【富山】老舗印刷会社「小間印刷」が事業停止 1861年創業、ペーパーレス化で受注減
富山県高岡市の老舗印刷会社「小間印刷株式会社」が、2026年10月26日までに事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったことが分かった。負債総額は約2億3,000万円。
同社は1861年(文久元年)創業で、165年の歴史を持つ。地元企業向けの商業印刷を中心に、事務帳票や包装用品の印刷、書籍・雑誌の出版などを手掛けてきた。
2010年8月期には年売上高約2億5,000万円を計上していたが、ペーパーレス化に伴う印刷需要の減少などから業績が低迷。2025年8月期の売上高は約1億3,800万円となり、ピーク時から44.8%減少していた。
1861年創業、高岡の印刷業を支えた老舗
小間印刷は、江戸時代末期の1861年に創業し、1952年9月に法人改組した印刷会社。
高岡市を拠点に、地元企業を主要な取引先として、パンフレット、チラシ、ダイレクトメール、事務帳票、包装用品、宛名印刷など幅広い印刷物を取り扱っていた。
印刷受注だけでなく、書籍や雑誌などの出版事業も手掛け、地域の商業活動や情報発信に関わってきた。
富山県印刷工業組合の公開名簿にも、高岡支部の組合員として同社の記載がある。ただし、事業停止後の組合員資格については確認できていない。
1935年には高岡市立図書館の資料を印刷 博物館に記録
同社の長い業歴を示す資料として、高岡市立博物館が所蔵する「昭和九年度 市立高岡図書館一覧」がある。
文化庁が公開する文化遺産オンラインによると、この資料は1935年6月8日に発行された市立高岡図書館の要覧で、印刷者には「小間印刷所」と記されている。
資料には図書館の沿革、蔵書、利用統計、設備、予算などが収録されており、当時の高岡市の公共施設に関する記録を伝えるものとなっている。
これは1952年の法人改組以前の印刷実績であり、同じ名称の印刷所が昭和初期の高岡市で活動していたことを示している。
歴史資料に印刷者名が残されていることからも、同社が長年にわたって地域の印刷文化に関わってきたことがうかがえる。
年商はピーク時から44.8%減少 赤字・債務超過に
業績面では、2010年8月期に年売上高約2億5,000万円を計上していた。
しかし、インターネットの普及やペーパーレス化によって紙媒体の印刷需要が減少するなか、受注環境は厳しさを増していった。
2025年8月期の年売上高は約1億3,800万円にとどまり、ピーク時から約1億1,200万円減少。売上規模は約15年間で44.8%縮小した計算となる。
同決算期には欠損を計上し、財務面でも債務超過に陥っていた。
その後も業績回復の見通しが立たず、事業継続を断念。2026年10月26日までに事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。
負債総額は約2億3,000万円とされる。ただし、今後の破産手続きで確定する債権額とは異なる可能性がある。
2026年10月28日時点で、破産申請日や裁判所による破産手続き開始決定は確認できていない。
小間印刷株式会社の会社概要
| 法人名 | 小間印刷株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 富山県高岡市 |
| 創業 | 1861年(文久元年) |
| 法人改組 | 1952年9月 |
| 主要事業 | 商業印刷、事務帳票、包装用品印刷、書籍・雑誌出版など |
| ピーク時売上高 | 約2億5,000万円(2010年8月期) |
| 直近確認売上高 | 約1億3,800万円(2025年8月期) |
| 事業停止 | 2026年10月26日まで |
| 手続き・状況 | 自己破産申請準備 |
| 負債総額 | 約2億3,000万円 |
| 法人番号 | 4230001010038 |
※創業年、業績、負債額は公開資料・報道に基づく。負債額は概数であり、確定した破産債権総額ではない。
※1935年の印刷資料に記載された「小間印刷所」は法人改組前の名称であり、現在の法人の設立年を示すものではない。
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