【大分】追報:六郷満山の観光振興を手がけた「六郷講社」など3社が破産 負債計約4億円
続報。大分県国東市の(株)六郷講社と、関係会社の(株)阿輸迦(あそか)、(株)ウトパラの3社が、大分地裁杵築支部から破産手続き開始決定を受けたことが分かった。
3社は2026年8月18日付で破産手続き開始決定を受け、破産管財人には弁護士法人大分あおば法律事務所の今井雄一郎弁護士が選任されている。3社合計の負債総額は約4億円。
六郷講社は2015年に設立され、国東半島に点在する寺院群「六郷満山」を生かした観光振興や地域活性化事業などを展開してきた。六郷満山は神仏習合の文化を現在に伝える国東半島を代表する観光資源で、2018年には開山1300年を迎え、自治体や寺院などが連携した誘客事業が展開された。
関係会社の阿輸迦は、文殊仙寺に関係する宿泊施設の運営企画などを手がけたほか、ウトパラは補助金導入支援をはじめとするコンサルティング業務を展開していた。3社はいずれも国東市国東町小原2721番地2に本店を置いていた。
事業の中心には、文殊仙寺の住職として六郷満山の観光振興にも取り組んできた秋吉文暢氏がいた。公開資料では、秋吉氏は阿輸迦とウトパラの代表取締役を務めていたことが確認されている。六郷満山開山1300年事業でも若手僧侶の中心的な存在として行事運営に携わっていた。
六郷満山の観光振興を取り巻く事業は寺院参拝だけにとどまらず、宿泊や物販、体験型観光などへ広がっていた。国東市も六郷満山を地域観光の重要な柱として位置付け、開山1300年を契機に誘客や情報発信を強化していた。
転機となったのは2024年7月で、3社の事業を取りまとめていた中心人物が死去。その後は各事業の縮小を余儀なくされ、事業基盤の立て直しが進まないなか資金繰りも悪化し、今回の破産に至った。
文殊仙寺は国指定名勝「文殊耶馬」に位置する古刹で、日本三文殊の一つともいわれる。六郷満山霊場の一角を占め、国東市の観光資源としても知られている。
六郷満山を核に、寺院と観光、地域活性化を結び付ける事業を展開してきた3社だったが、事業を取りまとめていた人物の死去を境に経営体制を維持できず、設立から約11年で法的整理に至った。
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