大成、札幌で建設中の再開発高層ビルで施工不良 役員2人辞任 建物概要と完成予想図
大成建設は16日、札幌市でNTT都市開発から受注して建設中の旧北海道放送本社跡地再開発事業の26階建高層ビルで、鉄骨が傾いたり、コンクリート製の床の厚みが薄かったりする施工不良があったと発表した。
施主のNTT都市開発も、来年2月竣工予定が2年以上遅れ2026年6月完成予定と表明している。
<虚偽報告>
大成建設の現場所長は、鉄骨の傾きが許容限度を超えていたにもかかわらず、実測値と異なる虚偽の数値を設計兼工事監理者である久米設計に対し、鉄骨だけでも70ヶ所で数値を改ざんして虚偽報告していたという。
大成建設は監督責任がある専務執行役員の寺本剛啓取締役と常務執行役員の平島信一札幌支店長が責任を取って3月末に辞任する。
当物件を担当している大成建設の現場所長および現場監督は、これまでの担当建築物件で同じようなケースがある可能性がある。大成建設は調査する必要があるのではなかろうか。
当物件は来年2月竣工予定、下層部はかなり工事が進んでいたはずだ。
今は建設検査は、設計監理検査だけで、もう会社検査は中間と竣工時に行わないのだろうか。
大成は建て直し費用と入居予定のホテルなどに対して大幅な工期遅れに対する違約金も必要になろう。
大手設計会社は大手ゼネコンより強い。中小の設計会社は大手ゼネコンから仕事をもらうこともあり、弱いところがある。日建設計は特にうるさい。・・・記者の経験からの個人的見解。
スクロール→
札幌北1西5開発事業・概要 |
|
旧北海道放送本社跡地再開発事業 |
|
事業主 |
NTT都市開発株式会社 |
所在地 |
北海道札幌市中央区北一条西5丁目1番4(地番) |
交通 |
地下鉄大通駅徒歩6分、JR札幌駅徒歩10分 |
敷地面積 |
約4,606㎡ |
延床面積 |
約60,916㎡ |
賃貸オフィス面積 |
約23,915㎡ |
ホテル部分面積 |
約15,122㎡ |
建物高さ |
約116.6m |
構造 |
鉄骨造/鉄骨鉄筋コンクリート、制震構造 |
規模 |
地上26階、地下2階、塔屋1階 |
用途 |
事務所、ホテル、店舗、駐車場(136台(機械式立体駐車場)) |
店舗 |
低層階 |
オフィス |
賃貸部分、30坪~最大1フロア500坪 |
ホテル |
高層階に「ハイアット セントリック 札幌」が入居予定 |
設計 |
株式会社久米設計 |
施工 |
大成建設株式会社 |
着工 |
2021年10月 |
竣工 |
2024年2月(予定) |
↓完成予想図と現場状況