韓国大富豪の離婚 妻に1000億円の支払命令 SKハイニックス株が23倍に
韓国の財閥SKグループの崔泰源会長と、元妻で盧泰愚元大統領の娘「盧素英」氏の離婚を巡る財産分与訴訟の差し戻し審判決で、ソウル高裁は7月24日、崔氏に9440億ウォン(約1千億円)を支払うよう命じた。
差し戻し前の二審判決は1兆3808億ウォンとしていた。
また、差し戻し審の裁判官は、二審の弁論終結から差し戻し審の弁論終結までの間にSKの株価が大幅上昇したことについて、崔氏の経営面での貢献が影響していないとはいえないと指摘。夫婦の共同財産の公平な分配のため、株価の大幅な上昇という事情を財産分与比率の算定において考慮したと説明した。
有力者同士による極めて高額な財産争いのため、韓国では「世紀の離婚訴訟」として注目を集めていた。
韓国メディアによると、2人は1988年に結婚し3人の子供がいるが、崔氏は2015年に婚外子がいるとマスコミに告白。その後、離婚訴訟に発展していた。
SKグループの中核会社SKテレコムの前身会社は1984年設立、その後1997年にSKテレコムとして設立している。ほぼ、結婚後に中核企業に成長させている。
一審判決は2022年12月に行われ、地裁は崔氏に対し慰謝料1億ウォンと財産分与として現金665億ウォンの666億ウォン(現在0.112円/約77億円)を支払うよう命じていた。
共有財産の判断を巡り不服として控訴、SKハイニックスの株価だけでもAI半導体を構成であるHBM半導体をNVIDIAに納品し、2025年年初から株価が急騰開始、最近少し下がり、現在では1,759,000ウォン(ピークは26年6月14日の276万ウォン)となっているが、2022年12月では75,000ウォンだったことから、株価は23倍上昇している。崔泰源氏の持ち分を配分しても大幅に増加している。
SKハイニックスは現代重工が2010年に現代電子をSKに売却し、SKはその後半導体会社をSKハイニックスに社名変更し、メモリのDRAMを製造、その後NANDを製造しているインテルの中国工場を買収、韓国でも両方のメモリ半導体を製造していたが、DRAMの高性能発展型HBMを開発、NVIDIAのAI半導体に独占的に採用され、業績が爆上げとなった。その後もNANDの発展型SSDも進化させ、採用されている。
発熱問題で不採用が続いていたサムスン電子のHBMも今年に入り採用され、SSDとともに納品開始、データセンターブーム、AI半導体ブームに半導体全般が品薄となり高騰し、SKハイニックスもサムスン電子も四半期決算ながら過去最高の業績を大更新している。
SKハイニックスは1983年創業の現代グループの現代電子産業として創業、その後半導体製造に特化、LGグループの半導体事業会社と経営統合、2001年に経営破たん、政府系はじめ債権銀行団の管理下に入り、2011年にSKグループのSKテレコムに売却され現在に至っている。そのため、SKハイニックスの時価・崔氏の財産分は、離婚の財産分与では、夫婦の共有財産の原資として計算される。
主な争点は、崔氏が所有するSKの株式を夫婦の共有財産として分与対象とするかどうかだった。
結局、3審制の大法院まで訴訟合戦となり、今回の差し戻し審は、大法院が高裁に差し戻しの判決で、ほぼ確定判決となっている。
崔泰源会長の財産は直接間接のグループ企業の株をどれほど所有・支配しているか不明ながら、SKテレコムとSKハイニックスだけでも相当な財産とみられる。





