アイコン 金融不安 米国発→欧州→アジアへ波及 金は過去最高値


20日午前の取引で、一部のアジア金融機関が発行したドル建ての「その他Tier1債」(AT1債)が、記録的な下げとなった。
スイスの銀行UBSグループによるクレディ・スイスの救済合併合意を受け、クレディ・スイスのAT1債が無価値になったとスイスの金融市場監督当局が公表した。
その影響を受け、 
香港の華人資本の東亜銀行(バンク・オブ・イースト・アジア)のドル建永久債(表面利率5.825%)は▲8.6セント安の79.7セント、率にして▲9.8%下落、
タイの金融コングロマリットのカシコン銀行の永久債(同4.0%)は▲4.3セント安の79.8セント、率にして▲5.2%下落と、いずれもこのままいけば過去最大の下げになる。
  クレジットトレーダーによると、アジアの銀行のドル建てAT1債の価格は平均で1セント以上下げた。
以上、ブルームバーグ参照

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今後、CS発行のATI債保有の金融機関や投資ファンドへの影響も懸念される。
日本の年金投資機構は大丈夫だろうか。

アジアへの波及は、中国を除き、現在市場が開いているアジアの株価が軒並み下落している。

破綻の米銀、
SVBはブリッジバンクであるシリコンバレーブリッジバンク(国法銀行)に承継され、大手行などが旧SVB所有国債を担保に支援融資を決定している。

シグネスチャー銀行は総資産1103億ドル(約14.5兆円/132円)、フラッグスター銀行が預金と資産の一部を買収することで合意している。

先立って米政府は、両行とも預金は全額保証すると発表。しかし、両行が発行した株券なり債権など投資については、保証しないことを表明している。
こうした2行の被害は、今後、銀行、投資銀行、投資ファンドなどの金融機関に大きな負債が生じることになる。

20日は、破綻した米銀2行やUBSによるCSの買収が19日までに発表されており、本来、週明けには金融不安は落ち着くものと見られていたが、20日も金融機関の株は下げており、金融不安は納まっていない。
金曜日は欧米の株価指数は軒並み下落しており、月曜日も下落すれば、それだけでも金融不安の払拭にはかなりの時間を要する可能性がある。21・22日は米FOMC会合、金利を5%(0.25%UP)に引き上げれば、焦げ付いた投資ファンドなど含む金融機関はさらに深刻な影響を受ける可能性がある。破綻の連鎖・・・・。
逆に中国経済の回復が予想より大きく出遅れており、中国発の再物価上昇は控えられ、世界経済にとっては不幸中の幸いだろうか。
上がるはハゲタカペーパーの仮想通貨と金だけだろうか。

20日の相場
金は1,979.90ドルで過去最高水準。
BTCは年末16,529ドルから現在27,414ドルまで上昇している。
円は131円台に突入。
:原油(WTI)は66ドル台まで下げている。

[ 2023年3月20日 ]

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