アイコン 日本株コスパ断トツ 異常高/韓国株は出遅れなのか・問題なのか


世界的コンサルティング企業マッキンゼーは、韓国経済を「ゆでガエル症候群」に陥ったと比喩した。重大な危機が迫っているのに、「この程度なら大丈夫だろう」と解決策を立てずにいる。マッキンゼーが指摘した危機の一つが韓国証券市場の低評価、「コリア・ディスカウント」。
韓国は、盛んな貿易で世界13位の経済大国になったが、経済成長に必須の「資本血流」は停滞している。

マッキンゼーによると、韓国の国内総生産(GDP)に対する資本増大量(公募債、私募債、社債など証券発行規模割合)は、2018年の10.9%から2022年には8.2%と下がり続けている。資本増大量はその国の資本成熟度を示す尺度とされる。

実際に外国資本は韓国証券市場を離れている。
金融監督院は、韓国株式市場で外国人投資の割合が、
2004年に41.2%でピークとなった後、
2021年に30%を割り込み
2023年の昨年は28.8%まで下がっている。

 

スポンサーリンク

最近も中国を抜け出した資金が、韓国を飛び越え、日本・インド・ドバイに向かっている。韓国の個人投資家も海外証券市場に乗り換えている。
逆に個人の海外直接投資は急激に増え、昨年741億5000万ドルで2014年より20倍に急増している。

世界的投資家が韓国証券市場に買い付けても、長くとどまるのをためらう大きい理由は、
大企業オーナー一家ら大株主を除き、少数株主の利益が薄いというイメージが強いこと。
米国企業の場合、株主をつかまえておこうとする意志が非常に強い。

アップルも現金が不足すれば、社債を発行してでも自社株を買い配当を伸ばした。2012~2021年の10年間にアップルが自社株買いに使った額は4670億ドル(約70兆円/150円)に達し、アップルの株価は13倍以上上昇した。
これに対し、韓国企業は自社株を買っても売却せず、経営権防御のため保有するケースが多い。
以上、

韓国は証券や債券市場において、国内企業有利で過度な保護策を講じており、新自由主義の尖兵でもある株式市場にあり、先進国と比し、過度な規制を外資が嫌うのは必然だろう。
異常事態でもない限り、安易な空売り禁止などは外資が特に嫌う。
また、韓国の場合はサムスン電子の動向にも左右され、SOX指数(米上場・半導体銘柄株価指数)が史上最高値を更新し続けている中、メモリ半導体価格も底を打ったものの、同社はシステム半導体とファンドリー部門が出遅れ、2023年期の半導体部門が赤字だったことから嫌気されたものである。外資が飛びつくほどの銘柄も10社前後の財閥系にとどまっていることも問題。

韓国の投資家は、投機家が多く、上昇中の市場に対してダボはぜのように動き、国内株式市場・外国株式市場・債券市場・仮想通貨市場へ足速に移動する。韓国の投資家も日本株の上昇に大いに加担しているものと見られる。

韓国株の出遅れは、ドバイの株価も上昇しており、中東勢の韓国投資が引き上げられ、中東域株にシフト変えさせている可能性も高い。

中東からの訪日客数も新コロナ以前の2019年の9万5千人より2023年は15%多い10万9千人となっている。中東からの投資関係者も多く訪れているものと見られる。

昨年3月のバフェット効果(日本の資源株投資、発言と訪日)は一瞬にして全世界の投資家を動かしている。
米国株は最高値を更新中であるが、日本株よりコスパは少ない。

問題なのは、日本株が昨年4月から外資本格参入で上昇しているにもかかわらず、円は円高に振れず、円安になっており、より以上に、NISAはじめ年金などが海外証券債権投資を増加させている結果と見られる。国策のNISAだけでも今年1月だけで8千億円もの外国株を買い付けている。
実質、こうした岸田政権の円安政策により、外資が日本株を購入しやすくしている点も伺われる。こした円安政策で輸出株が上昇する。貿易実数より、思惑で動く株価が先行するのは必然。ただ、外資勢はヘッジファンドを中心に売りに回り、株価を下げる動きをすることから、次は円高に振れた場合、海外投資家が一斉に逃げ出す恐れも潜む。それもこれも業績と配当性向しだいだろうが・・・。

注目の日本の半導体製造装置や材料関連株は、これまで米中貿易戦争の激化から中国への輸出が制限され、その影響を大きく受けていたが、CHIPS法の米国や日本、韓国など巨大新工場建設が目白押しになっており、今後、開花していくことから、目先2027年までは順風満帆状態となっている。


スクロール→

主要国株価 月中平均(指定日除く)

 

上海総合

日経平均

インド

NYダウ

KOSPI

 

指数

指数

ドル

指数

過去最高

5,824

38,130

22,026

38,797

3,259

年月

2007/9.

1989/12.

2024/2.16

2024/2.

2021.6.

19/12.

2,962

23,660

12,142

28,167

2,170

20/4.

2,814

19,208

9,063

23,293

1,849

20/6.

2,940

22,486

10,116

26,062

2,134

20/9.

3,288

23,306

11,336

27,733

2,371

20/12.

3,399

26,772

13,734

30,148

2,755

21/3.

3,442

29,315

14,835

32,373

3,032

21/6.

3,575

28,943

15,733

34,289

3,259

21/9.

3,627

29,893

17,508

34,688

3,141

21/12.

3,627

28,514

17,242

35,641

2,988

22/3.

3,284

26,584

16,864

34,029

2,698

22/6.

3,295

26,958

15,933

31,446

2,474

22/9.

3,152

27,418

17,544

30,649

2,333

22/12.

3,135

27,214

18,395

33,482

2,361

23/3.

3,268

27,693

17,225

32,483

2,417

23/6.

3,216

32,754

18,726

33,904

2,598

23/9.

3,126

32,725

19,786

34,318

2,543

23/12.

2,955

33,118

21,165

36,947

2,553

24/1/31.

2,788

36,286

21,725

38,150

2,497

24/2/16.

2,865

38,610

22,033

38,773

2,645

コロナ前比

-3.3%

63.2%

81.5%

37.7%

21.9%

22/12

-8.6%

41.9%

19.8%

15.8%

12.0%

23/3

-12.3%

39.4%

27.9%

19.4%

9.4%

23/12

-3.0%

16.6%

4.1%

4.9%

3.6%

・株価は日本時間2024/2/16/1400現在

 

 

独DAX

FTSE

ドバイ

 

指数

指数

指数

過去最高

16,938

7,914

4,237

年月

 

2023/2.

2024/2/16

24/2/16.

17,046

7,597

4,237

コロナ前比

29.2%

2.6%

54.5%

22/12

20.3%

1.7%

27.3%

23/3

11.7%

-0.5%

25.2%

23/12

2.2%

-0.1%

6.1%

 

[ 2024年2月16日 ]

スポンサーリンク
  

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧