アイコン 大丈夫か、オウケイウェイヴ49億円不良債権化のおそれ 107円まで下げる


名証NXT上場のオウケイウェイヴ、業務は法人や自治体向けにQ&A運営サイトおよびサービスを提供している。海外でブロックチェーン技術開発。

同社は前期、大赤字からソルーション事業を分割して約70億円で売却、残った部分の売上高はQ&Aサービス「OKWAVE」を中心としたプラットフォーム事業と、ブロックチェーンを活用したサービスを開発するBSP事業となったが、年間売上高は前期の21億円から今期は4億円まで減少する。

2021年6月29日、事業売却、
同社はソリューション事業(OKBIZ. for Community Support及びOKWAVE GRATICAを除く)をコンサル会社の(株)PKSHA Technology(文京区、代表:上野山勝也)の新設する「合同会社桜坂2号」に譲渡、譲渡価格は合計で70億90百万円。

それは赤字から次の事業展開へ進む方策だろうが、全体の売上高の3/4の事業を売り払ったことになる。これでは本業がどっちに行ったかも分からなくなる。残した事業の今6月期の営業利益は大赤字の予想でもある。

 

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2022年4月19日、49億円の運用資産が不良債権化の恐れをリリース
同社は運用していた資金が不良債権化するおそれがあると発表した。
運用委託会社に34億29百万円の運用残があり、これまでの運用益分の15億08百万円の合計49億33百万円が運用されず、ほかの債権者の返済にまわされていたこと(=ポンジスキーム)が判明、不良債権になる可能性があると公表した。運用会社の代理人弁護士は18日、法的整理に入る方針だと述べたという。

警察に告発すると共に、第3者破産申し立てを行い、債権確保に動くべきだろうが、今から対応を検討するというお目出度い会社のようだ。

最近の決算状況
同社は21年12月の今期の第2四半期決算で、通期決算予想を経常利益で▲14億91百万円の赤字と発表している。前期の純資産は57億06百万円、これまで特別利益を捻出してきた有形・固定資産は前期末で0になっており、投資等の資産で3億7百万円しかない。
前期赤字回避の資産売却による資金は現預金に計上されており、現預金は20年6月期より80億72百万円増加して91億59百万円となっていた。
この現預金のうち34億円あまりがその後、運用委託会社に預託され運用され、半年あまりで15億円もの運用益を得、その運用益もそのまま運用させていたという。とんでもない運用会社に資金を運用させていたものだ。

詐欺の運用会社と誰が結びつけたのだろうか
・・・外野席に何か胡散臭い人たちがいるのかもしれない。結局、嵌められたことだけは間違いなさそうだ。誰が運用会社を紹介したのだろうか。
社内取締役2人はプロパーであり、そうした器量はない。

前任の代表者2人(代表取締役会長と代表取締役社長)は大株主でもあったが、ここ数年のうちに持株をほとんど売り払っている。

同社の株価は
同社の株価は2012年10月から2017年12月まで300~1000円までの相場だったが、2018年1月から動意、同年5月1日には高値で8000円を突破し、そこから下降線を辿り、2019年2月まで1000円以上、その後も下がり続け、今年4月18日は316円、4月19日リリース、4月22日の終値は107円まで下げている。
株価高騰要因は仮想通貨とブロックチェーン人気
17年10月、仮想通貨関連事業会社設立、ブロックチェーン関連事業会社を海外で設立
18年5月、ブロックチェーン開発専門の子会社設立、
18年7月、証券会社買収

なお、同社は2019年4月、暗号資産交換業者(みなし業者)の(株)LastRootsを子会社化、同年11月、暗号資産交換強者として登録している。

結論、
同社は、運用先が5月にも破産申請すれば、総運用資金49億33百万円は不良債権として6月決算で特損計上するか引当金を積む必要が出てくる。
21年12月中間期の自己資本は66億15百万円、今期は経常利益段階で14億円の赤字を見込んでおり、再びウルトラCでも出さない限り、自己資本は限りなく少なくなってくる。
大丈夫だろうか。


スクロール→

オウケイウェイヴ 最近の業績推移

連結/百万円

18/6

19/6

20/6

21/6

22/6

売上高

3,786

4,892

4,795

2,196

450

営業利益

1,216

1,071

-926

-516

-1,233

経常利益

1,194

901

-996

-834

-1,453

特別利益

23

31

345

8,345

 

特別損失

39

107

2,308

1,957

? 4,933

当期利益

3,786

629

-2,952

4,051

 

 

 

 

 

 

↓第2

総資産

3,221

12,668

5,671

9,541

7,541

 現預金

1,573

1,660

1,086

9,159

4,620

 仮想通貨

0

1,604

743

0

0

 有無固資産

273

3,413

2,294

0

18

 投資等

458

1,126

1,054

307

1,101

自己資本

2,601

3,698

978

5,706

6,615

資本金

996

1,267

1,395

1,733

1,896

有利子負債

3,132

3,199

3,007

1,594

1,491

自己資本率

80.5%

29.2%

17.2%

59.8%

87.7%

 


スクロール→

オウケイウェイヴの業績推移/連結:百万円

 

13/6

14/6

15/6

16/6

17/6

売上高

2,698

3,241

2,737

2,410

2,411

経常利益

-97

-344

47

141

182

株主利益 

-361

-410

21

73

123

包括利益

-352

-407

9

79

107

純資産額

1,649

1,275

1,291

1,382

1,491

総資産額

2,398

1,774

1,688

1,787

1,850

自己資本率

68.6

71.7

75.9

76.6

80

 

 

18/6

19/6

20/6

21/6

22/6予想

売上高

3,786

4,892

4,795

2,196

450

経常利益

1,194

901

-996

-834

-1,453

株主利益 

1,071

629

-2,952

4,051

 

包括利益

1,072

650

-3,029

4,048

 

純資産額

2,601

3,774

1,008

5,706

 

総資産額

3,221

12,668

5,671

9,541

 

自己資本率

80.2

29.2

17.2

59.8

 

 


スクロール→

役員の状況 (社外・監査役除外)

202212月現在

福田道夫

代表取締役

2000/5月取締役

 

野崎正徳

取締役

2000/2月取締役

 

2019630日当時

兼元謙任

取締役会長(18/720/5)

2000/2月代取

 

松田元

代表取締役(18/7月~20/5)

179月に取締役として入社

2012年、アズGHD設立代表(現プロメテウス)

2016年、㈱創藝社 代表取締役

佐藤哲也

取締役副社長

2012年入社

福田道夫

取締役

 

野崎正徳

取締役

 

 


スクロール→

大株主の状況

20211231日現在

株主名

住所

所有株数

割合

TOYO SECURITIES ASIA LTD

香港

540,700

4.12

令和キャピタル有限責任事業組合

千代田区神田神保町

467,900

3.56

兼元謙任

町田市

404,800

3.08

TOKAI TOKYO SECURITIES

香港

400,000

3.05

BNYM SA/NV

英国

378,004

2.88

SBI証券

港区六本木

325,600

2.48

日本証券金融

中央区日本橋茅場町

320,100

2.44

立花証券

中央区日本橋茅場町

296,200

2.25

稲見吉邦

神戸市中央区

269,900

2.05

福田道夫

目黒区

227,234

1.73

3,630,438

27.64

2021630日現在

松田元

マレーシア

950,700

8.10

兼元謙任

町田市

404,800

3.45

福田道夫

目黒区

226,249

1.93

SMBC日興証券

千代田区丸の内

215,500

1.84

日本証券金融

中央区日本橋茅場町

203,800

1.74

稲見吉邦

神戸市中央区

203,500

1.73

野崎正徳

横浜市港北区

158,324

1.35

杉浦元

江東区

155,000

1.32

野村證券

中央区日本橋

153,164

1.31

BNYM SA/NV・

英国

145,795

1.24

2,816,832

24.01

2,0196月末現在

兼元謙任

町田市

2,152,650

23.73

BNYM AS AGT・

米国

574,400

6.33

福田道夫

目黒区

226,237

2.49

NOMURA SECURITIES・

米国

200,000

2.20

三菱UFJモルガン・スタンレー証券

千代田区丸の内

198,200

2.18

新川浩 二

名古屋市千種区

190,000

2.09

杉浦元

東京都江東区

155,000

1.71

野崎正徳

横浜市緑区

153,650

1.69

ブイ・シー・エヌ

渋谷区恵比寿西

120,000

1.32

松井証券

千代田区麴町

105,900

1.17

4,076,037

44.92

 

[ 2022年4月23日 ]

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