失業率2.5%に改善 求人倍率は横ばい、雇用の底堅さに陰りも
総務省が29日に発表した4月の完全失業率は、季節調整値で2.5%となり、前月から0.2ポイント改善した。改善は2カ月ぶりで、表面上は雇用環境の底堅さを示す数字となった。
ただ、その中身を見ると、必ずしも楽観できる内容ばかりではない。完全失業者数は前月より7万人少ない179万人となったが、求職理由別では「自発的な離職」が79万人で前月と同数にとどまった。一方、「勤め先や事業の都合」による失業は3万人減の21万人だった。働いていない人が新たに職を探し始める「新たに求職」は6万人減の49万人となり、失業率の低下には求職活動に入る人の減少も影響したとみられる。
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男女別では、男性が2.7%、女性が2.3%だった。男性の失業率が女性を上回る構図は続いており、業種や雇用形態によって雇用情勢に差が残る。
一方、厚生労働省が同日発表した4月の有効求人倍率は1.18倍で、前月から横ばいだった。求職者1人に対して1件を超える求人がある状態は維持しているものの、倍率の上昇はみられなかった。人手不足が続く一方で、物価高や人件費上昇を背景に、企業が採用を慎重にしている様子もうかがえる。
今回の統計は、雇用が急速に悪化していることを示すものではない。しかし、失業率の改善だけをもって景気の回復と見るのは早計だ。求人倍率が伸び悩むなか、中小企業やサービス業では採用余力に限界も見え始めている。賃上げと人手不足への対応を進めながら、企業がどこまで雇用を維持できるかが今後の焦点となる。
[ 2026年5月29日 ]
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