アイコン 鹿児島・馬毛島 新・米軍機の離着陸訓練基地へ 160億円で購入 立石建設

 

 

政府は29日、米空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)の移転先として買収交渉を進める馬毛島(鹿児島県西之表市)について、違法開発の開発業者と正式契約に向けて大筋合意した。

購入金額は約160億円。

防衛省と島の大半を所有する「タストン・エアポート社」(東京)が近く、正式契約する見通し。

馬毛島は種子島の西約12キロにある無人島。面積は8.20km2、周囲16.5km。

 

<イワクつきの島になってしまった馬毛島>

1974年、平和相互銀行(平和相銀)により馬毛島開発(株)が設立され、1975年に島ごと買収した。

1983年、右翼活動家の豊田一夫(日本青年連盟会長、三浦義一の門弟)が、馬毛島の土地を自衛隊の超水平線レーダー用地として防衛庁に売却するという話を平和相銀に持ちかけ、不正経理によって用意させた巨額の資金を政界にばら撒いた。

1986年、元東京地検特捜部検事の伊坂重昭が平和相銀を乗っ取り、その後、この事件が馬毛島事件として発覚、金屏風事件もあり経営が悪化し、山口光秀大蔵省事務次官と磯田一郎住銀頭取が話し合った結果、平和相銀を住友銀行が救済吸収合併した。

<立石建設が買収>

1995年、立石建設が馬毛島開発を買収して子会社化、のちに社名をタストン・エアポート(株)に社名変更した。

馬毛島開発は島の土地の買収を進め、西之表市の公有地である市道と旧学校地を除く大半を所有地とした。

馬毛島開発では、日本版スペースシャトル (HOPE) の着陸場、使用済み核燃料中間貯蔵施設などを誘致する計画だったとされる。

 

2007年、硫黄島に代わるアメリカ海軍空母艦載機の陸上空母離着陸訓練 (FCLP) に利用する可能性が報道された。

 

2009年12月、沖縄県宜野湾市にある普天間飛行場の移設候補地として検討された。馬毛島開発は島で土木工事を進めており、4,000m級の滑走路を建設に入っていた。

 

2011年6月、土地の99.6%を所有するタストン・エアポート(旧、馬毛島開発)と防衛省の間で、用地交渉開始の合意書が締結された。

 

タストン・エアポート社、債権者が破産申し立て、保全命令受ける

2018年6月27日、タストン・エアポート社の債権者が東京地裁に破産手続開始の申立てを行った。東京地裁は6月15日付で保全管理命令を出し、会社側の意見も聞いた上で破産手続き開始の可否を判断するとし、今だ破産手続きの開始決定はなされていない。会社側では破産を申し立てた債権者との協議の上、取り下げを要請するとしていた。2016年10月期末の負債額は約240億円だった。

 

防衛省は破産手続きが進めば競売が行われる可能性が高いとみて購入額を精査する作業に入っており、競売になれば「防衛省が想定する価格で買収できる」(政府高官)との指摘していた。

 

2019年1月9日、政府は160億円で馬毛島を自衛隊訓練場として買収し、2019年3月末までに取得することでタストン・エアポート側と大筋合意した。

 

2019年2月、タストン・エアポート側で代表権などをめぐり争いが生じ、さらに高く売却したい立石勲氏が社長に返り咲いた。

 

2019年5月7日、タストン・エアポート社は防衛省に対し、馬毛島の売却交渉の打ち切りを通告した。

2019年11月29日、何か金の玉を握られていたのか、政府の息のかかる債権者から追い立てられたのか、破産手続きに入らせるぞと脅されたのか、タストン・エアポート社は防衛省に160億円で売却することに合意したと報じられている。

 

1991年に硫黄島に移転するまで米空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)基地として利用されていた厚木基地は、平成26年9月に相模総合補給廠の約17万平方メートル、平成28年2月にキャンプ座間の約5.4万平方メートルが日本へ返還されている。これまでも順次返還されている。

 

 

立石建設株式会社

 

本社所在地

東京都世田谷区経堂4-17-20

 

代 表 者 名  

代表取締役 立石和民

 

設立年月  

19648

 

資  本  金  

3億6000万円

 

 営 業 種 目  

土木・建築・大工・とび・土工・管工事業・鋼構造物工事業・舗装工事業・しゅんせつ工事業・内装仕上工事業・機械器具設置工事業・水道施設工事業・産業廃棄物処理業  前項に附帯する一切の業務

 
 
 
 
 

子会社

タストン・リサイクル(株)

 

(株)吉豊興業

 

タストン・エアポート㈱

 

実質的なオーナー

立石勲氏

 

 

 

立石建設(株)の財務内容と業績 平成304月期/千円

流動資産

1,777,652

流動負債

809,482

 

 

固定負債

437,601

固定資産

3,117,761

自己資本

3,648,328

 

 

(資本金)

360,000

総資産

4,895,413

負債+資本

4,895,413

売上高

粗利益

経常利益

自己資本率

2,203,063

246,739

37,037

68.5%

・建築・土木工事業ほか

 

脱税事件まで起こした会社が無許可で開発した馬毛島、政府が買い取り、普天間の代賛基地にもならず、米軍様に基地として提供する。

 

 

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[ 2019年11月30日 ]

 

 

 


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