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アイコン 【大阪】完工高20億円でも資金繰り悪化 塗装・防水工事の近藤建装が民事再生申請、負債約14億円


大阪府守口市で塗装・防水工事や建物改修工事を手掛ける株式会社近藤建装(法人番号:5120001094867)が、2026年10月30日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日、監督命令を受けたことが分かった。

同社は全国の工場やオフィスビル、店舗などを対象に改修工事を展開し、2025年12月期にも約20億4356万円の完工高を計上していた。しかし、一部貸付金の回収不能による特別損失の計上などで財務状況が悪化。取引先への支払遅延も生じ、資金繰りが行き詰まった。

負債は2025年12月期末時点で約13億9873万円。一定の工事量を確保していたものの、自力での経営再建が困難となり、民事再生による事業再建を目指すこととなった。

 

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創業40年、全国で塗装・防水・建物改修事業を展開

近藤建装は1986年4月に「近藤塗装」として創業。1995年8月に有限会社近藤建装として法人化し、2000年3月に株式会社へ改組した。資本金は5000万円。

当初は大阪府内を中心に塗装工事を手掛けていたが、事業規模の拡大に伴い、外壁や屋上の防水工事、建物診断、下地補修、仮設足場、内装工事などへ事業領域を広げた。

2006年には滋賀県彦根市と東京都内に営業所を開設。その後、2013年に沖縄県と香川県、2015年に福岡県、2017年には熊本県にも進出し、全国規模で建物の改修・修繕工事を受注する体制を整えてきた。

2013年には国土交通大臣の特定建設業許可を取得した。会社公式サイトには国土交通大臣許可(特-4)第24289号が掲載されているが、現在の許可の有効状況については確認できていない。

業務は一般住宅の塗装から工場屋根の防水・遮熱工事、マンションの大規模修繕、オフィスビルや店舗のリノベーションまで幅広く、デザインを取り入れた建物改修工事なども手掛けていた。

2018年の完工高23.8億円がピーク、2025年も20億円台を確保

大手空調機器メーカーや印刷関連事業者などを中心に受注基盤を築き、工場・事業所の改修工事で施工実績を積み重ねた。

業績が最も好調だった2018年12月期には、年間完工高約23億7962万円を計上。その後は受注の変動などにより2021年12月期の完工高が約15億9659万円に減少し、赤字を計上する時期もあった。

しかし、以降は比較的安定した受注を確保し、完工高は再び20億円台に回復。2025年12月期にも約20億4356万円を計上していた。

2021年12月期と比較すると、2025年12月期の完工高は約28%増加している。一方、2018年のピーク時と比べると約14%低い水準にとどまっていた。

年間20億円を超える工事量を維持していたことから、今回の経営破綻は単純な売上減少だけでは説明できない。受注規模と収益性、資金繰りの状況を分けて見る必要がある。

貸付金の回収不能で特別損失、資金繰りが急速に悪化

同社の経営に大きな影響を与えたのが、一部貸付金の回収不能だった。

一定の工事量を確保していたものの、貸付金の回収が困難になったことで特別損失を計上。赤字に転落し、財務基盤が弱まった。

こうした状況のなか、内部留保も乏しく、取引先に対する支払いに遅れが生じるなど、資金繰りが急速に悪化した。

工事の受注が続いていても、手元資金が不足すれば材料費や外注費などの支払いに支障を来すことがある。近藤建装の場合も、完工高の規模を維持する一方で、資金確保が重要な経営課題となっていた。

ただし、回収できなくなった貸付金の相手先や金額、特別損失の詳細、金融機関からの借入状況などは確認できていない。これらについては、今後の民事再生手続きで明らかになる情報を確認する必要がある。

その後も資金繰りは改善せず、2026年10月末の支払いに必要な資金を確保できない見通しとなり、自力での経営再建を断念した。

工場・店舗・旅館など幅広い施工実績、2025年も改修工事を掲載

同社の施工実績を見ると、塗装・防水工事だけでなく、建物の用途に応じた改修工事にも対応していたことが分かる。

会社公式サイトには、2025年6月の大阪市中央区におけるオフィスビルのリノベーション工事、同年11月の店舗内装工事やカフェ改装工事、ビル外壁塗装工事などが掲載されている。

また、2025年4月には鳥取県内の工場で屋根の遮熱塗装やカバー工法を施工。同年1月には兵庫県城崎町の旅館改修工事にも携わった。

2024年には大阪市内のオフィスビル改修や、沖縄県那覇市のマンション大規模修繕なども手掛けていた。

工場・倉庫向けの防水・遮熱工事から商業施設の内装、宿泊施設の改修まで事業領域を広げていたことは、同社の特徴といえる。

ただし、これらは会社公式サイトに掲載された過去の施工実績であり、今回の民事再生申請に伴う工事の中断や未完成工事が発生したことを示すものではない。

10月30日に民事再生申請、負債約13億9873万円

近藤建装は2026年10月30日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請し、同日、監督命令を受けた。

負債総額は2025年12月期末時点で約13億9873万円に上る。

民事再生は事業の再建を図るための法的手続きであり、破産とは異なる。今回の監督命令も、再生手続き開始の申立てに伴う裁判所の処分で、再生手続き開始決定や再生計画認可と同じものではない。

現時点では再生手続き開始決定の有無、監督委員の氏名、再建スポンサーの存在、今後の事業継続方針などは確認できていない。

また、会社公式サイトには関連会社として材料販売などを手掛けるシリアス株式会社が掲載されているが、同社が今回の民事再生申請の対象になっているとの情報は確認できない。別法人の法的手続きと混同しないよう注意が必要だ。

今後は、再生手続き開始決定の有無に加え、施工中の工事や協力会社との取引、従業員の雇用、事業再建を支援する企業の有無などが焦点となる。

株式会社近藤建装の会社概要

法人名 株式会社近藤建装
本店所在地 大阪府守口市
創業 1986年4月(近藤塗装として開業)
法人設立 1995年8月
株式会社への改組 2000年3月
資本金 5000万円
法人番号 5120001094867
主な事業 塗装・防水工事、外壁・屋上改修、建物修繕、内装工事など
2018年12月期完工高 約23億7962万円
2021年12月期完工高 約15億9659万円
2025年12月期完工高 約20億4356万円
民事再生申請日 2026年10月30日
申請先 大阪地方裁判所
裁判所の処分 監督命令
2025年12月期末負債額 約13億9873万円

※負債額は2025年12月期末時点の数字であり、民事再生手続きで確定した債権総額ではありません。監督命令は再生手続き開始決定や再生計画認可とは異なります。

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