公益財団法人ながさき地域政策研究所──「公益」の皮をかぶったブラックボックス【第二弾】

暑中お見舞い申し上げます。
炎天下に負けずとも、理不尽や不条理に打ちのめされそうな今日この頃――
それでも読む・書く・考えることを手放さずにいきたいものです。
この猛暑が冷ますべきは気温ではなく、冷えきった政治と鈍感な感性である。

「公益」という言葉に騙されるのは、そろそろやめにしませんか?
今回も、ながさき地域政策研究所の令和3年度 貸借対照表をじっくり読み解きながら、そこに潜む“不透明さ”にスポットを当てていく。
数字は嘘をつきません。嘘をつくのは、数字をいじる人間の方である。
未収収益──1億円近くの「回収できないお金」?
まず驚くのが、未収収益の高止まりである。
令和3年度末の未収金は98,951,961円。前年度からわずかに減ったものの、いまだ1億円弱もある。
これ、普通の感覚で言えばこうなる。
「請求はしたけど、まだ入金されてません」
「いや、むしろ入るかどうかも分かりません」
…って話である。
事業の対価を“売掛金”として計上し続けるのは構いませんが、何年にもわたって未収が続くとなれば、それはもはや“回収見込みのない債権”です。なのに減額処理もしない、貸倒引当も極めて消極的……というのは、「売上があったことにしたい」という粉飾の初歩にも見える。
仮払金がマイナス──会計常識の“裏側”で何が?
次に目を疑うのが、仮払金がマイナスという会計上の異常事態さである。
△687,505円(2年連続)
……おかしくないですか?
仮払金って、ざっくり言えば「先に渡しておいたお金」である。
これがマイナスってどういうこと? 「もらってないのに精算した」みたいな話である。
これ、下手すると職員や関係者が何かに立て替えて使ったまま精算してないってことである。
もしくは、「仮払った」ことにして、帳簿上で別の支出をカモフラージュしてるとか?
いずれにせよ、会計の基本ルールから外れた処理が常態化しているというのは、相当に問題である。
謎の「研究奨励支出資産」がまたも急増
固定資産として計上された「研究奨励支出資産」が、またも増加。今回は7,303,980円のプラスときた。
……これ、誰に、何のために、どのように支払われてるんだ。
• 審査基準は?
• 成果報告は?
• 同じ人や団体に繰り返し流れていないか?
公益法人なら、本来これらを逐一公開していて然るべきです。
でも、この財団の情報開示は非常に限定的。つまり、ブラックボックス化してるわけである。
未払金が急に減った理由は? 流動負債も半減
令和3年度、未払金は8,007,723円の急減、
そして流動負債全体は11,858,071円も減少。
支払いが減ったのは経営改善ではなく、単に「払うべきものを払ってない」のでは?
また、支払時期をずらすことで、帳簿上の印象操作も可能である。
「支払は来年度、でも売上は今年度で計上」──これって、典型的な粉飾の初歩である。
ソフトウェア資産の除却? 何が起きた?
前年291,600円だったソフトウェアが、当年度末には97,200円に減少。
急に償却したのか、捨てたのか、詳細は不明。
少額とはいえ、こういう資産の動きに対して、
• 使用実態
• 除却理由
• 資産管理台帳の有無
がきちんと整備されていなければ、**単なる「帳簿調整用のゴミ捨て処理」**かもしれない。
総合的に見て──公益とは名ばかりの財団構造
以上をまとめると、以下のような構図が浮かび上がってくる。
• 未収金を膨らませて見かけ上の事業実績を維持
• 仮払金で資金の私的流用をカモフラージュ
• 不透明な「研究支出」で内部への利益還元
• 支払タイミングを操作して粉飾体質の温存
• 除却処理で帳簿の辻褄合わせ
これが、「公益」の名を冠する法人の実態だとしたら──
一体誰のための財団なんだろう。
JC-net・日刊セイケイ編集長・中山洋次





