【原油急落】イランが米停戦案に同意、背景にカタールの仲介外交
~ホルムズ海峡の緊張緩和で原油価格は65ドル台へ~
中東情勢の緊迫により乱高下していた原油市場が、ようやく落ち着きを見せている。
ロイター通信によると、イランがアメリカ主導の停戦案に同意したと、カタールの外交当局者が明らかにした。
報道によれば、カタールの首相は、イランがカタール国内の米軍基地を攻撃した後、イラン高官と電話会談を実施。その中でアメリカが提案した停戦案への同意が確認されたという。背景には、トランプ米大統領がカタールの首長に「イスラエルが停戦に合意した」と伝え、イラン側への説得をカタールに要請した経緯があるとされる。
これにより、アジア時間で一時78ドル台に達していたWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物価格は、急速に落ち着きを取り戻し、米東部時間23日午後には65ドル台にまで下落。市場の混乱はひとまず回避された形だ。
ホルムズ海峡は、世界の原油の約2割が通過する重要な輸送路。万が一の封鎖や紛争の長期化は、原油価格のさらなる高騰を招き、日本国内でもガソリン価格や電気料金、物流コストの上昇といった影響が避けられなかっただろう。
こうした価格リスクが回避された背景には、外交努力と地域の仲介があった。
だが同時に、今回のように原油価格が20ドル以上動く事態が、わずか数時間の“SNSと外交のやり取り”で起こる現実も改めて突きつけられた。
外交の一手が、企業の原材料コストや家庭のガソリン代に直結する時代。想像力の欠如は、ただちに生活コストの上昇という形で跳ね返ってくる。政治にも、もっと“暮らし目線”の危機管理が求められている。






