【株式市場】日経平均5万6000円台で反落 地政学と施政方針が交錯、円安155円台続く
2026年2月20日の東京市場は、3連休を前に神経質な展開となった。日経平均株価は5万6000円台の歴史的高値圏で推移する中、前日比1.3%安の5万6732円で取引を終えた。外部要因の地政学リスクと、同日午後に行われる高市首相の施政方針演説という内部要因が重なり、投資家心理は揺れ動いた。
■ 高値警戒と地政学リスクが重石
足元の下落は、過熱感への警戒に加え、米国とイランの緊張を背景とする原油高懸念が意識された格好だ。原油価格の上昇は建設資材や物流コストの押し上げ要因となるため、関連銘柄に売りが広がった。また、2月23日の天皇誕生日に伴う3連休を控え、リスク回避の利益確定売りも重なった。もっとも、指数は高値圏を維持しており、基調そのものが崩れたわけではない。
■ 施政方針演説と「積極財政」期待
市場のもう一つの焦点は、高市首相が掲げる「責任ある積極財政」だ。原案には、食料品の消費税を2年間ゼロとする措置や、戦略分野への重点投資などが盛り込まれている。可処分所得の増加は住宅取得やリフォーム需要の下支えにつながる可能性があるほか、防衛・サイバー関連投資は公共・民間施設の新設需要を生むとの見方も出ている。一方で、財政規律への懸念もあり、市場は期待と警戒の間で綱引きを続けている。
■ 円安155円台とCPI鈍化の意味
為替は1ドル=155円台前半で推移。朝発表の全国消費者物価指数(CPI)は伸びが鈍化したが、電気・ガス代支援など政策効果による下押しの影響が大きいとみられる。米国景気の底堅さから利下げ観測が後退し、日米金利差は依然として円安要因だ。円安は建設資材価格の上昇という負担をもたらす一方、海外投資家から見れば日本不動産の割安感を強め、都心部や観光地の需要を支える側面もある。
■ 今後の注目点
短期的には円安と資材高が企業収益を圧迫する可能性があるが、中長期的には積極財政による国内投資拡大が建設・不動産市場を押し上げる余地もある。高値圏にある株式市場は、外部リスクと政策期待のバランスを測りながら、次の方向性を探る局面に入っている。





