【茨城】島田商店に破産手続き開始決定 創業64年、霞ヶ浦の佃煮メーカー
茨城県かすみがうら市の水産加工会社(株)島田商店が、2026年8月31日、水戸地裁土浦支部から破産手続き開始決定を受けた。
負債総額は約2.5億円。
同社は1962年(昭和37年)創業。霞ヶ浦で水揚げされるワカサギやシラウオ、エビなどを使った佃煮、煮干し、甘露煮、魚惣菜などの製造を長年手掛けてきた食品メーカーで、茨城県水産製品品評会では農林水産大臣賞を複数回受賞していた。
売上高は約3億3900万円から約1億3700万円に減少
島田商店は霞ヶ浦産のワカサギやシラウオ、エビなどを使った佃煮・甘露煮を製造する一方、長年培った水産加工技術を生かしてOEM(相手先ブランドによる生産)も手掛けていた。
有名店向けを含むOEM供給が売り上げの中心となっていたが、受託生産は利幅が薄く、収益面では厳しい状態が続いていた。
2018年2月期には年売上高約3億3,900万円を計上していたものの、その後は売り上げが減少。2024年2月期には約1億3,700万円まで落ち込んだ。
2018年2月期と比較すると売上高は約6割減少した計算となり、近年は赤字決算が続いていたとされる。
霞ヶ浦産ワカサギの不漁、輸入原料高も経営を圧迫
経営環境の悪化に追い打ちをかけたのが、主力原料の一つである霞ヶ浦産ワカサギの漁獲量減少だった。
霞ヶ浦・北浦では近年、ワカサギの不漁が深刻化している。地元水産加工業界でも、気温上昇などを背景にワカサギの漁獲量が大きく減少し、加工原料の確保が難しくなっていることが指摘されている。
島田商店でも霞ヶ浦産水産物を主要原料としていた一方、国内外から仕入れた水産原料も使用していた。ワカサギなど地元原料の漁獲減少に加え、輸入原料価格の上昇が生産コストを押し上げた。
OEM中心の低採算な収益構造に、売上減少と原材料価格の上昇が重なり、赤字から脱却できない状況が続いたという。
島田商店が破産、負債約2億5000万円
こうした状況のなか、資金繰りが限界に達し、事業継続を断念した。
(株)島田商店は2026年8月31日、水戸地裁土浦支部から破産手続き開始決定を受けた。
負債総額は約2億5,000万円。
破産管財人には祐川直己弁護士が選任され、債権届出期間は2026年9月30日まで。財産状況報告集会などは同年12月3日に予定されている。
事件番号は令和8年(フ)第245号。
1962年の創業から約64年にわたり、霞ヶ浦の水産物を使った佃煮や甘露煮などを製造してきた島田商店だったが、長期的な売上減少に加え、地元水産資源の減少や原料価格の上昇など厳しい経営環境が続き、今回の破産手続きに至った。
(株)島田商店の会社概要
| 法人名 | 株式会社島田商店 |
|---|---|
| 法人番号 | 3050001010148 |
| 所在地 | 茨城県かすみがうら市牛渡 |
| 創業 | 1962年(昭和37年) |
| 法人化 | 1984年7月 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 従業員数 | 20名(公式サイト掲載値) |
| 業種 | 水産食料品製造業 |
| 主要事業 | 佃煮、煮干し、甘露煮、魚惣菜などの製造・販売、OEM製造 |
| 売上高 | 2018年2月期:約3億3,900万円/2024年2月期:約1億3,700万円 |
| 破産手続き | 2026年8月31日、水戸地裁土浦支部が開始決定 |
| 負債 | 約2億5,000万円 |
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