アイコン 半導体製造「ブロードコム」純利益2.4倍に 2018年世界の半導体市場

 

 

米通信用半導体大手のブロードコムが6日発表した2018年5~7月期の純利益は前年同期比2.4倍の11億9600万ドル(約1323億円)だった。売上高は前年同期比13%増の50億6300万ドル。大企業やクラウド事業者のデータセンター向けの半導体の販売が伸びたほか、17年11月にネットワーク機器の企業を買収したことも収益の底上げにつながった。

 6日の電話会見ではブロードコムが7月に表明した大規模コンピューター向けのソフト会社、CAテクノロジーズの買収の意義を問う質問が相次いだ。ホック・タン最高経営責任者(CEO)は「金融機関や通信会社、保険といった顧客を抱えていることが重要だ」と説明。他の製品の販売拡大や新技術の開発にもつながるとした。

 CAテクノロジーズの買収は、ブロードコムが今年3月に米大統領の命令によってクアルコムの買収を断念して4カ月あまりで具体化した。半導体を主力とするブロードコムが突然ソフト会社の買収に189億ドルを投じると発表したため、株価が低迷する要因になっていた

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<世界の半導体市場>
世界半導体市場統計会社(WSTS)によると、2018年の世界半導体市場は、ドルベースで前年比12.4%の増加と予測している。メモリ市場が高い成長率を持続する。しかも、多くの電子機器向けに半導体需要が拡大する見通しから、2年連続の2桁成長を見込んでいる。

<世界の半導体市場は高成長が続く>19年は調整局面入り
2018年は、ディスクリート(DRAM・NANDなど汎用品)は前年比+9.0%、オプトは同+3.4%、センサーは同+5.9%、IC全体は同+13.8%と予測。
ICの製品別では、メモリは前年比+26.5%、ロジックは同+7.1%、マイクロは同+3.5%、アナログは同+9.5%と予測している。
2019年もセンサーが前年比+6.1%をはじめとして、いずれもプラス成長が見込まれている。

2017年は前年比21.6%の伸びを示した。景況感の回復などにより、幅広い電子機器向けに半導体の需要が拡大した。
 半導体市場を地域別にみると、
2017年は米州の同35.0%増を筆頭に、欧州、日本、アジア太平洋の全地域で2桁の伸び率を達成した。
市場規模では、アジア太平洋地域が全体の約60%を占めている。円ベースの日本市場は、同17.0%増で約4兆1041億円となった。
WSTSは2018年の世界半導体市場は4634億米ドルに達すると見込んでいる。
2018年も(汎用メモリ生産が少ない)日本を除き2桁成長を見込んでいる。日本市場は円ベースで同5.0%増、ドルベースで同8.6%増と1桁成長を予測。
 2019年は、メモリの伸び率が同3.7%増と一段落する見通し。
このため、全体では前年比4.4%増の4837億米ドルと予測。伸長率こそ鈍化するが、プラス成長は続くとみている。
 

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[ 2018年9月 7日 ]

 

 

 

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