品の原材料の仕入れコストや物流コストを削減して値下げにつなげたということで、今年の夏までにさらに約100点を値下げする方針。
消費者の節約志向が根強い中、家具や日用品の分野でもネット通販との競争が激しくなっていて、大手チェーンが価格で対抗しようと多くの品目で値下げに踏み切る動きが相次いでいる。
以上、
デフレ脱却させない理由もある。
脱デフレ・インフレになれば必然的に金利が上昇するが、国債残に対する金利が上昇することになり、財政悪化をさらに加速させる可能性が高くなる。給与を上げてもらったら困るということになる。例え、給与を上げても税などでかすみとり、実質収入は増加させない国の政策が根底にある。働く人口が過去最大になっているにもかかわらず、消費低迷がそれを物語っている。
法人税減税でも企業業績は好調で税収は大幅増加、しかし、みな公共投資などに使ってしまい、消費低迷の中、財政収支のバランス化などありえなくなっている。
<国債残高推移>
<地方債残高推移>
国及び地方の長期債務残高
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/兆円
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10年度
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25年度
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26年度
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27年度
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28年度
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29年度
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1998年
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2013年
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2014年
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2015年
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2016年
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2017年
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実績
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実績
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実績
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実績
|
実績
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政府案
|
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国債
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390
|
770
|
809
|
834
|
876
|
898
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地方債
|
163
|
201
|
201
|
199
|
198
|
195
|
合計
|
553
|
972
|
1,009
|
1,033
|
1,073
|
1,093
|
GDP比
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105%
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201%
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205%
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194%
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199%
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198%
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・年度末残高
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