AI半導体分野、米支配8割、中国2割、人型ロボット産業隆盛 日本は蚊帳の外
生成AI分野はアンソロピック(Anthropic Claude Mythos)、Google(Gemini)、OpenAI(ChatGPT)、Xai (Grok)など米企業による世界市場支配が強まっている。
AI半導体に至っては、生成AIに対応した計算能力を最大化するNVIDIAのAI半導体(GPUにメモリ半導体を組み込んだチップセット)の製造販売(ファブレスメーカー)を手掛け、すでに世界市場支配8割で君臨、残る15%もAMD・インテルなど米企業、残る5%の領域を中国勢が占めている。
だが中国勢は、生成AI=大規模言語モデル開発の DeepSeekなどが竹の子のように誕生させ、大手ITやネット企業も参戦、早期に多くの生成AI企業が誕生し、しのぎを削っている。
中国のIT大手・字節跳動(ByteDance、バイトダンス)が、国産AIチップの調達をさらに拡大する動きを見せている。
業界関係者によると、同社は中国GPUメーカーの天数智芯(Iluvatar CoreX)と、少なくとも5万個のAIチップ購入について協議を進めており、主に大規模言語モデル(LLM)の推論処理に活用する計画だという。
報道によれば、
AI半導体はその性能によって学習用と推論用と区別して使用
今回検討されているのは、
●天数智芯のクラウド向け推論GPU「智鎧(Zhikai)」シリーズで、学習用途には同社の「天垓(Tiangai)」シリーズが利用される見通し。
契約が成立すれば、天数智芯は華為技術(Huawei)の「昇騰(Ascend)」、「寒武紀(Cambricon)」に続く、バイトダンスにとって3社目の主要GPUサプライヤーとなる。
急拡大のバイトダンスのAI投資
近年、バイトダンスはAIインフラへの投資を急速に拡大。同社は大規模モデルの学習用と推論用でサプライチェーンを明確に分離している。
学習には華為や寒武紀の高性能AIチップを採用、一方、一般消費者向けAIアシスタントサービス「豆包(Doubao)」や企業向けMaaS(Model as a Service)では、推論専用GPUを積極的に導入している。
今回の動きは、単なる算力不足への対応ではなく、中国ネット企業による「算力自主化戦略」の一環とみられている。
バイトダンスだけでなく、中国の主要IT企業は相次いで大規模データセンター建設を進めている。
●百度(Baidu、バイドゥ))は全国規模で万枚級GPUクラスターを構築。
●阿里巴巴(Alibaba,アリババ)は2026年度第1四半期だけで380億元(約7,980億円)を超える設備投資を実施し、今後3年間で累計3,800億元(約7兆9,800億円)規模をAIインフラへ投じる方針を示している。
●騰訊(Tencent テンセント)も全国各地で高性能AIクラスターを整備し、2026年後半から国産算力の本格導入を予定している。
業界関係者によれば、現在のAI市場では学習需要を上回る勢いで推論需要が拡大しているという。
面壁智能(ModelBest)の李宇軒氏は、「大手企業にとって推論需要は学習需要を大きく上回る。推論は学習ほど高性能なチップを必要としないため、国産GPUでも十分に対応可能な領域が増えている」と指摘している。
香港理工大学の研究では、超大規模クラウド環境において、AI推論が総消費電力の60~90%を占めると推計されている。
また、中国工程院によると、2026年第1四半期の中国国内における推論需要は学習需要の約8倍に達した。
市場調査会社・灼識諮詢(CIC)の予測では、2030年の世界AI推論チップ市場規模は3兆696億元(約64.4兆円)に達し、中国市場だけでも1兆1,664億元(約24.5兆円)へ拡大する見込み。
一方で、AI需要の急拡大により、GPU不足は深刻化している。
曦望(Sunrise)の王湛共同CEOは、「現在は『GPU争奪戦』の状態だという。
企業はGPUの確保、メモリ調達、データセンター建設を急いでおり、2026年第1四半期には算力レンタル費用が30〜40%上昇した」と説明している。
米国の輸出規制が続くなか、中国企業は依然として一部でNVIDIA製GPUへの依存を残しているものの、国産算力エコシステムの構築は急速に進んでいる。
業界では、短期的には外部調達で需要を補い、中期的には複数の国産ベンダーを活用してリスク分散とコスト削減を図り、長期的には独自AIチップ開発によって競争力を高めるという流れが強まっている。
AI時代において、データセンターと算力は企業競争力そのものになりつつある。
かつてインターネット企業がユーザー数やプラットフォームを競ったように、現在は「どれだけ安価に大量のAI推論を実行できるか」が勝敗を左右する時代に入ったとされる。
字節跳動(バイトダンス/TikTok)をはじめとする中国IT大手は、多様なサプライヤーを組み合わせた独自の算力ネットワーク構築を急いでおり、AI時代の新たな「護城河(参入障壁)」を築こうとしている。
推論需要の爆発的な拡大を背景に、中国のAIインフラ投資競争は今後さらに激しさを増すとみられている。
米国では、クロードミトスが評判を独占する中、軍事利用を拒否したことからトランプ政権のクロードに対する輸出禁止措置という弾圧もすでに生じている。
そうした米国のAIの動きを尻目に、中国は米国に追い付けと国家挙げて支援、その戦略も次第に独自の展開へ向かおうとしている。
以上、
追、
アリババは田植えのお話
6月22日、アリババのパートナーで高徳(AMAP)の会長である劉振飛氏が、先ごろ杭州で行ったアリババの経営陣による田植え活動の様子を記した「手に苗があってこそ今後の食糧を確保できる」との文章を、アリババの社内ネットワークに寄稿した。
写真を見ると、参加メンバーはアリババ創業者であるジャック・マー(馬雲)氏のほか、いずれも経営幹部である呉泳銘氏、邵暁鋒氏、蒋凡氏、呉沢明氏、蒋芳氏、周靖人氏などがずらり勢ぞろいしている。またアント・グループのエリック・ジン会長や韓歆毅CEOの姿もあった。
この田植えはアリババの最新の経営陣が一堂に集まった活動であった。アリババはこの1年間で組織構成が微妙に変わっている。
先ごろ発表された年次報告によると、CFOの徐宏氏とチーフサイエンティストである周靖人氏が新たにパートナー入りした一方、執行副総裁でリスク管理委員長であった邵暁鋒氏が年齢上限のため退任しており、パートナーは技術畑出身者の割合が増えた。
周靖人氏については離職したとの情報も伝えられていたが、アリババはこれについて「事実無根」と称していた。田植えの現場に周氏が姿を見せていたことから、この情報が誤りだったことを改めてアピールするものとなった。
今回の活動について、アリババに近いある関係者は、「チームビルディングだ」と称している。アリババの主力メンバーがそろってリラックスした姿を見せたことで、「アリババ人は常に団結し、前向きであり、会社の成長やAIの見通しを有望視している」という自信をアピールするものとなったという。
アリババは経営幹部陣を絶えず刷新している中、会長である蔡崇信氏も先ごろAIの活用について触れた際に、「半導体、インフラ関連、大規模言語モデル(LLM)関連、アプリで導入している。ECやフードデリバリー、O2O、トラベル、マップなどはどれもAIの力をそのまま取り入れて活用できるものだ」と述べている。
蔡氏は、「このような取り組みをするのは、一つの分野に賭けないためだ。今はLLMのみを扱う会社が評価を得ており、LLMの面に価値が集まっているように見えるが、これから5年、10年先、本当に半導体やクラウドインフラ、モデル、あるいはアプリに価値が凝集するのか、誰にもわからない。われわれは、全面的に手掛け、価値がどのレベルに集まろうと必ずそこにいる」と語っている。
以上、
どっかの国のように銭で産業を再生させたり・興したりするには、前提条件のソフトや環境が必要となる、いくら銭を垂れ流ししても生育しない。議会対策・公開用に電通に依頼して企画書だけ立派でも中身のない・中身もコロコロ変えられる内容では何も実現することはできない。すでに企画書に基づき垂れ流し資金を受けた企業では、その不正使用により逮捕者まで出ている。
日本もかつて、高専を作った当時の状況と、長期計画に基づく政策が合致し、高度成長期を伸ばし続けた。
中国もそれを真似たのか知らぬが、2010年代初期から中国の主要都市に半導体やAIを学習する科学院を設立、専校の学生、他大学生、社会人に対して、各大学の半導体などの専門教官などを講師にあたらせ、これまでに多くの人材を社会に送り出して来た。
その効果が、現在、半導体の開発設計や製造設計、AI分野、ブロックチェーン分野、人型ロボット、スマート工場などの製造分鬼に結実しようとしている。
中国では、2025年、習近平政権が国家戦略として「ヒト型ロボット(人型ロボット)産業」を「未来を担う新興産業」として重点育成対象に位置づけたことで、この分野が爆発的な成長を遂げている。
2025年を「量産元年」と位置づけ、メーカー数は140社を超え、世界出荷台数の8割以上を中国企業が占めるまでに急拡大させた。
2026年は「商用化元年」とされ、工場・物流・高齢者施設など実社会への本格導入が加速させている。能力の飛躍的向上と低価格化が進む背景には、政府の強力な政策支援、優秀人材の集中、EV(電気自動車)技術とのシナジーがある。
人型ロボット産業は市場の8割を中国が握る
中国で発展著しいロボット、
●Unitree Robotics(宇樹科技/2025年5500台/世界シェア―32%)、主力製品のヒト型エージェント「G1」は、折りたたみ可能でダイナミックな二足歩行・バランス制御に優れ、価格は約121万円(9・9万元~)からと手頃。
●AGIBOT(智元機器人/5000台/上海拠点のユニコーン企業/2025年までに累計生産台数は1万台突破、2026年4月には江西省のタブレット工場生産ラインに「G2」を世界初の精密民生電子機器として量産導入を実現している。ベルトコンベアへの部品着脱作業を1時間あたり310台処理、成功率99・9%、140時間超の連続稼働を達成し、2026年第3四半期までに100台規模へ拡大する計画だ。)、
●ROBOTERA(星動紀元)、
●UBTECH Robotics(優必選科技)
などがトップ企業。
今年4月には人含むロボットによるハーフマラソン大会が開催され、北京荣耀が開発したロボット『閃電』の開発ロボット「閃電」が先頭でスタートし、そのまま48分19秒のネットタイムで優勝した。ヒトより早かった。
今年の年初には、新年のお祝い番組にロボット各社が人と一緒に踊るロボット、ジャンプするロボット、カンフーするロボットなどを登場させ、世界を仰天させた。
韓国の理工系学生たちは、AI・ロボット分野の急成長に注目して、中国留学を加速させているという。
EVメーカーの小鵬汽車(XPENG)の創業者兼CEOである 何小鵬氏は、人型ロボット事業
を立ち上げているが、量産化まで200日だと社内発表している。
最大手の宇樹科技(Unitree Robotics)は、米人気番組「アメリカン・ゴッド・タレント」に人型ロボットを登場させ、大喝采を浴び人気を博す一方、その性能に中国製ロボットの規制強化の圧力も生じている。
(中国の電子機器企業は、その製品の修正などに、外部からの通信でプログラム変更など行うことから、製品は通信機能を持ち、ロボット近くでの会話等の情報も収集して中国へ送信させている。シャオミ製のノンフライヤーもその機能を持つ。テスラがこうした機能の先頭打者)
いづれにしろ、日本は開発領域から取り残され、応用領域でしか生き残れないようだ。日本は米国にくっつき過ぎた結果、米国不動産を買い占め、しっぺ返しにあい、産業を崩壊させられてきた日本の政治家たち、今後は、付かず離れずのスタンスが賢明のようだ。ただ、日本の政治家たちは少子化で学生数が大幅に減る中、学術予算を増加させる必要があるにもかかわらず、大学数を大増させ、学術予算を減らし、また希薄化させ、研究開発もできない大学にしてしまい、生活が保障されない非正規雇用陣が研究や補助にあたっている。日本からもそうした中の実力者は厚遇する中国へ渡っている。政治が、非国民だとは言えない現実を作り出している。





