アイコン 米油田業界 20年は54~55ドルの見通し 61ドル

 

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原油価格は需給バランスで決定するのは当然のことであるが、最大の原油輸入国であったアメリカがいまやシェールオイルの開発により純輸出国に変化、一方で大消費国となった中国や東南アジアの経済成長により、消費は拡大し続けている。
その原油価格も中国経済の趨勢に大きく左右され、一時20ドル台(WTI)まで下がった原油価格も、産油国であるOPEC+αは談合・カルテルである生産調整することで価格を高めに誘導し、現在は60ドル台前後で推移している。
米中貿易戦争により中国経済が低迷する中、談合による生産調整が効き、以前のような無茶苦茶な下げ方はしなくなったものの、最大の産油地帯の中東不安などから暴騰する懸念は常に横たわっている。
 また、米国の原油産出量は一時のオイルラッシュは消え、大幅に掘削リグ稼動数は減少させているものの産油量は増加、大規模化、高効率化へシフトし、産油コストを大幅に減少させている。(米国はメキシコ湾岸などの産油とシェールオイルの産出量がほぼ同じになっている。

<米原油掘削リグ稼働数>ヒューズ社版
2014年10月1,594本(WTI原油価格:105ドル)、
2016年6月328本(中国金融不安・株価暴落、2016年2月33ドル)、
2019年11月885本(9月73ドル)
2019年12月27日現在677本(27日61ドル)

米ダラス地区連銀は27日、四半期エネルギー調査で、油田サービス企業の約半数が事業見通しの悪化とともに2020年の支出削減を計画していると発表した。
主要産油国が生産を抑制しているにもかかわらず、米原油価格がおおむね1バレル=60ドルを下回って推移していることを受け、多くのエネルギー企業が人員や予算を削減している。
ダラス連銀の調査によると、石油・ガス生産業者の約36%が来年の予算を削減する見込みという。また、米原油価格が1ヶ月前から約6%上昇し、61.72ドルに回復したにもかかわらず、石油生産業者などによる2020年の石油価格予想は54─55ドルとなっているという。
調査の回答者は、「原油価格の持続的な低迷とコスト上昇により利益率が圧迫されている。経済的な利益が見込まれるプロジェクトを見つけるのは非常に難しい」と述べている。

原油価格が暴落時点で、
大規模シェールオイル油田の産出コストは30~40ドルまで下がっている。
中東の古い油田の産出コストは30ドル台前後、
新しい油田の産出コストは45ドル台前後、
新しい海上油田の産出コストは50ドル台以上とされていた。
いつの間にか、生産コストが大幅に上がったのか、カルテル効果があるのか。
自国消費が主の米国のシェールオイル業界もその資本はハゲタカの投資ファンドが握っている。単に投資効率・利だけを追い求めるハゲタカどうしが話し合えば生産調整はいつでも可能となっている。

原油価格しかり、関税しかり、貿易がすでに政争のおもちゃになっている。
OPECの生産調整に対して狼煙を上げたのは歴史上トランプ米大統領しかいない。
そのトランプは、知的財産権の問題なのか、貿易赤字の問題なのか、一帯一路戦略に不満なのか、露西亜と手を結んでいることに不満なのか、アフガンでタリバンと組んでいることに不満なのか、中国に対して何でもありで制裁関税をしいている。その不満の対象は中国にとどまらない。

そうしたことから、原油価格も政治に利用され、20年の相場がどうなるか見通しは付かないのが現実だろうか。

 

[ 2019年12月28日 ]

 

 

 

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