アイコン WEC ル・マン24時間耐久レース トヨタ勢1・2フィニッシュ 小林無念タイヤ交換ミス 

 

 

世界耐久選手権(WEC)最終戦第87回ルマン24時間(15~16日、フランス・ルマン、サンテ・サーキット=1周13.626キロ)LMP1クラスの中嶋一貴(34)、セバスチャン・ブエミ(30)=スイス、フェルナンド・アロンソ(37)=スペイン=組のトヨタTS050(TOYOTA GAZOO RACING8号車/ハイブリッド車)が2年連続2度目の優勝を果たした。

日本車、日本人の2年連続優勝は初。中嶋は他の2人とともに世界耐久選手権(WEC)のドライバー王者となった。

小林可夢偉(32)らのTS050の7号車が2位で、トヨタは2年連続のワンツーフィニッシュとなった。

中嶋らの8号車と、小林らの7号車が何度か1位と2位を入れ替えるだけで、後続を突き放す盤石の強さを見せたトヨタ勢。ところが今年もドラマは最後に待っていた。

 残り1時間あまり。ロペスが駆ってトップを走っていた7号車は、中嶋の乗る8号車に1分以上の差を付けており、優勝はほぼ確実と思われた。

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 そこにまさかのトラブル。いったんピットに入って空気漏れが起きたとみられるタイヤを交換した7号車は、ペースが上がらず再度ピットイン。この間に8号車が先頭に出ると、逆に1分以上の差を付けてしまった。(1回目、空気漏れしていたタイヤではなく別のタイヤを交換していた)

 徹底してトラブルをなくすことに注力し、昨年の初勝利を手に入れたトヨタ。それでもトラブルは起きる。5月の前戦でも7号車の方にトラブルが発生し、シリーズポイントで差が開いていた。

2016年には、残り6分でエンジンパワーを失い悲願の優勝を逃した中嶋だけに「相変わらず、ルマンって酷なレースだなと思った」と僚友・小林を思いやった。

これでWECのスーパーシーズンは終了した。

中嶋はアロンソ、ブエミとともにドライバー王座に就いた。国際自動車連盟(FIA)のレース部門で日本人が世界王者になるのは史上初。「来年以降も、いいレースを見せられるように頑張りたい」。涙を流していた新王者の表情に、笑みが戻った。

 

★ルマン24時間

 フランス西部のルマンで行われる伝統の自動車耐久レース。F1のモナコ・グランプリ、インディカー・シリーズのインディアナポリス500マイル(インディ500)と並び、世界三大レースの一つと称される。1923年に始まり、第2次世界大戦などによる中断を挟み、今年で87回目。公道部分と常設サーキットを組み合わせた1周約13.6キロの特設コースをドライバーが交代しながら24時間走る。

過去の最多優勝はポルシェの19度。ドライバーはトム・クリステンセン(デンマーク)の9度。

★世界耐久選手権(WEC)

 国際自動車連盟(FIA)によるレース部門の世界選手権で、ルマン24時間をシリーズの中心とする。

フランス西部自動車クラブ(ルマン24時間主催者)の国際シリーズを発展させ、2012年に発足。

最高峰のLMP1クラスではハイブリッドエンジンの使用が認められ、トヨタやポルシェが参戦したが、メーカーの参戦は2018年からトヨタだけになった。

今季は2018年5月の開幕戦から2019年ルマンまでの全8戦による「スーパーシーズン」として行われた。

 

なお、20年から新たなカテゴリーが登場する。Hypercars(ハイパーカー)と名付けられ、耐久レースのトップカテゴリーになる。車重については1100kgとなり、パワートレーンはハイブリッドシステムも加えて出力550kW(750HP)。ル・マン 24時間レースが行なわれるサルテサーキットを平均3分30秒でラップするという。

 

Le Mansレースでは、

Le Mans Prototype1(LM P1-H + LM P1)、L M P2、LMGTE Pro、LMGTE Amの4部門がある。

クラス別トップ

1、LMP1クラス:No.8 トヨタTS050ハイブリッド(S.ブエミ/中嶋一貴/F.アロンソ)385周

2、LMP2クラス:No.36 アルピーヌA470ギブソン(N.ラピエール/A.ネグラオ/P.ティリエ)368周

(アルピーヌ社は現在はルノーと英ケータハムの合弁会社)

3、LMGTE Proクラス:No.51 フェラーリ488 GTE EVO(A.ピエール・グイディ/J.カラド/D.セラ)342周、(昨年はポンシェが1位だった)

4、LMGTE Amクラス:No.85 フォードGT(B.キーティング/J.ブリークモレン/F.フラガ)334周

以上、報道参照

 

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[ 2019年6月17日 ]

 

 

 

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