【イランが崩壊寸前】アメリカが気にする崩壊後の体制・・・
日本のオールドメディアが報じない独裁国家に不都合な真実。
1979年のパーレビ国王国外退去(イスラム革命)が、現代イラン政治に与えている影響は、単なる「過去の出来事」ではなく、現在の統治構造・外交姿勢・国民統制の思想そのものを形作っている。

①「宗教が国家を支配する体制」が固定化した

革命後に成立したイランは、世界でも特異な
**神権政治(宗教指導者が最終権力を持つ国家)**です。
• 国家元首に相当するのは大統領ではなく
アリー・ハーメネイー(最高指導者)
• すべての法律・政策は
イスラム法(シーア派十二イマーム派)に適合しているかを審査される
これは「王制への反省」から
世俗権力を信用しない構造として制度化されている。
② 選挙はあるが「完全な民主主義ではない」
イランには選挙があるが、強い制限がある。
• 候補者は
護憲評議会
によって事前審査
• 体制批判的・改革的な人物は排除されやすい
その結果:
• 国民の不満は「選挙での交代」では解消されにくい
• デモや抗議運動が周期的に発生している。
これは
「王制時代の独裁を倒したが、別の形の統制が生まれた」
という革命の自己矛盾である。
③ 軍ではなく「革命防衛隊」が権力の中枢に
革命後、旧王制軍を信用しなかったため創設されたのが
• イスラム革命防衛隊(IRGC)
現在では:
• 軍事だけでなく、石油・建設・金融にも影響力
• 政治家・国会議員・知事にもOBが多数
• 事実上の「国家の中の国家」
王制への恐怖が、
強大な治安・軍事組織を生む結果になっている。
④ 「反米・反西欧」は体制の正統性そのもの
パーレビ国王=「アメリカに支えられた王」という記憶から、
• アメリカ=革命の敵
• 西欧的価値観=腐敗・堕落
という構図が、体制の正当化ロジックになっています。
• 核開発問題
• 制裁への強硬姿勢
• 中東での代理勢力支援(ヒズボラなど)
外交の強硬路線は、
国内統治を引き締める装置でもある。
⑤ 若者・女性との深刻なギャップ
現在のイラン人口の多くは
革命後に生まれた世代です。
• 王制も革命も「教科書の話」
• SNS・留学・グローバル文化に親和的
• 服装規制・言論統制への反発が強い
2022年の抗議運動(女性の服装規制を契機)は象徴的で、
• 「王制復活」ではなく
• 「自由と尊厳」を求める運動
革命の理念が、若者に継承されていないという現実がある。
⑥パーレビ国王の国外退去が残した最大の影響は、
「独裁を倒すために作られた体制が、別の硬直した支配構造として固定化してしまった」
という点です。
現代イラン政治は今も、
• 王制への恐怖
• 革命の正統性
• 外圧(制裁・対米関係)
この三つに縛られ続けている国家だと言える。
独裁政治を続ける中国、北朝鮮、ロシアなどの国家にとって、今のイランの政情は最も報道して欲しくない『不都合な真実』である。
JC-net・日刊セイケイ編集長・中山洋次





