中国でも地下駐車場EV火災 6台全消失 ほか数十台被害
最近の中国では月の自動車販売台数の約半分が新エネ車となっており、中でもEV販売が最大、一方で、電動バイク含め電動車の火災も多発している。死亡事故等問題が生じない限り報道もされていない。
そうした中、12月7日、山東省済南市の大型住宅・商業複合施設「恒大城」の地下駐車場で車両火災が発生し、電気自動車(EV)が出火元となった可能性が指摘されている。火は瞬く間に周囲へ燃え移り、数台の車が焼け落ちて“骨格”だけの状態になったと報じられている。
ネット上の情報によれば焼損車両は6台、さらに数十台が煙や熱で損傷したとみられる(注:最終的な台数は公式発表を待つ)。
人的被害は出なかったものの、財産的な損失は大きく、「地下駐車場でEVが起火した際のリスク」が改めて注目されている。
■ 大規模被害を免れた背景――都市型複合施設ならではの設備
今回火災が発生した恒大城は、住宅・商業施設・会所などを備えた大規模複合開発で、豊富な資金を背景に消防設備や管理体制が充実している。
そのため、警報システムが迅速に作動し、初期消火もすぐに行われたことで、火勢の拡大が抑えられた。
しかし、同様の火災が消防設備の不十分な施設で発生すれば、被害がさらに拡大する可能性は十分にある。
建造物全体が延焼する可能性すらある。
■ 韓国で起きた“悲劇”との比較
2024年8月、韓国のある集合住宅の地下駐車場でもEV火災が発生した。
当時は、
① スプリンクラーが火を抑えきれなかった、
② 地下空間が狭く、消防車が進入できなかった
といった状況が重なり、最終的に約140台が焼損する大事故となった。
損害額は車両保険の補償上限をはるかに超えたとも報じられた。最終的には火元となった車種のメーカーが「支援」という形で延焼車両の負担を保証していた。
今回の済南市での火災は、中国国内ではほぼ“初”となる地下駐車場での大規模EV火災とみられ、韓国の事例を踏まえた不安も広がっている。
■ 車両保険は支払われるのか? 鍵を握る「原因の特定」
中国では、EV火災に対する保険の扱いが近年しばしば議論されてきた。2024年には、中国人寿財険湖南省分公司が《中国保険業協会 新エネルギー自動車保険示範条款》に基づき、次の点を説明している。
●保険金支払いの対象外となる損失
自然磨損/バッテリーの劣化/朽ち、腐食/故障/車両本体の品質欠陥
つまり、自然発火(自燃)であっても、原因が品質問題や部品故障と認定されれば、保険金が支払われない可能性があるという。
今回の済南の事故でも、起火が外部要因なのか、充電設備に問題があったのか、車両そのものの欠陥なのかといった“原因の特定”が、補償の可否を左右する。
焼損車両が多い場合、保険会社による事故調査には一定の時間がかかることが予想される。
以上、中国経済新聞社の記事参照
中国の場合、普及当初、バッテリーの安全基準が定かではなく、多くのバッテリー会社が乱立した。製造品質問題があり、多くの火災を発生させている。バッテリー火災はバイク用が多く、バッテリーメーカーが参入しやすかったのかもしれない。
中国ではLFPリチウムイオン電池が主だが、3元系バッテリーより火災リスクが少ないことで知られている。しかし、取り扱い方より火災リスクがないわけではなく、製造品質問題もあり、燃えている。
地下駐車場での火災は建屋全体の大惨事になる可能性もあり、まだまだリスクを抱えたままとなっている。

|
中国 1月から10月までの自動車累計販売台数 |
|||
|
2025年 |
万台 |
前年比 |
シェア |
|
総販売台数 |
2,769.2 |
12.4% |
100.0% |
|
うち新エネ車 |
1,294.3 |
32.7% |
46.7% |
|
うちEV |
833.0 |
42.9% |
30.1% |
|
うちPHV |
461.0 |
17.8% |
16.6% |
|
HV含内燃機車 |
1,474.9 |
|
53.3% |





