アイコン 北朝鮮危機を整理しておきましょう

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さすが上手いこと表現します、正恩は「凶器を持った貧乏な狂人」か「ただの貧乏な狂人」ですか。正恩が一日も早く「凶器を持った貧乏な狂人」から「ただの貧乏な狂人」になることを祈るしかないのが、今の日本の状況です。

きょうも、(農と島のありんくりん)を紹介します。

農と島のありんくりん
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/

移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する

北朝鮮危機を整理しておきましょう

キム

長々と書いてきた北朝鮮危機を、短く整理しておきます。

今は戦争が始まるかどうかフィフティ・フィフティの状況です。

なぜなら、習に投げられたボールのお手並みを拝見している段階だからです。

基本的に2択です。

●(1)習がトランプとの約束に成功した場合

①中国の北朝鮮コントロールが実証されて、中国の国際的威信が高まる。

②北朝鮮から根深い恨みを買うことになる。

③米国は中国に宥和的になる。疑似G2関係ができることもありえる。

④トランプは支持層から離反される。

⑤南シナ海での中国の覇権を暗黙で承認する可能性がある。

⑥テロ支援国家指定をしない可能性がある。

(1)は火種を温存したままのあいまいなシナリオです。

朝鮮半島の武力紛争は一時的に回避されますが、周辺国情勢に大きな影を落します。

日本にとっては短期的には朝鮮半島の紛争が回避される代わりに、中長期的には中国のアジア覇権をトランプが容認する可能性すら出るので、複雑な立場ということになります。

ロシアが妙に北朝鮮の肩を持ったような態度をしたりするのは、米中接近されるとロシアの分が悪くなるからです。

ですから、ロシアは中国の「説得」を妨害しようとするでしょうし、北朝鮮への原油などの支援を継続することで正恩への影響力を保持しようとするでしょう。

トランプにとっては公約の中国との貿易戦争をやらずに、政治的にも協調するとなると、かつてのG2路線に復帰することを意味します。

これではラストベルトの労働者の失望を買い、政治的求心力を喪失するかもしれません。


キム

カールビンソンと共同訓練する自衛艦

もうひとつのシナリオは、中国が「説得」に失敗した場合です。

●(2)習が北朝鮮の「説得」に失敗した場合。

①トランプは元の単独行動路線に復帰する。

②G2体制は未来永劫できない。

③習は中国共産党内部で、江沢民派の巻き返しにあい、激烈な内部闘争が勃発する。

④ロシアとの距離は相対的に縮まる。

⑤南シナ海問題では、中国の覇権を認めない。

⑥テロ支援国家指定を行う。

⑦経済封鎖が実施される。

(2)は中国の北朝鮮へのコントロール失敗のケースです。

先日の「圧力をかける国には核攻撃をしてやる」という名指しこそ避けていますが、あきらかに中国に対しての核攻撃を宣告するところから見ても、うまくいっているとはいえないようです。

「説得」が失敗した場合、テロ支援国家指定が始まります。海洋封鎖や、金融関係を封じて経済的日干しにするでしょう。

それでもラチがあかず正恩が核実験や弾道ミサイルを発射し続ければ、最終的選択である軍事オプションとなります。

いいかえれば、北朝鮮が先制攻撃を仕掛けない限り、この経済封鎖期間が挟まるわけで、いきなり始まるということはありえません。

米軍がまだのんびりして見えるのはそのためです。

武力紛争に至った場合、民間人の被害、難民、テロなどの可能性が出るでしょう。

国際関係的には日露が有利になります。

最悪シナリオでは、正恩が核を使うケースもないとはいえません。

その兆候が現れたら、米国は躊躇なく予防的先制攻撃をするでしょう。

米軍が戦端を切る場合の注目点は以下です。

①北朝鮮がミサイル実験をもう一回やった場合、成功するかどうか。

②同じく6回目の核実験をやって成功するかどうか。

①②が成功すれば、(1)の中国の「説得」が失敗したわけで、自動的に(2)シナリオとなります。

テロ支援国家指定実施は、北朝鮮と取引がある中国系銀行にとって、米国との取引ができなくなる悪夢ですが、それが現実になります。

また米軍は今までの威嚇的効果をねらった軍事行動から、本気モードに入ります。

●米軍が先制攻撃する場合の兆候

①空母打撃群の集中。最低で3隻。できれば6隻

②本土からの増援の到来

③情報ブラックアウト

④米国民間人避難計画の発動

ですから、以下の兆候が在日米軍に現れたら警戒度を高めましょう。

①カールビンソン打撃群の消息がわからなくなる

②横田、嘉手納、普天間、三沢、岩国などに大量の航空機が来援する

③米軍の動向がさっぱり発表されなくなる

④米国人とその家族の避難が秘かに始まる
北朝鮮はいつも気が狂ったようなことを喚いているのですが、妙に静かになった時は危険です。

もっとも良いシナリオは、核実験と弾道ミサイル発射に共に失敗したケースです。これは、米国のサイバー攻撃が的確に成功している証です。

その場合、米国は先制攻撃する必要がありませんから、一定期間は様子見の膠着状態となります。

正恩は居すわりますが、核と弾道ミサイルを封じられていれば、「凶器を持った貧乏な狂人」から「ただの貧乏な狂人」となるので脅威度は減ります。

日本としては、とりあえずこれが最良のパターンです。

くりかえしますが、今は戦争が始まる状況ではありません。

備えながら、いくつもの可能性を考えながら状況を注視する時期です。

おっと、ちっとも短くないじゃないか(笑い)。

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[ 2017年4月25日 ]

 

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