アイコン 日本経済に忍び寄る"静かな後退" GDP下方修正が映す内需失速の深刻度


内閣府が8日に公表した2025年7~9月期の実質GDP改定値は、前期比0.6%減、年率で2.3%減と速報値からさらに下方修正された。最大の押し下げ要因は企業の設備投資で、速報時点の「増加」から一転してマイナスに転じた。景気の弱さが一時的な揺らぎではなく、構造的な停滞へと移行していることを示す内容だ。

特に注目されるのは、設備投資がソフトウエア投資の減少などにより0.2%減へ落ち込んだ点だ。企業の将来期待を象徴するソフトウエア投資が弱含んだことで、企業が攻めの投資姿勢を取れずにいる実態が浮き彫りとなった。加えて公共投資も1.1%減と下方修正され、財政支出の景気押し上げ効果が働きにくくなっている。

 

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一方、個人消費は外食需要の伸びを背景に0.2%増へ上方修正された。ただし住宅投資は依然として8.2%減と大幅な落ち込みが続き、物価高と実質賃金の伸び悩みが個人消費の回復力に影を落とす。

外需は米国の高関税政策の影響を受けつつも、輸出は1.2%減と速報値から横ばいだった。今回の下方修正の主因は、海外ではなく国内の需要失速にある。

企業投資、公共投資、住宅投資の三つが同時に勢いを欠くのは日本経済にとって警戒すべきシグナルだ。賃上げの定着、消費回復の底上げ、投資環境の改善といった内需強化策が問われる局面に入りつつある。景気後退の影がじわりと忍び寄る中、政策対応の遅れは許されない。

 

 

[ 2025年12月 8日 ]
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