今後、円はどうなる しばらくはジャブ介入続く
日本が160円を死守する動きに集中すれば、市場は介入との板挟みになり、安定化する。しかし、160円を超過しても放置すれば、市場は隙を見て更なる円安へ動く。
それは世界のハゲタカが押し上げた株価とは逆に市場は、日本の財政規律無しの過大な政府負債、経済の弱さに、円の信用を損ねており、大きな財政負担を伴う経済政策にも不信感を抱き円安に動きやすくなっている。
連れて、長期金利=10年国債利回りも2.921%と1996年9月以来の高さになっており、異常信号が灯っている。
インポテンツ、いてもいなくても関係ない、政府子会社の日銀の総裁は黙して語らず、長期にわたってやりたい放題だった黒田氏に代わって、その後遺症の修正のため登場したものの、金のタマが黒田氏の半分もなく、その政治力も執行力もなく、存在価値は限りなく0に近くなっている。
インフレに対する政策金利上昇も後手後手に回り、上げても効果さえなくなっている。世界がインフレ退治に、為替安退治に金利を上昇させた=金融引き締めに動いた時期(米発のインフレ+露制裁による為替安・インフレ退治の金利高2022年3~7月)に、短期の大規模金融緩和策に失敗した黒田氏がまだ就任し続けていたものの、23年4月に就任した植田氏もインフレ退治を放棄し、24年3月に▲0.1から0.1%な上昇させたものの、急激な円安に対して効果なく、政府も小手先のガソリンや電気代に対する補助、公立高校授業料の無償化などにより、名目インフレ率(総合)は低下させたものの、国民生活に直結する食料品は天井知らずの上昇となっている(食料の海外依存率63%を円安が直撃)。
財務省は28日、直近約1カ月間で15兆3993億円の為替介入を実施したと発表した。大型連休中の11兆7349億円を抜き、約3カ月ぶりに月次ベースで過去最大となる介入額を塗り替えた。
今回発表したのは7月30日から8月26日までを対象とする月次の介入実績で、日米両政府が協調介入に打って出た時期と重なる。公表に先立ち、市場では、累次の為替介入総額は12兆円超との見方が出ていた。実際の介入額はこれを上回る規模だった。
一時1ドル=163円98銭と、1986年11月以来の円安水準を付ける場面があり、介入、米国は米国債が火の粉を被ることを恐れ、保有するユーロを売却し円を購入することで、日米共同介入となった。
政府負債を拡大させずして食品消費税減税、歯止めなき国家予算の拡大、官民170兆円投資を実現する方法を、政府は市場に対して説明しなければ信用を損ない、尊厳ある円をハゲタカたちがおもちゃにすることだろう。
現政権が誕生したのは2025年10月21日、当初から大規模緩和策、政府投資拡大を謳っているため、長期国債利回りは78%上昇、超円安も進行し介入せざるを得なくなっている。
政府債務拡大の財政出動容認理論はMMT(現代金融論/ステファニー・ケルトンNY州立大学教授ら)の理論構築は日本をベースにしている。
しかし、日本の国債は国民ではなく、政府子会社の日銀が半分弱抱え込んでおり、政府と共食いの関係になっている。
そのMMT論はそうした日本の実情に蓋をしたまま、一世を風靡したが、現実は付いてこず、トラス英国首相が新コロナ対策に、国民向けに財政出動を行おうとしたが、財源がなく、国債もしくは借金に依存するしかなく、国債利回りが急上昇、ポンドは大幅に売り込まれ、これを見た議会や所属の保守党はトラス女史を首相の座から陥落させた。トラス女史は就任から2ヶ月余りで退任した。一時流行ったMMT論は、市場と学問とのズレが大きく、今では破たんしている。





