アイコン 南北会談/北の「一億年早い」発言について

 

 

南北会談だ、米朝会談だ、北のキムさんの2度にわたる中国訪問だとか、東アジアが賑やかな時に、日本の野党6党はモリカケ、セクハラだと騒ぎ、国会まで休み、お花畑で昼寝していた。

まっとうな日本人と思う方は(農と島のありんくりん)を読んでみてください。

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農と島のありんくりん
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北の「一億年早い」発言について

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mos7さんの意見をめぐって昨日盛んなコメントの応酬があったようで、けっこうなことです。

ま、自分の議論を展開しないで、「パヨク以下のお花畑」なんていう、それこそしょーもないレッテル張られても、議論になりませんからね。

そもそもここに来る常連投稿者に「お花畑」な人はいないんじゃないでしょうか。お花畑ほどこのブログに似つかわしくない言葉はありません(苦笑)。

この人のいくつかのコメントを読ましてもらいましたが、 あながち皮肉というわけでもなく、素直な人だなと感じました。

特に彼への反論と言うわけではなく、考えてみましょう。

日本のメディアによくある傾向ですが、mos7さんは正恩がナニを言った、朝鮮中央通信がこう言ったというだけで、それをそのまま額面どおり受け取ってしまっています。

そういう意味で、mos7さんは大変にナイーブというか素直です。

たとえば、北が「一億年早い」という暴言を吐いたことについて、ちょっと考えてみることにしましょう。

では、その情報ソースを当たってみましょう。

「北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞(電子版)は6日、北朝鮮が核を放棄するまで制裁や圧力を継続するよう主張している日本について、「1億年たっても、(北朝鮮の)神聖な地に足を踏み入れることはできない」と批判する論評を掲載した。
 韓国の文在寅大統領は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談後、安倍晋三首相と電話会談し、正恩氏が「日本と対話の用意がある」と表明したと伝えている。同紙は、日本が米韓と連携して日朝対話を模索している一方、圧力継続を訴えていることについて、「日本は心を入れ替えろ」と非難した」(時事5月6日)

 まずこの発言媒体が、朝鮮労働党機関紙・労働新聞だということがポイントです。

共産国家の場合、その発言が載った媒体、そしてその記事の肩書を注目しておかねばなりません。

中国の場合、環球時報で言ったらこちらの様子見のためのアドバルーンを上げたなと観測しますし、人民日報でも肩書があるかないか、どのセクションのどの立場が言っていることか注意して受け取る必要があります。

さて今回の「1億年早い」発言ですが、私にはまた言っているなぁ(あくび)、ていどにしか感じませんでした。

あれは純粋に国内向けのプロパガンダです。

労働新聞は国民向けの宣伝装置で、もし、本気で日米との交渉に文句をつけたいのなら、朝鮮中央通信で外交部か党・政府の幹部の署名入りで公表します。

テレビなら、あの独特の口調でおなじみのオバチャンアナかな。

だから、この「1億年早い」発言は、そのまま受け取る必要はまったくありません。

北が今進めている米朝会談をどう国民に納得させるか、それなりに独裁国家でも気を遣うんですよ。

だって今まで米国を「火の海にしてやる」と言って息巻いていたのに、急に握手して話合いで、いかなる形であっても「非核化」を言わにゃあならんのですから、独裁者もつらいのです。

また核は「神聖な剣」だったはずですから、え、手放しちゃうの、負けちゃったのという国民の動揺をおさえねばなりません。

慢性的飢餓に加えて、政権がウソを言ったことがバレれば、国民がどう思うかは想像がつきます。

それが即反乱に繋がるかどうかは別にして、独裁者にとって嬉しい事態ではないはずです。

だから、正恩が今一番心配しているのは、トランプと自国民なのです。

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それはさておき、この発言は日本に対してだけ向けられたものです。

北が言いたいことは、「日本よ、お前は米国とつるんで圧力をかけているが、とんでもないことだ。お前はすっこんでいろ」という勇ましいお言葉ですが、米国にではなくその同盟国の日本に言っているのがやや情けない。

この台詞は、韓国や日本の野党・メディアが盛んに言っている「蚊帳の外」論を盛り上げることを意図しています。

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上のマンガは有田芳生議員がツイッターで出して評判になったものですが、英語に騙されて一瞬欧米のものかと思いましたが、なんのことはない、韓国・中央日報英語版のものだったというお粗末でした。

そういえば、「非核化」(Denuclearization)と書かれた車の運転席でハンドル握っているのは、ムンですよなぁ(爆)。

有田氏はこうツイートしています。

「歴史的な南北首脳会談から米朝首脳会談へ。安倍政権はいまだ圧力を強調するだけで時代精神から取り残されている。いまは緊張緩和局面への「関与」が流れなのだ」

はい、これが典型的な「日本はこの融和情勢の中で孤立している」というジャパン・パッシング論です。

米国との連携を断ち切り、圧力を止めて融和のバスに乗り遅れないようにしよう、というわけですが、これやって誰が一番得をするんでしょうか?

言うまでもありませんが、北です。対話はして欲しいが、圧力を止めてくれ、核は手放したくないが、制裁解除はしてくれ、なーんて虫がいいことを考えているのが北です。

そもそも勘違いしている人が多いのですが、「蚊帳の外」も中もないのです。

あと数週間後に、たぶんシンガポールで開かれるであろう米朝会談で、「蚊帳の中」なのはトランプと正恩のふたりだけです。

それは当初は、板門店が会談場所かと言われていたのを米国が拒否したことからも透けて見えます。

板門店で、米朝が南北首脳会談の二番煎じをやったら、随喜の涙を流して手柄顔をするのはムンに決まっているからです。

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この会談場所の選択を見ただけで、トランプが南北首脳会談などオードブルていどにしか考えていず、米国は板門店宣言なるものにいささかも拘束される気などないということが分かります。

ですから、日本からしてみたら、今できることは、実は大変に限られています。

それは今回のような、あの手この手で仕掛けてくる北の日米同盟分断工作に、ぜったいに乗らないことです。

分断工作は北からとは限りません。中韓も仕掛けてきます。

日中韓参加国首脳会談で、韓国は米国と歩調を取る気はないと早々と言ってきました。

「【ソウル聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)は7日、東京で9日に開催される韓日中首脳会談で3カ国共同宣言とは別に採択する方向で推進している特別声明について、「完全で検証可能かつ不可逆的な非核化」(CVID)との表現は入らないと重ねて伝えた。

青瓦台の高官は聯合ニュースの取材に「特別声明には(先の南北首脳会談の)『板門店宣言』を支持するという内容のみを盛り込むのがわれわれの立場だ」と述べた。韓国はこうした内容の草案を中国と日本に回している。ただ、日本政府は特別声明でCVIDに触れることを望んでいるとされる」(聯合5月7日)

米国が主張するのは、「完全、かつ検証可能な不可逆的非核化(CVID・Complete, Verifiable, and Irreversible Dismantlement)ですから、韓国は表面的には米国に追随する顔をしつつ、現実には北が望む線で妥協させようとしています。

それが「不完全、かつ検証不可能な可逆的非核化」です。これについての説明はいいですね。

要は、凍結するのは長距離核だけで中距離核は温存し、検証は極力制限して、いつでも核保有国宣言に戻れるように、一時ダマくらかす、これが北とムン韓国、そして中国の共通の考えです。

日本は日本の国益の立場を明確にするしかありません。それはリビア方式の非核化の徹底化と、それに含まれる人権問題の解決です。

米国は、リビア方式の協議に際して、リビアのパンナム機爆破テロなどの責任を追及し、その謝罪と賠償を求めたと言われています。

今回も、人権問題でしっかりとした回答をださない限り、一歩も日本は動きようがないのだ、ということをはっきりさせておく必要があります。

mos7氏は、「推測ですが、(北は)安倍政権の案は飲まないということでしょう。一億年云々の後に、心を入れ替えろとも言ってる事からして、今の案では飲めないから別の案に返れと言う事でしょう」と書いています。

またこうも書いています。

「推測だが、安倍政権は拉致被害者を全員返した後でお金が云々の伝言を伝えたのではないかと思う、それにたいし金正恩はNOと言った訳だ。ネチネチ細かい事に拘って、自分自身で積極的に平和に導こうとする戦略が全くない。安倍には器量がない、器が小さい」

憶測の上に憶測を重ねてはダメでしょう。客観分析ではなく、ただの主観にすぎなくなりますからね。

拉致被害者全員の帰還の後に支援は、あたり前すぎるほどあたり前です。

食い逃げ常習犯のやり口を熟知していますから、今回も食い逃げされる気はありませんからね。

で、「別の案」とはなんですか?そのようなものがあるならば、ぜひご教示願いたいものです。

お気の毒ですが、そんなものはありません。いまさら人権問題、すなわち拉致問題を議題にしないことは、米国にとってもありえません。

すでにトランプは、会談の事前交渉で人権問題を出してしまっているからです。

それは北が、「人権問題を出すなら白紙にするぞ」と息巻いているので分かります。

では、今ここに至って、米朝会談において「北のおっしゃるとおり心を入れ換えましたので、トランプさん、人権問題はパスして下さい」なんて、やってみるとしましょう。

大爆笑では済みませんよ。以後、日本政府のいうことにまともに耳を傾ける国は世界からいなくなります。

ですから私には、拉致問題を「ねちねち細かいこと」というmos7氏の認識は、おおよそ日本人のものとは思えないのです。

私はこのかたのナイーブさをかならずしも批判しません。それは日本人一般の傾きだからです。

しかし、この拉致問題を「細かいこと」と言い切ることに、大きな抵抗を感じました。

mos7さん、拉致問題とはそんなに日本人にとって軽く考えてもいいことなのでしょうか?

私は13歳の少女が、袋に詰められ、泣き叫びながら船倉に爪を立て、異国で筆舌に尽くしがたい思いで生きてきたこと、いや、今でも生きていることを忘れたくはありません。

拉致なんて「平和」という大事の前の小事だ、なんて言ってしまったら、TOKIOの松岡風にいえば、「そんな甘えが許されるなら、平和なんて来なくてもいい」と私は思います。

このように初めのボタンをかけ間違えると、最後のボタンまで意見がズレてしまうということです。

とまれ、米朝首脳会談まであとわずかです。北がああ言った、こう言ったで、一喜一憂しないようにしましょうね。

ひょっとしたら、しないというシナリオもあり得ますから。

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[ 2018年5月 9日 ]

 

 

 

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