アイコン イラン戦争余波 スプリット航空再建断念 燃料倍騰、中国硫酸輸出停止


いつものトランプの行き当たりばったりの戦略なきイラン戦争、ベネズエラ方式で奇襲攻撃により即ギブアップすると見たイランからは反撃に逆切れ・イライライラ。
イランによるホルムズ海峡の封鎖、認可船舶のみ通航可、米トランプによる海峡逆封鎖、イラン戦港湾封鎖の応酬合戦、ペルシャ湾には現在でも900隻あまりが停泊したままとなっている。
原油高に対してトランプは、ロシアとイランの原油規制を一時的に緩和したものの、ロシアの生産施設や精製施設はウクライナの長距離ドローンにより破壊され、ロシアは輸出停止。
イランへの原油輸出認可もその場限りの決定、停止するとともにイラン船拿捕、海峡封鎖合戦、再び、一触即発状態、原油は高止まりしたままになっている。

<原油、液化天然ガス、ナフサなど石油精製品、ジェット燃料、ヘリウム>
ジェット燃料は供給不足で価格は、トランプ軍のイラン攻撃開始により、戦前より倍額に跳ね上がっており、欧州では飛行機便を大幅に減らし、ほかの国でも路線減便を余儀なくされている。
米国ではスピリット航空が昨年11月に民事再生を申請して経営破綻、しかし、再生計画でジェット燃料の価格を26年は1ガロン=2.24ドルに計画設定、しかし、今回のイラン戦争によるジェット燃料の不足は深刻、4月末までに倍以上の4.51ドルに跳ね上がっている。
こうしたことを受け、スピリット航空は再生計画を断念した。こうした中、トランプは救援策の資金補助計画を打ち出したが、債権者たちのトランプ救済策を承認せず、破産に移行することになった。

トランプ政権にとって、今回のジェット燃料(灯油の水素化精製により製造)の暴騰はイラン戦争に起因したものであり、イランを攻撃するにあたり、トランプがありとあらゆる事態を事前に想定して対策を取っていなかったことから発生しているもの。
いきなり団子のイラン戦争、イラン側の反撃により、1月2日のベネズエラでの奇襲攻撃=超短期決戦の成功体験の奇襲攻撃だったにもかかわらず、イランの反撃にあい、トランプは奇襲攻撃-政権転覆だけの計画も、自らの脳味噌も狂ってきている。

 

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<アルミ>
原油生産による電力コストが安価なため、UAEとバーレーンに大型アルミ生産施設があるが、イラン側から、アルミ生産施設や原油・天然ガス施設も攻撃され、一部破壊されている。

<尿素>
天然ガスのメタン成分から生産される尿素、
液化天然ガス=LNGも原油もナフサ等石油精製品も、生産施設の問題どころか、海峡封鎖により、世界への供給が滞り、原油も天然ガスもアルミも尿費も逼迫し、価格が高騰している。

尿素は価格高騰し、購入量を減らし撒き、秋の収穫が減少した場合、翌年の作付面積が減少する可能性が高く、2年以上、影響することになる。
小麦や大豆への影響が懸念されている。

<中国、硫酸輸出停止>、
<石炭から尿素製造へ、尿素製造に硫酸必須アイテム>

中東産尿素の流通が停止していることから、中国でも尿素がひっ迫するとみて、国内では硫酸が今後逼迫するとして、中国は硫黄(酸素+水素+硫酸)からとれる硫酸の輸出を停止した。

石油・天然ガス・石炭には硫黄酸化物が含まれ、中東では硫黄も生産されている。
この硫黄と酸素と水素を合成すると硫酸となる。

硫酸はリン酸肥料の生産の必須アイテムであり、国内農家のリン酸肥料生産用に硫酸の輸出を停止するもの。
(硫酸はリン酸肥料、銅の生産にも必須アイテムであり、チリやペルーなどの銅産地の生産量が減少する可能性もある。)

リン酸は、窒素、カリウムとともに植物肥料の三要素、
リン酸は、リン鉱石を硫酸で処理してリン酸を可溶性とした「過リン酸石灰」肥料として利用されている。

<UAEの動き>
UAEはペルシャ湾とオマーン湾に面する部族の連合国家、距離的にはイランとも近い。今回のイランの反撃でUAEの米軍施設や米関連施設、米メジャーが運営する原油生産施設など多くの現施設に被害を受けた。
イランに対して正当に反撃するため、国連にイランに対する反撃権の容認を求めている。
最近ではイスラエルとアイアンドーム構築で締結し、イスラエルに急接近している。
また、サウジ主導のOPECから離脱した。
これまでサウジの子分的存在であり、今回の乳離れは、OPEC破壊をもくろむトランプの誘いに乗ったものとみられる。
ただ、2年半先のトランプ後はわからない。

<トランプ、中国とOPEC憎し>
後述するナイジェリアもOPEC加盟国である。
ユダヤ財閥の米原油メシャーの代参者となったトランプは、ベネズエラの原油権益を強奪し、原油埋蔵量世界一のベネズエラに対して、今後の開発に米石油メジャー(シェブロン/ロックフェラー財閥)に門戸を開かせた。

今回のイラン戦争下でも、この間トランプは、イランの原油利権を米国がコントロール・支配すると発言していた。

<トランプの矢は中国とOPECに向けられている>
ベネズエラではバイデンが認可して再稼働させたシェブロンの原油生産をトランプが大統領になり25年3月に停止させ、変わってカザフのシェブロンの原油生産施設の生産を急拡大させていた。カザフはOPEC+の+部分の構成国であり、国としてOPECの生産枠があるものの、カザフ政府もトランプの要請に乗り、生産枠を無視して、シェブロンの油田での大増産、原油価格が昨年8月、50ドル台まで下がった経緯がある。

1月2日のベネズエラ奇襲攻撃で大成功、大統領夫妻を拉致し米国の刑務所に収監、ベネズエラ政権(副大統領代行)をトランプ帝国に屈服させた成功体験、この体験をイラン攻撃に導入、トランプネタニヤフ軍は2月28日奇襲攻撃、イランのテッペンら5人以上の大幹部を爆殺してしまい、現在、公表された新最高指導者ハメネイ2世以外、イラン側で誰が権力を持っているのかさえ分からなくなっている。大統領は外科医で1月の暴動発生の責任もあり、現在、実権は持たずお飾り状態、アラグチ外相は対外的な顔として動き、存在価値を高めているが、一時革命防衛隊に所属後一貫して外交畑の政治家に転身、国内でも大統領より外相の信認が高い。

新最高指導者ハメネイ2世にしても、居場所は不明。英の諜報機関でさえ4月に危篤説(2月28日の奇襲攻撃による重症説/父は最高指導者ハメネイ師で爆殺され、自らの妻や子も爆殺されている)を発表したほど情報は錯乱している。

<いつ再奇襲攻撃が、トランプ軍の殺人リスト>
トランプネタニヤフ軍はイランの要人たちを殺人リストに掲載して共有しており、イラン側が名前をメディアに登場させれば殺人リストの上位に入れられたり、追加されたり、AIで居場所を特定されたりすることから、通信回線すら使用せず、交渉には、決定権者たちの間での情報共有にも時間がかかり、トランプを苛立たせている。
(交渉仲介国のパキスタンの米側への要請により、イラン側の交渉人であるガリバフ国会議長とアラグチ外相の2人は殺人リストから外されている)
(イラン国内にはイスラエルのモサドが強力なスパイ網を構築しているが、昨年6月の米イスラエルとの12日間戦争後、スパイに対して強力な摘発に動き、革命防衛隊や軍関係者などで大量処刑、その関係者や予備軍にもなる1月暴動の参加者や主導者たちに対しても大量に処刑、モサドのスパイ網は大幅縮小を余儀なくされている。イランは石油利権が蠢く不正・腐敗国家、国民全体が金で動く習性がある。ロンドンの一角にはイラン超富裕層の住宅区域が構築されている)

しかし、現在、停戦期間も終了、米側による一方的な停戦状態にあり、イランにとっては、トランプネタニヤフ軍がいつ再び奇襲攻撃を仕掛けてくるかわからない状態となっている。
当然、イラン側の決定権者たちの名も伏せられたままとなっている。
通信回線を使用しないローテクな情報伝達手段でしか、決定権者たち間の情報のやり取りができない状況をトランプ自身が作り出しているともいえる。

<昨年12月の米軍によるナイジェリア空爆が意味するもの>
昨年12月には産油国のナイジェリアにも食指を伸ばし、米軍はナイジェリアのボコハラム対策としてゲリラ地域を空爆、ナイジェリア空軍を支援、その代償として原油開発利権を手中に収めている。
これまでナイジェリアの原油生産は中国からの投資主導で行われていたが、中国からのインフラ融資の借金により、原油を生産し中国へ輸出しても、借金と相殺され、ナイジェリアに自由になる金は限られていた。
こうした原油生産国のナイジェリアの不満に対する米国の誘いに急接近。同じ現象はコバルトなどレアメタルが取れる中央コンゴでも生じている。

<中国に対して恨み骨髄、トランプのレアメタルの屈辱>
トランプ2政権は中国との貿易戦争において、トランプは昨年5月と10月に中国からのレアメタル反撃にあい2回とも完全ギブアップという屈辱にあっている。
(実質輸出停止により自動車などの精密モーター類に使用するレアメタルが輸入できず、米国のモーター会社の工場は中国の輸出規制から1ヶ月もせず生産停止、米国では自動車生産ができなくなることからギブアップしたもの・・・性懲りもなく2回も・・・)

このトランプが受けた屈辱は、中国と関係が深いナイジェリア(中国から約246億ドルの投資)、ベネズエラ、イランへの攻撃となっている。
レアメタルの生産国、中央コンゴに対しても、中国は約231億ドルの投資を行っている。
投資額は2025年「一帯一路(BRI)」の基準(JETRO版)、借金の漬物国化の動きの一環。

<習の内需経済失策が一帯一路軍事覇権戦略を後退させる>
中国で新コロナ下に施行した習の三条紅線政策、国内不動産がバブル崩壊、現在に至る内需・消費低迷が続いている。
三条紅線政策は、共同富裕論という金科玉条だけの無計画な一方的な政策であったため、特に経済波及効果の高い住宅産業がターゲットとなり、不動産被害にあった国民の消費も含め内需産業全体が低迷、中国政府は景気回復のために、不動産の艇入れ策をあの手この手を行ってきたものの奏功せず、また、景気回復に国内製造業に大増産させたものの、国内消費は限られ、大量のダンピング輸出、24年から25年にかけ欧米では中国製品に対し強力な輸入規制を採った。 

中国は自国の経済回復に集中、一帯一路の軍事覇権戦略の一環である借金漬物国化は停滞。この間隙に、特にトランプ政権は中国との関係が深い国に対して、軍事力も行使し干渉し続けている。
 

 

[ 2026年5月 7日 ]

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