アイコン セブン「おにぎり200円時代」へ 止まらぬコメ高騰、コンビニ価格の転換点


コンビニの象徴的商品である「おにぎり」が、ついに200円前後を標準価格とする局面に入った。主力のツナマヨネーズや紅しゃけは、かつての「100円台前半」というイメージから大きく乖離し、消費者の体感物価を直撃している。

今回の価格改定は単なる企業努力の限界ではなく、原材料高騰を背景とした構造的な変化だ。

コンビニおにぎり

 

コメ価格の歴史的高騰が直撃

最大の要因はコメの取引価格の上昇である。2024年の猛暑による品質低下と在庫逼迫を契機に価格が急騰。その後も肥料、燃料、物流費の上昇が重なり、農家からの相対取引価格は高止まりしている。

訪日客の回復や外食需要の増加で消費は持ち直した一方、生産基盤の縮小が続いてきたコメ市場では供給の伸びが限定的だ。需給のタイト化は「令和の米騒動」とも呼ばれ、加工用米の価格にも波及している。コンビニ各社にとって、主食であるコメのコスト上昇は避けて通れない。

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セブンの「松竹梅」戦略

価格改定で注目されるのは、単純な値上げではなく商品ポートフォリオの再設計だ。

定番品は品質を維持しながら価格を引き上げ、収益を確保。一方で、具材を簡素化した低価格帯商品を140円前後で併売し、節約志向の顧客をつなぎ留める。いわば「松竹梅」の二極化戦略である。

弁当カテゴリーでも同様の動きがみられる。親子丼が600円台半ばへ上昇するなど、コンビニ弁当はもはやワンコインの代替食ではなく、外食に近い価格帯へ移行している。客単価を引き上げつつ来店頻度を維持する高度な舵取りが求められている。

 

3社横並びの「200円均衡」

2026年2月時点で、主要3社の価格帯はほぼ横並びだ。ツナマヨネーズは195〜198円前後、紅しゃけは230円台が中心。各社とも200円前後を基準価格とする均衡状態に入った。

差別化の軸は価格よりも付加価値へ移行している。具材の存在感、産地限定米の使用、規格の見直しなど、ブランド戦略がより重要になる。

 

コストプッシュ型インフレの象徴

今回の値上げは、エネルギーや原材料費の上昇が小売価格へ転嫁される「コストプッシュ型インフレ」の縮図だ。消費者が品質重視を選ぶのか、より安価なスーパーやドラッグストアへ流れるのかで、来店客数と売上構造は大きく変わる。

また、コメや包装資材を扱う中小食品加工業者にとっても、原価高騰は経営を圧迫する。価格転嫁が進まなければ、事業再編や倒産の増加につながる可能性もある。

おにぎり200円時代は、単なる価格改定ではない。日本の物価と消費構造の変化を映す、分かりやすいシグナルである。

 

[ 2026年2月13日 ]
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