アイコン 韓国LG 広州有機EL工場建設暗礁に 中国当局が技術移転要求 知的財産権侵害

 

 

LGディスプレイの中国・広州の有機ELパネル製造工場建設が難関にぶつかっているという。
中国政府が工場建設承認条件として、知的財産権の侵害である有機EL技術移転を要求したことによるもの。
中国政府が韓国製の電気自動車バッテリーから半導体、ディスプレイに至るまで自国産業と企業を保護するために韓国企業を全方向で牽制しているという指摘が出ている。

中国政府はLGディスプレイの広州工場承認条件として、
★有機EL製造技術移転
★有機EL研究開発センター建設
★部品・素材の現地調達
の3つを掲げている。

LGディスプレイは7兆4000億ウォンを投資して広州に第8.5世代(2250×2500ミリ)テレビ用有機ELパネル生産工場を来年下半期までに作る計画。工事を始めた昨年8月以降すでに数千億ウォンを投じている。

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中国政府の要求はLGディスプレイには受け入れ難いもの。
韓国産業通商資源部は5ヶ月間の検討の末に、LGディスプレイの有機EL技術輸出(中国工場建設)案件を昨年12月に承認し、技術流出防止対策作りと素材・装備の国産化率向上を条件に付けた。

有機EL技術は、韓国政府から研究開発費を支援されて開発した国家核心技術のため技術を輸出する際は韓国政府の承認を受けなければならない。

ディスプレイ業界では、中国の無謀な要求の背景に、中国式保護貿易政策の柱「中国2025」に基づき、自国産業を育成するという意図が背景にあると分析されている。

中国のディスプレイ企業は、スマホ用有機ELパネルの生産は可能だが、テレビ用の大型有機ELパネルの生産技術はまだ確保できていない。
CSOTなど中国企業は2022年にテレビ用有機ELパネルを生産できるものと業界は予想している。
現地業界関係者は、「LGディスプレイの広州工場承認を審議する中国国家発展改革委員会傘下機関に中国の代表的ディスプレイメーカーであるBOE(京東方科技集団)の役員が参加している。BOEなどはLGディスプレイの工場建設を強く反対している」と伝えた。
以上、

こうした報道は日本企業に対してはなされていないが、報道されていないだけで多くのものがあると見られる。日本の報道機関の経済記者たちはパッパラパァーなのだろうか。

EUは、すでに米国の貿易制裁とともに中国の知的財産権侵害問題をWTOに提訴している。
米国は301条適用の知的財産権侵害で中国からの輸入品に対して500億ドルの関税賦課を検討し、中国と交渉している。

<ディスプレイ:有機EL市場>
<小型有機ELは韓国サムスン>

スマホなどの小型端末向けの有機ELディスプレイは、サムスンディスプレイのシェアが2016年時点で97.7%と、ほぼ独占している。
パネルを量産しているのがほぼサムスン一社のみで、パネルの供給不足が続いているが、2017年には韓国のLGと中国の京東方科技集団が量産を開始している。
中国は政府の国策により、金融機関に半導体メーカーやディスブレイメーカーに対して融資させ、地方政府が大誘致作戦により、全国各地にこうした企業の巨大工場が建設・随時完成してきており、半導体の生産量も拡大してきているが、各社の生産がそろうのは2019年になると見られ、そのころには供給不足も解消されるとみられている。

中国では、京東方科技に続き、2018年には天馬微電子が量産を開始する。
2018年には国顕光電(維信諾の傘下)・和輝光電も量産を開始する見通し、信利光電や華星光電などがさらにその後も続く。

需要は、2017年現在はアップル社のiPhoneシリーズやGoogle社のPixelシリーズのほか、中国・韓国メーカーの高級スマホを中心に有機ELディスプレイの採用が進んでいる。

<大型有機EL市場は韓国LG>
テレビ向けの大型パネルは、2017年現在、LGが唯一量産に成功し、大型有機ELテレビ市場を独占しており、2017年以降は複数の日本メーカーにも外販を始め、有機ELテレビが日本の各社から発売されている。
京東方科技は2018年よりテレビ向け大型パネルの量産を開始する見込み、南京パンダ・華星光電・恵科電子といった後続のメーカーも2019年には大型パネルの量産を開始する見込み。

2017年には1500ドル以上の高価格帯のテレビは有機ELが主流となったが、大型パネルを製造できるのはLGのみということもあってコストダウンが進んでおらず、1000ドル前後の普及帯テレビが有機ELに置き換わるのは2018年以降とみられている。

車載向けパネルは、焼き付き防止技術に課題が多く、2017年現在ではどのメーカーも量産できていないが、ドイツのコンチネンタル社が2018年以降の量産を目指して開発しており、中国の天馬微電子も2018年のサンプル出荷・2021年の量産を目指して開発している。

台湾メーカーでは、友達光電が2016年よりウェアラブル・VR向けを量産しているほか、鴻海精密工業(群創光電とシャープを傘下に持つ)も2019年には富士康鄭州工場(iPhoneを製造している工場)にて有機ELディスプレイの量産を開始する予定。シャープも、2018年頃に堺工場にて有機ELパネルの試作ラインを稼働する予定。

日本のメーカーでは、ジャパンディスプレイの関連会社であるJOLEDが2017年4月に有機ELパネルのサンプル生産に成功している。
同年12月には世界初となる、印刷技術法によるRGB3色塗り分け方式の有機ELパネル(21.6型の4K解像度モデル)の製品化・出荷に至った。20198年の量産を目指して、現在も開発中。

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[ 2018年6月 6日 ]

 

 

 

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