【大阪】年商168億円の泉北ホームに行政処分 下請工事9,291件で契約書面不備、国交省が指示
大阪府堺市に本社を置く住宅会社「泉北ホーム株式会社」が、建設業法違反により国土交通省近畿地方整備局から行政処分を受けた。
処分は2026年10月30日付の指示処分。同社が発注した下請工事9,291件について、法定事項を満たした契約書面による契約締結が行われていなかったほか、見積条件の提示や見積期間の設定にも違反が認められた。
泉北ホームは、関西を中心に注文住宅を展開するハウスメーカー。採用情報によると、2025年5月期の売上高は168億円に上る。
下請工事9,291件で契約書面を適正に作成せず
近畿地方整備局の発表によると、泉北ホームは遅くとも2024年3月以降、下請契約の請負金額について、自社で作成した工種別の単価表に基づいて決定する運用を行っていた。
しかし、契約に当たって書面による締結が必要との認識に至っておらず、建設業法第19条第1項に定められた法定記載事項を満たす契約書面による契約締結を行わないまま、9,291件の建設工事を発注していたことが確認された。
さらに、下請業者に対し、契約締結前に具体的な見積条件を提示していなかったほか、見積作成に必要な法定期間も設けていなかった。
同局は、これらの行為が建設業法第19条第1項および第20条第3項に違反すると認定した。
違反対象となったのは、少なくとも2024年3月から2026年1月までの下請工事9,291件。これは下請工事の契約件数であり、住宅の建築棟数を示すものではない。
国交省が取締役会での確認と下請業者への通知を指示
今回の行政処分では、再発防止に向けて、取締役会の決議による違反内容と適正な契約手続きの確認、役職員への周知徹底などを求めている。
あわせて、社内の業務運営方法の調査・点検、管理体制の整備・強化、法令遵守のための研修・教育の実施を指示した。
また、違反行為に関係する下請業者に対し、処分概要や再発防止措置を通知するとともに、今後は適正な契約締結手続きを実施することを周知するよう求めている。
同社は講じた措置について、速やかに文書で近畿地方整備局に報告する必要がある。
なお、今回の処分は建設業法第28条第1項に基づく指示処分であり、営業停止や建設業許可の取消処分ではない。
1976年創業の住宅会社、年商168億円
泉北ホームは1976年12月創業。大阪府堺市中区に本社を置き、注文住宅やマンションの設計・施工、インテリアコーディネート、不動産関連事業などを手がけている。
「フル装備の家」を展開し、大阪府を中心に兵庫県、京都府、奈良県など関西地域で住宅事業を展開。自社の企業情報では、2024年10月時点の累計建築戸数を1万52棟としている。
マイナビに掲載された採用情報によると、資本金は5,000万円、2025年5月期の売上高は168億円。2026年3月時点の従業員数は407人(パート含む)となっている。
住宅建設では、基礎工事、木工事、内装工事、設備工事など、多くの専門工事業者が施工に関わる。
今回の処分では、工種別単価表に基づく請負金額の決定方法と、法律で求められる契約締結手続きが両立していなかった点が問題となった。
行政処分の対象となった工事の発注金額や下請業者数については、公表資料から確認できない。
泉北ホームの企業概要と行政処分
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 法人名 | 泉北ホーム株式会社 |
| 所在地 | 大阪府堺市中区 |
| 法人番号 | 4120101023792 |
| 創業 | 1976年12月 |
| 資本金 | 5,000万円 |
| 売上高 | 168億円(2025年5月期) |
| 建設業許可 | 国土交通大臣許可 第029119号 |
| 処分年月日 | 2026年10月30日 |
| 処分内容 | 建設業法に基づく指示処分 |
| 違反対象 | 下請工事9,291件 |
| 処分機関 | 国土交通省近畿地方整備局 |
※売上高、資本金、従業員数は企業公表の採用情報などによる。行政処分の対象と事実関係は国土交通省の公表資料による。
参考資料
国土交通省近畿地方整備局・建設業法に基づく監督処分(2026年10月30日)
国土交通省・ネガティブ情報等検索サイト
泉北ホーム・会社概要





