米レッドロブスター、連邦破産法第11条の適用申請
米シーフードレストラン大手のレッドロブスターは、5月19日深夜に連邦破産法第11条(日本の民事再生法に相当)の適用を南部フロリダ州の連邦破産裁判所に申請しました。これは、新型コロナウイルス禍や根強いインフレの影響で減少した客足を取り戻すために昨年開始したエビの食べ放題メニューが裏目に出て、財務状況が悪化したことが原因です。
裁判所に提出された資料によると、レッドロブスターの負債総額は最大100億ドル(約1兆5600億円)に上り、大半の資産を売却し、店舗削減を進める方針です。さらに、債権者から1億ドルの資金支援を確保しました。破産手続き中も通常営業を継続する予定です。
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エビ食べ放題メニューによる採算悪化に加え、人手不足に伴う人件費の増加も財務状況悪化の一因となっています。レッドロブスターは1968年に設立され、ロブスターやカニ料理で有名です。20ドル(約3100円)で提供されたエビ食べ放題メニューは、予想以上のコストがかかり、採算が悪化しました。
レッドロブスターは米国を中心に、日本やタイなどでも店舗を展開していますが、日本法人であるレッドロブスタージャパンは先月の破産申請の検討報道に対し、「資金繰りなどは日本で完結しており、経営母体が別であるため、日本国内での影響はない」との見解を示しています。
今回の破産申請により、レッドロブスターは営業を続けながら事業の売却先を探るとともに、財務再建に取り組むことになります。
[ 2024年5月21日 ]
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