書店1万店割れ、流通改革で守れるか
書店の減少が止まらない。全国で書店を展開する15社は、物流の効率化や出版社からの直接仕入れを進め、収益改善を図る共同声明を発表した。返品率を現在の3割程度から2割に下げ、取次を経由しない仕入れを全体の半分程度まで高めるという。
背景には、売り上げの減少だけでなく、物流費や人件費の上昇がある。出版流通は長く、取次を通じて本を全国に届け、売れ残りを返品する仕組みに支えられてきた。だが、書店数が1万店を割り込むなか、大量に配本し、売れ残れば戻す従来型の流通は限界を迎えつつある。
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本は価格転嫁が難しい商品でもある。値上げすれば読書離れを招きかねず、書店側の利益は圧迫されやすい。今回の取り組みは、売れる本を必要な場所に効率よく届け、返品や輸送の無駄を減らす狙いがある。
ただ、効率化だけで解決できる問題ではない。売れ筋中心の棚づくりが進めば、専門書や地方出版社の本、偶然出会う一冊が消えていく恐れもある。書店は単なる小売店ではなく、地域の知や文化に触れる場でもある。
流通改革は避けられない。しかし、残すべきは収益だけではない。本に出会う場所を地域にどう残すのか。書店15社の声明は、出版業界だけでなく、社会全体に向けられた問いでもある。
[ 2026年6月22日 ]
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