アイコン 清水建設 22年3月期 利益大幅減 資材高影響


同社は日本経済について、国内外で新型コロナウイルス感染症の収束が依然見通せない中、先行きに不透明感が残り、さらにウクライナ危機によるエネルギー需給や世界経済への影響を注視する必要がある。

このような状況下、同社の売上高は、開発事業等売上高が増加したことにより、前期に比べ1.8%増加し1兆4,729億円となった。利益は、大型開発物件を売却したことにより、開発事業等総利益が増加したものの、国内建築及び海外建築工事の工事採算の低下などにより完成工事総利益が減少したことなどから、営業利益は前期に比べ▲54.9%減少し451億円、経常利益は前期に比べ▲52.2%減の504億円担ったとしている。

今期については、建設業界は公共投資は堅調な推移が見込まれ、民間投資でも引き続き設備投資の持ち直しが期待されるが、供給面では資源・資材の価格高騰や供給不足の影響を受ける可能性がある。

設備投資の持ち直しにより民間工事の受注が増加し、業界全体の受注高は前期を上回る結果となったとしている。
以上、

 

スポンサーリンク

建築では事務所・庁舎の受注が大幅に増加している。土木はお国の国土強靭化迅速計画が執行されており2025年まで受注がある。その後も国土強靭化超迅速計画として発令されることだろう。同社の22年3月期は国内では首都圏で全体の約半分を受注しており再開発案件がいくつも重なったのだろう。

ただ、資材高は、今期は生コン価格も上昇し、上昇が続くことになる。マンション関係は建設コストが上昇し戸当り販売額が高くなりすぎれば高給取りニーズの都区部以外、建てても契約件数が鈍化するおそれがある。だが、資材高は今後の続き、新コロナのほか景気悪化の一因ともなっている中国の不動産が動き出せば、鉄鋼価格はさらに上がる可能性がある。

石炭価格の上昇は電力価格と鉄鋼・鉱物製品価格に影響する。


スクロール→

清水建設

22年3月期決算

連結/百万円

売上高 

営業利益

←率

:経常利益

株主利益

20/3

1,698,292

133,894

7.9%

137,986

98,977

21/3

1,456,473

100,151

6.9%

105,465

77,176

22/3

1,482,961

45,145

3.0%

50,419

47,761

22/21期比

1.8%

-54.9%

 

-52.2%

-38.1%

23/3期予想

1,960,000

71,500

3.6%

70,000

51,500

23/22期比

32.2%

58.4%

 

38.8%

7.8%

 


スクロール→

連結/億円

売上高

事業利益

事業部門

当期 

前期比

当期 

前期比

利益率

建設事業

11,861

-2.2%

567

-47.2%

4.8%

投資開発

833

82.7%

478

218.7%

57.4%

その他

3,569

-13.6%

139

-6.7%

3.9%

調整

-1,434

 

-733

-

 

合計

14,829

1.8%

451

-54.9%

3.0%

 


スクロール→

受注状況 22年3月期 単体

単体/百万円

22/3

21/3

前期比

土木官庁

96,459

220,049

-56.2%

土木民間

119,882

92,775

29.2%

国内土木計

216,341

312,824

-30.8%

海外土木

57,378

172

33259.3%

↑土木計

273,719

312,996

-12.5%

建築官庁

79,585

126,794

-37.2%

建築民間

1,043,927

673,787

54.9%

国内建築計

1,123,512

800,581

40.3%

海外建築

22,829

17,136

33.2%

↑建築計

1,146,341

817,717

40.2%

国内官庁

176,044

346,843

-49.2%

国内民間

1,163,809

766,562

51.8%

国内計

1,339,853

1,113,405

20.3%

海外工事

80,207

17,308

363.4%

受注計

1,420,060

1,130,713

25.6%

投資開発

123,399

70,254

75.6%

受注合計

1,543,459

1,200,967

28.5%

繰越残=受注残 20223月期末

 

22/3

21/3

前期比

土木官庁

252,153

261,121

-3.4%

土木民間

186,122

161,184

15.5%

 国内土木計

438,275

422,305

3.8%

海外土木

140,689

110,386

27.5%

土木計

578,964

532,691

8.7%

建築官庁

177,842

192,239

-7.5%

建築民間

1,257,094

1,025,443

22.6%

国内建築計

1,434,936

1,217,682

17.8%

海外建築

85,679

92,634

-7.5%

建築計

1,520,615

1,310,316

16.0%

国内官庁

429,995

453,360

-5.2%

国内民間

1,443,216

1,186,627

21.6%

国内計

1,873,211

1,639,987

14.2%

海外工事

226,368

203,020

11.5%

受注残計

2,099,579

1,843,007

13.9%

不動産

93,221

93,685

-0.5%

受注残合計

2,192,800

1,936,692

13.2%

 


スクロール→

清水建設 22/3期の地方別国内受注高

単体/億円

22/3

21/3

前期比

北海道

166

186

-10.7%

東北

902

1,235

-27.0%

関東

7,749

5,309

46.0%

 うち首都圏

6,524

4,444

46.8%

北陸

434

492

-11.9%

中部

1,465

1,188

23.3%

近畿

1,259

1,563

-19.4%

中四国

557

429

29.9%

九州

862

727

18.6%

国内計

13,398

11,134

20.3%

 

[ 2022年5月16日 ]

スポンサーリンク
 

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧